懸垂は肩にも効く?三角筋を鍛える正しいやり方や5つのおすすめメニューを紹介

懸垂は肩の筋肉である三角筋だけでなく、背中や腕周りにも効果があります。コツを押さえてトレーニングすれば、懸垂だけで三角筋をたくましく発達させることも可能です。本記事では、懸垂で肩の筋肉を鍛えるコツ、肩に効く懸垂以外のおすすめメニューなどを紹介します。

「懸垂で肩の筋肉は鍛えられる?」
「懸垂で肩を鍛えるには何に注意したらいい?」
このような疑問を抱えていませんか?

結論からお伝えすると、懸垂は肩にも効きます。肩の筋肉を鍛えるコツを把握していれば、懸垂だけで三角筋をたくましく発達させることも可能です。

しかし、肩を鍛えるために何を意識すべきかわからない方は少なくないでしょう。
そこでこの記事では、以下について解説します。

  • 懸垂で鍛えられる筋肉の種類
  • 懸垂の正しいやり方と肩を効率的に鍛えるコツ
  • 肩に効く懸垂以外のおすすめメニュー

今より肩の筋肉を発達させる秘訣を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください!

【肩にも効く】懸垂で鍛えられる筋肉の種類

冒頭でもお伝えしたとおり、懸垂は肩にも効きます。
よって肩の筋肉を鍛えたい方が懸垂に取り組むのは、理にかなっています。

懸垂によって鍛えられる主な筋肉の種類は、以下のとおりです。

  • 広背筋
  • 三角筋
  • 上腕筋
  • 上腕二頭筋
  • 上腕三頭筋
  • 大胸筋

肩の筋肉である三角筋だけでなく、背中や腕周りにも効果があるとわかります。
また足上げ動作やひねりを加えるなど、懸垂のやり方を工夫すれば腹筋も鍛えられます。

懸垂は、肩も含めた上半身全体を効率的に鍛えられる優れたトレーニングです。
やり方次第では、肩などの特定部位に強い負荷もかけられるので、一度のトレーニングで複数の部位を鍛えたい方に適しています。

肩の筋肉(三角筋)を鍛える懸垂の正しいやり方

続いて、懸垂の正しいやり方について見ていきましょう。
誤ったやり方で懸垂に取り組んでも、肩や背中などの筋肉は鍛えられないからです。

懸垂の正しいやり方は、以下のとおりです。

  1. 自分側に手のひらを向けて、バーを握る
  2. 手幅は肩幅と同じくらいにする
  3. 肩甲骨を寄せながら、顎がバーと同じ高さになるまで体を持ち上げる
  4. 持ち上げた状態で、2〜3秒くらいキープする
  5. 肘を伸ばし切らないように、元の姿勢に戻す

目安は、10回×3セット。手首の力だけでなく、上半身全体の筋肉を使うイメージで体を持ち上げるのがポイントです。

懸垂のやり方については、以下の記事で詳しく解説しました。懸垂におけるバーの握り方の種類や基本的なおすすめメニューも紹介しているので、ぜひ合わせてご覧ください。

▼腹筋のやり方の内部リンク

懸垂で肩の筋肉(三角筋)を効果的に鍛える3つのコツ

ではここから、懸垂で肩の筋肉を効果的に鍛えるためのコツを3つ紹介します。

  1. 通常の懸垂より広めの位置でバーを握る
  2. 肩甲骨を中央に寄せて胸を張る
  3. 肩の筋肉に負荷がかかっていることを意識する

懸垂が肩にも効くことは事実です。しかしポイントを押さえずに闇雲に取り組むと、非効率的なトレーニングになりかねません。

懸垂で肩の筋肉を発達させたい方は、効率的に鍛えるコツを把握しておきましょう。

1. 通常の懸垂より広めの位置でバーを握る

1つ目のコツは、通常より広めの位置でバーを握ること。
手幅を広げた状態で懸垂をしたほうが、肩の筋肉により大きな負荷がかかるからです。

通常の懸垂では、肩幅を目安に両手を広げてバーを握ります。
よってより効果的なトレーニングをしたい方は、肩幅以上に両手を広げましょう。

目安は、肩幅の1.5倍程度です。肩幅の2倍など極端に広げた位置でバーを持つと、筋肉の一部分にしか負荷がかかりません。かえって非効率的なトレーニングになってしまうので、手幅の広げすぎには注意してください。

