【トレーナーが伝授】懸垂が30回できるのはプロ並み!回数を伸ばすコツやおすすめのトレーニングを解説

本コラムは「懸垂が30回できるようになりたい」と考えている方に向けたものです。懸垂が30回できるのはトレーニング超上級者であり、初めて取り組む方が簡単にできる難易度ではありません。トレーナーの観点から、懸垂の回数を伸ばすコツやおすすめのトレーニング方法、使いたいアイテムなどを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

「懸垂が30回できるのって、トレーニングレベルはどのくらい?」
「懸垂を30回するためには、どうしたらいいの?」
「懸垂の回数を増やすための方法を知りたい!」
このようなお悩みを抱えていませんか?

懸垂は、負荷の高い筋トレです。トレーニングの目標として、30回できることを目指している方もいるのではないでしょうか

しかし、中には懸垂の回数が増やせず悩んでいる方もいるでしょう。

そこでこの記事では、

  • 回数を増やすコツ
  • おすすめのトレーニング

などをプロトレーナーの観点から解説します。

「懸垂が30回できるようになりたい」と考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

【プロ並み】懸垂が30回できるのはトレーニング超上級者

懸垂が30回できるのは、トレーニング超上級並みです。

以下の表は懸垂の平均回数を性別とトレーニングレベル別にまとめたものです。データは、Strength Levelから掲載しています。

男性(体重:60~80kg) 女性(体重:45~65kg)
超初心者 1回以下  1回以下
初心者 4~6回 1回以下
中級者 13~14回 6回
上級者 22~25回 12~14回
超上級者 32~36回 20~24回

各レベルは、トレーニングの経験で表されます。目安は、以下の通りです。

  • 超初心者:1ヶ月未満
  • 初級者;6ヶ月~1年未満
  • 中級者:2年以上
  • 上級者:5年以上
  • 超上級者:5年以上+競技に出ている

懸垂は、自分の体重を上半身の筋肉を使って持ち上げる種目です。高強度の筋トレのため、自然と難易度が高くなります。そのため、1回もできない人も少なくありません。

懸垂ができない場合は、まず1回できるようになることを目指してみてください。

懸垂を30回するためのコツ7選

懸垂が30回できるようになるためには、以下7つの方法を試してみてください。

  1. 体重を減らす
  2. 腕や背中の筋肉を鍛える
  3. 握力を向上させる
  4. 難易度を徐々に上げる
  5. 正しいフォームを意識する
  6. 体幹を鍛える
  7. 休息日を作る

それぞれの方法について、詳しく解説します。

1. 体重を減らす

懸垂の回数を増やすためには、体重を減らすよう意識してみてください。

懸垂は、腕や背中の筋肉を使い体を持ち上げるトレーニングです。体重が重いと負荷がかかりすぎてしまい、体を引き上げられません。

適正体重をオーバーしている場合は、余分な脂肪を落とし、体重を減らしましょう自分が適正体重かどうかを調べる際には、BMI(ボディマス指数)を計算するのがおすすめです。[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]の計算式で算出できます。

日本肥満学会が設定した基準は、以下の通りです。

  • 18.5未満:低体重(やせ)
  • 18.5以上25未満:普通体重
  • 25以上:肥満

体脂肪を減らすためには、消費カロリー>摂取カロリーの状態にするように心がけます。減らしすぎても痩せにくくなるため、消費カロリーの約90%は摂るよう意識してみてください。

2. 腕や背中の筋力を鍛える

懸垂の回数を増やすには、腕や背中の筋肉を鍛えましょう。筋力が不足している状態では、体を持ち上げるのは困難だからです。

なお、懸垂では以下の筋肉を使います。

  • 広背筋
  • 上腕筋
  • 上腕二頭筋
  • 上腕三頭筋
  • 三角筋

背中や腕などの筋肉を鍛えるには、腕立て伏せや背筋を行うのがおすすめです。専用の器具は必要なく、自宅で簡単にトレーニングできます。

懸垂で背中を鍛えるコツは、関連記事「懸垂で背筋を鍛えて美しい立ち姿に!正しいフォームや意識するポイント3つを解説」にて詳しく紹介しています。ぜひこちらも参考にしてみてください。

