「腕を鍛えて太くしたい」
「ダンベルを使った上腕三頭筋のトレーニングを知りたい」
「上腕三頭筋はダンベルで鍛えられる?」
ジムや自宅で鍛えている人でも、上腕三頭筋が鍛えにくいと感じている人はいるでしょう。
半袖を着たときに二の腕の後ろ側がたるんでいる…….と思った人は要注意です。上腕三頭筋は日常生活で使う場面が少ないため、意識して鍛えないとどんどん衰えてしまいます。
この記事では、上腕三頭筋のトレーニングが太い腕をつくるのに効果的な理由や、上腕三頭筋の各部位を解説。ダンベルを使ったトレーニングメニュー6選も紹介しています。
腕をかっこよく引き締めて太くしたい人は、ぜひ筋トレの参考にしてみてくださいね。
腕を太くするために上腕三頭筋のトレーニングが効果的な理由
上腕三頭筋とは二の腕の後ろ側にある筋肉です。腕を伸ばす伸展の動作で使われ、頭の上までものを持ち上げるときに力を発揮します。
日常生活では上腕三頭筋を使う動作が少ないため、意識的に使わないと成長は見込めません。二の腕がたるんでくるのは、上腕三頭筋の筋力が弱くなってきた証拠です。
二の腕の前側で力こぶを形成する上腕二頭筋に比べ、上腕三頭筋の面積は倍以上。
腕を引き締めたり、太くしたりするためには、上腕三頭筋のトレーニングが不可欠です。
上腕二頭筋と合わせて鍛えれば、二の腕全体が引き締まり、太くたくましい腕を作れるでしょう。
ダンベルは可動域が広く、細かい動きに対応できます。上腕三頭筋は3つの部位に分かれており、ダンベルなら各部位にピンポイントで効かせやすいです。
上腕三頭筋の部位3つを解説
トレーニングの前に、上腕三頭筋の各部位について確認しましょう。以下の通り3つの部位に分かれます。
- 長頭
- 外側頭
- 内側頭
各部位の特徴を知れば、トレーニングの際に意識しやすくなりますよ。
1.長頭
長頭は腕をおろしたとき内側にくる筋肉です。肘を頭の上にあげ、筋肉を伸縮させながら鍛えます。
しっかりとストレッチを感じられるトレーニングが効果的です。伸縮の動きが小さいと、長頭は成長しにくいでしょう。
外側頭と内側頭に比べて鍛えるのが難しいと感じるかもしれません。脇をしめてトレーニングすると、筋トレの効果が高まりますよ。
2.外側頭
外側頭は腕をおろしたとき外側にくる筋肉です。内側の長頭とは違い、脇を少し開いた状態でトレーニングを行いましょう。
外側頭を成長させるには、ベンチプレスなどが効果的です。肘より先を動かすと鍛えられるので、意識しながら取り組みましょう。
3.内側頭
内側頭は上腕三頭筋の中でも肘の近くにある筋肉です。外側頭と内側頭はバラバラに鍛えることが難しいため、同時にトレーニングを行いましょう。
2つの筋肉を合わせて短頭と呼ばれており、ベンチプレスなどで一緒に鍛えます。
ダンベルで上腕三頭筋を鍛えるトレーニングメニュー6選
上腕三頭筋を鍛えるトレーニングメニューを6つ紹介します。
- フレンチプレス
- キックバック
- テイトプレス
- ベンチプレス
- ショルダープレス
- プルオーバーエクステンション
ひとつずつ確認していきましょう。
1.フレンチプレス
フレンチプレスは1つのダンベルを両手で持ち、頭の後ろで上下させる運動です。ベンチに座って行います。
- ダンベルのプレートの部分を両手で持つ
- 頭の後ろにダンベルをセットする
- 二の腕は耳に近づける
- 肘を伸ばしてダンベルを頭上に上げる
- ゆっくりと肘を曲げて頭の後ろにダンベルをおろす
10回を1セットとし、30秒の休憩を挟みながら3セット程度行いましょう。背筋を伸ばしたまま、肘が前後に動かないよう意識します。
どうしても肘が安定しない場合は、片手ずつ取り組みましょう。ダンベルを持っていない方の手で肘を支えて固定します。
2.キックバック
キックバックはベンチや椅子に膝から下を置き、片手ずつ上腕三頭筋を鍛えるトレーニングです。自宅でも気軽に取り組めます。
- 右膝から足首までをベンチか椅子に乗せる
- 右手をベンチに置く
- ベンチが平行になるように上半身を固定する
- 左手にダンベルを持つ
- 二の腕と体が平行になるまで引き上げる
- ゆっくりと肘を伸ばし、腕がまっすぐになるまで伸ばす
10回を1セットとし、1分間の休憩を挟みながら3セット程度、左右それぞれの手で行います。背中が丸まらないように、まっすぐの状態を維持しましょう。
3.テイトプレス
テイトプレスはベンチやマットで仰向けになり、ダンベルを上下させる運動です。腕が固定しやすく、上腕三頭筋を効率的に鍛えられます。体の上でダンベルを動作させるため、落下には十分注意しましょう。
- 両手にダンベルを持ち、ベンチに仰向けに寝る
- 脇をひらき、親指が下になるようダンベルを縦に構える