2. 肩甲骨を中央に寄せて胸を張る

懸垂では、肩甲骨を中央に寄せて胸を張ることが重要です。
肩甲骨を中央に寄せないで懸垂をおこなうと、肩が上がった状態となり、手首や腕の力だけで体を支えてしまうからです。

一部分の筋肉だけで体を支えてしまうと、本来負荷がかかるはずの三角筋や広背筋などをうまく鍛えられません。適切な負荷がかからないと、当然肩の筋肉も発達しないですよね。

一度にさまざまな部位を鍛えられるのは、懸垂を正しいフォームでおこなった場合のみです。とくに慣れないうちは姿勢が乱れがちなので、肩を上げず肩甲骨を下げるように意識しましょう。

3. 肩の筋肉に負荷がかかっていることを意識する

肩の筋肉を鍛えるために懸垂をおこなう場合は、同部位への負荷を意識しましょう。
肩を意識すると、適切な負荷がかかっていないときにすぐに気がつけるので、トレーニングが非効率的になるのを防げるからです。

なおこれは、懸垂や肩を鍛えたい場合に限った話ではありません。
どんなトレーニング内容・鍛える部位でも、対象の筋肉を意識しておこなったほうがより効果的に体を鍛えられます。

懸垂で肩の筋肉を発達させたい方は、適切な負荷がかかっていることを意識してトレーニングに取り組みましょう。

そのほか、懸垂自体をできるようになるコツは以下の記事で解説しています。
懸垂をできるようになる方法・回数を増やすコツなどが知りたい方は、ぜひご覧ください。

▼腹筋のコツの内部リンク

肩の筋肉(三角筋)を鍛える懸垂以外のおすすめメニュー5選

懸垂の正しいやり方や、肩の筋肉を効率的に鍛えるコツなどを紹介しました。
しかし、肩の筋肉を鍛えられるトレーニングは懸垂だけではありません。

むしろ三角筋を鍛えることが目的なら、懸垂よりも負荷が高いメニューは多くあります。
そこでこの章では、肩の筋肉に効く懸垂以外のおすすめメニューを5つ紹介します。

  1. パイクプレス
  2. アップライトロウ
  3. サイドレイズ
  4. フロントレイズ
  5. リアレイズ

パイクプレス以外はダンベルを用いたトレーニングですが、その分三角筋の発達が期待できることは間違いありません。
各メニューのやり方やポイントを紹介していくので、肩の筋肉を鍛える一つの選択肢として知っておくとよいでしょう。

1. パイクプレス

パイクプレスは、お尻を高く突き上げた状態で腕立て伏せをするトレーニング。
ダンベルなどの器具を使わない自重トレーニングなので、肩を鍛える懸垂以外のメニューとして気軽に実践してみるとよいでしょう。

<トレーニングのやり方>

  1. 四つん這いの状態になる
  2. 膝を床から浮かす
  3. 手と足の位置を調整して、お尻を高く突き上げる
  4. 腕立て伏せと同様に、体を前方に倒す
  5. 肩の力を使って床を押し返し、3の位置に戻す

目安は、10回×3セット。

比較的負荷が小さいので、初心者の方にもおすすめのトレーニングです。

​​2. アップライトロウ

アップライトロウは、直立状態でダンベルの上げ下げを繰り返すメニュー。
ダンベルを使うもののシンプルな動作なので、自重トレーニング以外のメニューに挑戦してみたい方におすすめです。

<トレーニングのやり方>

  1. ダンベルを順手(手の甲を上にする握り方)で両手で持つ
  2. 両足を肩幅に広げる
  3. 肘を外側に突き出し、ダンベルを胸の前まで持ち上げる
  4. ダンベルを持ち上げた状態で1秒キープする
  5. ゆっくりとダンベルを元の位置に戻す

目安は、10回×3セット。

ダンベルを持ち上げる際に肩を上げてしまうと、ケガをする恐れがあります。ケガをしないように、正しいフォームでおこなうことを徹底しましょう。

3. サイドレイズ

サイドレイズは、両手にダンベルを持ち、腕を横に伸ばした状態で上下させるメニュー。
強い負荷がかかりますが、三角筋を効率的に鍛えられる優れたトレーニングです。

<トレーニングのやり方>

  1. 両手にダンベルを持つ
  2. 両足を肩幅に広げ、少し胸を張る
  3. 肘を曲げた状態で、真横より少し前の位置までダンベルを持ち上げる
  4. 肩と同じくらいの高さで1秒キープする
  5. ゆっくりとダンベルを元の位置に戻す