3. 握力を向上させる

懸垂を30回行うためには、握力の向上に取り組みましょう。バーを握り、体の重さを支えるには、腕の力が必要だからです。

懸垂器具にぶら下がった際に、手がすぐに離れる場合は、握力が弱いといえます。ハンドグリップなどのアイテムを使い、握力の強化を目指しましょう。手元に器具がない場合は、複数冊重ねた本を親指と4本の指で挟むように握ることでも代用できます。

なお、バーにぶら下がった際に、痛みを感じれば、リストストラップや専用グローブなどのアイテムを使うのもおすすめです。滑り止めの効果もあり、懸垂がやりやすくなるようサポートしてくれます。

握力向上のコツは「握力をアップさせて懸垂!正しいフォームや意識するポイント3つを解説」にて紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

4. 難易度を徐々に上げる

懸垂の回数を増やしていくためには、難易度を徐々に上げていきましょう。いきなり30回を目指しても、フォームが崩れたり、筋肉に負担がかかりすぎたりするためです。

特に初めて懸垂を行う人は、斜め懸垂やネガティブレップからスタートするのがおすすめです。懸垂よりも負荷軽めですが、必要な筋肉を鍛えられます。

初心者におすすめのトレーニングは、本記事中の「【初心者必見】懸垂が30回できるようになるためのトレーニング3選」にて紹介しています。

5. 正しいフォームを意識する

懸垂を30回行えるようになるには、正しいフォームが大切です。

フォームが間違っていると、懸垂に必要な筋肉を使えません。そのため、体を持ち上げられず、回数を増やせなくなります

懸垂をする際に、以下のことを行っていないか確かめてみてください。

  • バーを強く握りすぎている
  • 肩に力が入り、肩甲骨が寄せられていない
  • 手幅が狭すぎる・広すぎる

これらが原因となり、懸垂の回数が増やせなくなっている場合があります。トレーニングする際には、ひとつずつ注意して行ってみましょう。

6. 体幹を鍛える

懸垂の回数を増やすには、体幹を鍛えることが大切です。体の軸がブレると、力が分散してしまい体を持ち上げられなくなるためです。懸垂をする際には、腕に力を入れる方が多くいますが、体幹を使うように意識しましょう。

なお、体幹を鍛えるには「プランク」というトレーニングがおすすめです。具体的なやり方は、以下の通りです。

<プランクのやり方>
うつ伏せになる
肘を90度に曲げて、肩の真下になるように床につける
床につけた肘とつま先で体を浮かせる
頭から足が一直線になるように1分キープする

1分間のプランクが難しければ、30秒から始めても問題ありません。自分のできるところからトレーニングを行ってみましょう。

その他のおすすめのトレーニングは「おすすめの体幹トレーニング7選&より効率良く鍛える3つのポイントを解説!」にて解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

7. 休息日を作る

懸垂が30回できるようにするには、筋トレを休む日を意識的に作りましょう。毎日トレーニングを行っても、筋肉は鍛えられないためです。

筋肉は使って回復することで、強くなっていきます。そのため、効率良く鍛えるためには、あえて休息日を設けることが重要です。

懸垂をしたら、3日程度も間を開けてトレーニングを行いましょう。

【初心者必見】懸垂が30回できるようになるためのトレーニング3選

懸垂の回数が増やせない人でも、練習を重ねることでできるようになります。こちらでは、おすすめのトレーニング方法を紹介します。

主に、以下3点です。

  1. 斜め懸垂
  2. ネガティブレップ
  3. ゴムバンド懸垂

各トレーニングのやり方や注意点を解説します。

1. 斜め懸垂

懸垂ができない人は、まず斜め懸垂を行いましょう。足を地面に付けて行うため、筋力が少ない方におすすめのトレーニングです。

<斜め懸垂のやり方>

  1. 手の甲を自分側に向け、バーを肩幅より広めに握る
  2. 足を地面に付けたまま肘を伸ばす、バーにぶら下がるイメージで体を斜めにする
  3. 肘を脇腹に付けるように曲げる
  4. 限界まで引き付けたら元の姿勢にゆっくり戻す
  5. 10回×3セットを目安に行う