- ダンベルは胸につけてセットする
- 肘を伸ばし、ダンベルを上に持ち上げる
- 上げきったところでダンベルは横並びになる
- 肘を曲げ、ゆっくりダンベルを胸の前に戻す
10回を1セットとし、1分間の休憩を挟みながら3セット程度行いましょう。
脇を開くとき幅が狭いと動かしにくいため、肩幅より広くとって調整します。左右のダンベルは近い距離のまま持ち上げましょう。
テイトプレス終了後は、上体を起こしてからダンベルを手放します。ベンチに寝たままダンベルを横に放すと、肩に負担がかかってしまうからです。
4.ベンチプレス
ベンチプレスはベンチに仰向けになり、ダンベルを持ち上げる運動です。バーベルを使って行う種目として有名ですが、ダンベルでも上腕三頭筋への効果は期待できます。
- 両手でダンベルを持ち、ベンチに仰向けに寝る
- 順手でダンベルを握り、ダンベルは横向きにする
- 脇を開いて胸の前でダンベルを構える
- 肩甲骨を寄せて胸を張る
- 肘を伸ばし、ダンベルを上に持ち上げる
- 肘を曲げ、ゆっくりダンベルを胸の前に戻す
10回を1セットとし、1分間の休憩を挟みながら3セット程度行います。
肩の真上にダンベルがくるように持ち上げましょう。手首はしっかりと固定し、ダンベルの重さに負けないようにします。
5.ショルダープレス
ショルダープレスはベンチに座った状態でダンベルを上下させる運動です。背もたれのあるベンチや椅子の方がフォームは崩れにくいです。
- 両手でダンベルを持ち、脇を開いて耳の横でダンベルを構える
- スタートポジションは肩のラインより肘を少しさげる
- 肘の角度は90度にする
- 肘を伸ばし、ダンベルを上に持ち上げる
- 肘を曲げ、ゆっくりダンベルをスタートポジションに戻す
15回~20回を1セットとし、1分間の休憩を挟みながら3セット程度行いましょう。
スタートポジションで肘が下がりすぎると、持ち上げたときに肩がすくんでしまいます。肩をケガしやすいため、重量より回数を重視しましょう。
6.プルオーバーエクステンション
プルオーバーエクステンションはベンチに仰向けになって行うトレーニングです。
ダンベルを頭の後ろにさげることで二の腕がストレッチされ、上腕三頭筋の長頭に刺激を入れられます。
- 親指が頭の方にくるようにダンベルを縦に握る(ニュートラルグリップ)
- ベンチに仰向けになり、ダンベルを上に持ち上げる
- 肘を曲げながら、頭の後ろまで持っていく
- 肘がベンチと平行になるまでダンベルをさげる
- 肘を伸ばしながらダンベルを上に持ち上げる
5~7回を1セットとし、1分間の休憩を挟みながら3セット程度行います。フラットベンチに寝て行うため、高重量のトレーニングが可能です。
肘への負担が少なく、他のトレーニングで肘が痛くなった人でも取り組みやすいでしょう。
上腕三頭筋をダンベルで鍛えるメリット3つ
上腕三頭筋を鍛えるメリットは以下の3つです。
- バランスよく鍛えられる
- 可動域が広い
- 手軽にトレーニングできる
ひとつずつ確認しましょう。
1.バランスよく鍛えられる
ダンベルを使用したトレーニングでは、左右の腕をバランスよく鍛えられます。
ほとんどの人は利き腕の筋力が強いです。バーベルやマシンを使ったトレーニングでは、筋力が強い方の腕に頼ってしまう傾向があります。
気がつかずに続けてしまうと利き腕の方ばかり鍛えられ、腕の太さに違いがでることがあるでしょう。
ダンベルは片手ずつ器具が独立しているため、左右それぞれに負荷がかかります。
そのため、力が弱い方の腕だけ重点的にトレーニングが可能です。片手ずつ鍛えるときは、筋力に合わせて少しずつ重さを変えられます。
左右の筋肉が均等に鍛えられるとボディバランスが整い、見た目もよくなるでしょう。偏りなくトレーニングするなら、細かい動きに対応できるダンベルが効果的です。
2.可動域が広い
両手が自由に動くダンベルは、広い可動域で筋肉を動かせます。上腕三頭筋を効率よくストレッチさせられるでしょう。
バーベルやマシンは両手がバーに固定されるため、軌道が限定されます。限られた可動域では、筋肉の伸縮が足りないと感じることがあるでしょう。
重い重量を扱うよりもストレッチさせた方が筋肉に負荷がかかり、成長を促せます。可動域が広いダンベルは、上腕三頭筋をしっかり動かせるでしょう。
3.手軽にトレーニングできる
ダンベルの魅力は自宅で手軽にトレーニングできる点です。設置場所を考えると、トレーニングマシンの購入をためらう人は多いでしょう。
コンパクトなダンベルなら場所を取りません。トレーニングしないときは、クローゼットや棚に収納できるサイズです。