目安は、10回×3セット。

ダンベルを使ったトレーニングに慣れていない方は、まずは軽めの器具でおこなうようにしましょう。

4. フロントレイズ

フロントレイズは、両手にダンベルを持ち、前方に伸ばした腕を上下させるメニュー。
腕を前に伸ばしてダンベルを上下させることで、三角筋の前部を集中的に鍛えられるトレーニングです。

<トレーニングのやり方>

  1. 両手にダンベルを持つ
  2. 両足を肩幅に広げて直立する
  3. 両腕を前方に伸ばし、ダンベルを持ち上げる
  4. 肩と同じくらいの高さで1秒キープする
  5. ゆっくりとダンベルを元の位置に戻す

目安は、10回×3セット。

胴体をできる限り動かさず、背筋を伸ばした状態でおこなうとより効果的です。

5. リアレイズ

リアレイズは、お尻を後ろに突き出して上半身を前傾させ、肘を伸ばした状態で両手に持ったダンベルを上下させるトレーニング。
三角筋の後部や広背筋に対して、強い負荷をかけられるメニューです。

<トレーニングのやり方>

  1. 両手にダンベルを持つ
  2. 両足を肩幅に広げて直立する
  3. お尻を後ろに突き出し、上半身は約45度の状態でキープする
  4. 肘を伸ばした状態で、ダンベルを持ち上げる
  5. 肩と同じくらいの高さで1秒キープする
  6. ゆっくりとダンベルを元の位置に戻す

目安は、10回×3セット。

前述のメニューと比べても負荷が大きいので、ある程度肩の筋トレに慣れた上級者の方におすすめです。

肩の筋肉(三角筋)を鍛える際の注意点

では最後に、肩の筋肉を鍛える際の注意点を3つ紹介します。

  1. 正しいフォームを徹底する
  2. できる限り肩を上下させない
  3. ダンベルを使ったトレーニングでは無理をしない

これらの注意点を押さえていないと、筋トレの成果がなかなか出なかったり、ケガのリスクが高まったりします。安全かつ効果的なトレーニングをするためにも、本格的に懸垂を始める前に注意点を把握しておきましょう。

1. 正しいフォームを徹底する

何より意識してほしいことは、正しいフォームを徹底することです。
懸垂に限らずすべての筋トレは、誤ったフォームでおこなうと効果が軽減します。

また不適切な部位に負荷がかかってしまい、ケガにつながる可能性も十分あります。
とくに広範囲の筋肉を使う懸垂では、正しいフォームを意識しないと特定部位の筋肉のみで体を支えてしまいがちです。

一度くせがつくと、その後の改善は簡単ではないので、初期段階で正しいフォームを心がけましょう。

2. できる限り肩を上下させない

肩を上げて懸垂をすると、肩や背中の表面にある筋肉「僧帽筋」への負荷が大きくなります。よって肩を上げると、三角筋に対して適切な負荷がかかりません。

肩を鍛えるコツとしても紹介したとおり、懸垂では肩甲骨を中央に寄せて胸を張ることが重要です。非効率的なトレーニングにならないように、懸垂はできる限り肩を固定した状態でおこないましょう。

3. ダンベルを使ったトレーニングでは無理をしない

懸垂以外のダンベルを使ったトレーニングをおこなう場合は、器具の重さにも十分注意をしてください。重すぎるダンベルを使うと、強い負荷がかかりケガをする可能性があります。

もちろん問題なくこなせれば効果的ですが、ケガをしてしまっては元も子もありません。
最初は軽めのダンベルを使うなど、トレーニングで無理をするのは避けましょう。

まとめ

懸垂で肩の筋肉を鍛えるコツや、三角筋に効くおすすめメニューなどを紹介しました。
最後にここまでの内容をまとめます。

  • 懸垂は腕周りや背中だけでなく、肩の筋肉にも効果がある
  • 懸垂で肩を鍛える際には、正しいフォームや三角筋への負荷を意識することが重要
  • 肩を鍛えることが主目的なら、懸垂以外のメニューに取り組むのもおすすめ

上半身全体を同時に鍛えられる懸垂は、肩の筋肉にも効果があります。
そのため肩の筋肉を発達させるために懸垂に取り組むのは、悪い選択肢ではありません。

ただし、懸垂以上に肩の筋肉に負荷をかけられるメニューは多くあります。
三角筋の発達を主目的に懸垂をおこなう方は、そのほかのトレーニングに取り組むことも検討するとよいでしょう。

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