広背筋や上腕筋など、通常の懸垂で使う筋肉を意識して行ってみてください。使い方が分かることで、この後のトレーニングの役に立ちます。

なお、斜め懸垂に慣れてきたら、体をさらに傾けましょう負荷を強くすることで、筋力アップが期待できます。

2. ネガティブレップ

ネガティブレップとは、懸垂の体を下ろす部分をメインに行うトレーニングです。

<ネガティブレップのやり方>

  1. 手の甲を自分側に向け、バーを肩幅より広めに握る
  2. イスや台などを使用し、体を斜め前に持ち上げる
  3. 足を台から外し、肘をゆっくり伸ばす
  4. 台を使って、再び体を持ち上げ動作を繰り返す
  5. 7回×3セットを目安に行う

斜め懸垂と比べるとかなり強度が高くなるため、始めの内はできない可能性もあります。無理をしすぎず、トレーニングを少しずつ重ねていきましょう

3. ゴムバンド懸垂

ゴムバンド懸垂は、懸垂用のゴムバンド・チューブを使用したトレーニングです。バンドが補助の役割をしてくれるため、懸垂の負荷を軽くできます。

<ゴムバンド懸垂のやり方>

  1. ゴムバンドをバーに取り付ける
  2. 片足をバンドに乗せ、もう片方の足を上に乗せて安定させる
  3. 手のひらを自分側に向け、バーを肩幅より広めに握る
  4. 顎がバーと同じ高さになるまで体を持ち上げる
  5. 限界まで引き付けたら元の姿勢にゆっくり戻す
  6. 10回×3セットを目安に行う

ゴムバンド懸垂では、いつも以上に正しいフォームを意識しましょう。このトレーニングができれば、通常の懸垂もできるようになります

懸垂が30回できるようになるためのおすすめアイテム5選

懸垂が30回できるようになるには、アイテムを活用する方法があります。使うことで、筋力アップや懸垂時の負荷の軽減などのサポートをしてくれます。

こちらでは、おすすめのアイテムを5つ紹介します。

  1. チンニングバー
  2. グローブ
  3. チューブ
  4. ダンベル
  5. ハンドグリップ

それぞれのアイテムについて、順番に解説します。

1. チンニングバー

チンニングバーは、自宅でも懸垂が行えるようになるアイテムです。ジムに行ったり、公園の鉄棒を使ったりしなくて済み、気軽にトレーニングできます。

さらに、チンニングバーを活用することで、自宅でできる筋トレの幅が広がります。例えば、ディップスやレッグレイズも可能です。

おすすめのチンニングバーは「【自宅で筋トレ】おすすめの懸垂器具15選!ジムトレーナーが選び方やおすすめトレーニングを解説」にて紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

2. グローブ

グローブは、懸垂を行いやすくするためのサポートをしてくれるアイテムです。滑り止めの役割があるため、バーをしっかり握れたり、手のひらが痛くなったりするのを防ぎます

握力に自信のない方は、まずはグローブを着用して行ってみることをおすすめします。

3. チューブ

チューブは、懸垂時に補助として使えるアイテムです。体を支えきれないときに活用することで、トレーニングが行いやすくなります。

さらに、チューブを使って腕を鍛えることも可能です。具体的なトレーニング方法は、関連記事「【トレーナー監修】上腕二頭筋を鍛えるチューブトレーニング5選!効果を高めるコツやおすすめアイテムを紹介」にて紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

4. ダンベル

ダンベルは、主に腕を鍛えるにも使われるアイテムです。懸垂では、腕の筋力向上が必要なので、ぜひ活用してみましょう。

おすすめのダンベルは、関連記事「【徹底比較】おすすめのダンベル10選!初心者に最適な重量&筋トレメニューも詳しく解説」にて紹介しています。選び方も解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

5. ハンドグリップ

ハンドグリップは、握力を鍛えるために必要なアイテムです。懸垂では、バーを掴むための力が必要なので、活用して筋力向上を目指しましょう。

ハンドグリップは、サイズが小さく、持ち運びしやすいアイテムです。自宅に置いていても、邪魔にならないのもメリットといえます。

まとめ

懸垂が30回できるのは、トレーニングのプロ並みです。初心者は1回できない方も珍しくないので、少しずつ回数を増やしていけるようにしましょう

懸垂を30回できるようになるには、以下の7つを意識してみてください。

  • 体重を減らす
  • 腕や背中の筋肉を鍛える
  • 握力を向上させる
  • 難易度を徐々に上げる
  • 正しいフォームを意識する
  • 体幹を鍛える
  • 休息日を作る

さらに、斜め懸垂などのトレーニングをしたり、アイテムを活用したりすることも大切です。

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