自重トレーニングに合わせてダンベルを取り入れれば、自宅で行う筋トレの幅が広がります。重さは1kg以下~10kg以上と幅広く、自分の筋力に合わせて選べるのもメリットです。
慣れてくればテレビを見ながら気軽にトレーニングができますよ。
ダンベルトレーニングで効果を高めるための注意点5つ
ダンベルトレーニングは上腕三頭筋を鍛えるのに最適ですが、注意点もあります。主に気をつけたいのは以下の5つです。
- トレーニングに適した重さを選ぶ
- 無理のない回数を設定する
- 毎日トレーニングしない
- 正しいフォームで行う
- リストラップで関節を保護する
トレーニングするときの参考にしてください。
1.トレーニングに適した重さを選ぶ
ダンベルのトレーニングに慣れていない人は、重い重量を扱わないようにしましょう。軽いダンベルでも筋肉の成長は見込めます。
女性は3kg以下、男性なら5kg以下のダンベルから始めましょう。
ただし、すでに筋力のある人が軽い重量でトレーニングしてしまうと、筋肉が成長しにくくなってしまいます。日頃からトレーニングしている人は、5kg~10kgのダンベルも選択肢に入れましょう。
ジムで色々な重さを試してから、自分に合ったダンベルを購入するのもよい戦略です。特に10kg以上のダンベルに挑戦するときは、実際に動かしてみることをおすすめします。
重さを決めるときに注意して欲しいのが「持てるから大丈夫」と思ってしまうこと。重いダンベルでも、持ち上げられる人は多いです。
ただトレーニングになると、重さの感じ方は違ってきます。正しいフォームを保てるか確認し、動かしたときに無理のない重量を選びましょう。
2.無理のない回数を設定する
自分の目的や体力に合わせて、無理のない回数を設定します。目的に応じた回数で実施したとき、限界を感じる重さに設定しましょう。
目的 | 重さ |
筋肥大 | 10回程度 |
細い筋肉質 | 15回程度 |
ダイエット | 20回程度 |
無理に回数を増やすと、ケガに繋がる場合があります。目的別の回数は目安とし、体力に自信のない人は回数を減らしましょう。自分の限界値を見極めながら取り組んでください。
上腕三頭筋は他のトレーニングで使うことの多い筋肉です。筋トレの内容によって回数を調整するとよいでしょう。
3.毎日トレーニングしない
早く腕を太くしたいからと、上腕三頭筋を毎日トレーニングするのは逆効果です。
筋肉が筋トレでダメージを受けてから回復する時間を「超回復」と呼びます。人によって異なるものの、回復までにかかる時間は48時間~72時間ほど。
筋肉痛が残っているときは、回復の途中です。上腕三頭筋を筋トレした後は、2日以上は休息期間を設け、別の部位を筋トレするようにしましょう。
4.正しいフォームで行う
ダンベルで行うトレーニングは、軌道が限定されているマシンに比べてフォームが崩れやすいです。正しいフォームを意識しながら行いましょう。
トレーニングの種類によっては肘が外側へ開いてしまったり、前に出すぎてしまったりしやすいです。フォームが崩れると上腕三頭筋への効果が弱まるだけでなく、肘に負荷がかかってケガに繋がってしまいます。
ダンベル同士がぶつかった反動で落下するなど、思わぬ事故が起きやすくなるでしょう。また自分にとって重すぎるダンベルでトレーニングを行うことも、フォームが崩れる原因になります。
正しいフォームが保てるかを重視して、ダンベルの重さを決めましょう。ダンベルを正しく扱うと、狙った筋肉への効果が高まります。
5.リストラップで関節を保護する
高重量のダンベルを扱うときは、関節が重さに負けて、手首や肘などを痛めるリスクがあります。リストラップを使って関節を保護しましょう。
リストラップとは手首に巻くトレーニングギアです。手首が固定されるので、ダンベルを持ったときに関節への負担を軽減してくれます。
ケガをすると長期間トレーニングができなくなり、治った後で高重量のダンベルに恐怖心を抱いてしまうことがあるでしょう。
リストラップを装着すると、手首や肘が安定し、重いダンベルでもフォームが崩れにくいです。鍛えたい筋肉に集中でき、ケガの防止に役立ちます。
ダンベルで上腕三頭筋を鍛えて太くかっこいい腕をつくる
上腕三頭筋は二の腕の半分以上の面積を占めています。腕を太くするためには、ダンベルを使った上腕三頭筋のトレーニングが効果的です。
上腕三頭筋の筋トレを続ければ、半袖からのぞく引き締まった二の腕に注目が集まること間違いなし。スーツのジャケットを脱いだとき、シャツから浮きでた筋肉でさりげなくアピールできます。
背中やお腹だけでなく二の腕も一緒に引き締めて、バランスよく上半身を鍛えていきましょう。
このコラムでは、他にもダイエット・ボディメイクに関するお役立ち情報を発信しています。ぜひ他の記事もご覧ください。