他人の鍛えあげられた肉体を見ると、つい憧れますよね。
「ムキムキになって、女子からモテたい」
「ビーチで他人に自慢できるほど、マッチョになりたい」
「スーツを着ていても、筋肉隆々であることがわかる体が欲しい」
このように思っているならば、懸垂で体を鍛えることをおすすめします。懸垂は「最強の筋トレ」といわれており、上半身の筋肉を驚くほど鍛え抜くことができるのです。
「とはいえ、懸垂はハードルが高い…」
「懸垂なんて一回もできないし…」
そう思っていても、大丈夫!
当記事では、「最強」といわれる懸垂の魅力を余すことなく解説し、初心者でも簡単に行えるトレーニングを紹介しています。当記事を読むだけで、懸垂を実践したくなることでしょう。
ぜひ、最後までご覧ください!
「懸垂」が最強のトレーニングと言われる3つの理由
この章では、なぜ懸垂が筋トレとして最強といわれるのか、詳しく解説していきます。
主な理由は以下の3つです。
- 上半身の筋肉を、一度に鍛えられる
- 負荷をかけた筋肉が成長しやすい
- 初心者から上級者まで、幅広い層の人が実践できる
それでは、順番に見ていきましょう。
1. 上半身を網羅的に鍛えられる
懸垂の最大のメリットは、上半身にある5つの筋肉を同時に鍛えられることです。
- 広背筋
- 僧帽筋
- 大円筋
- 三角筋
- 上腕二頭筋
それぞれの筋肉の部位について、後ほど詳しく解説します。
ジムに設置してあるマシンは、鍛えられる筋肉の部位が限られており、全身の筋肉をバランス良く鍛えるためには、その分多くの器具が必要になります。
しかし、懸垂であれば、1度のトレーニングで上半身の筋肉を網羅的に鍛えられるため、非常に効率的なのです。
2. 超回復の効果を得られやすい
懸垂を行うことで、筋肉が大きく成長しやすい点も魅力のひとつ。
自重トレーニングのように、筋肉に強い負荷をかけると、一部の筋繊維が壊れます。壊れた筋繊維は一定の回復期間を経て、負荷を受ける前よりも太い状態に回復するのです。
この筋繊維による生理作用を、超回復といいます。
懸垂は、自重トレーニングの中でも運動強度が非常に高く、筋肉へ効率的に強い負荷をかけられます。そのため、超回復による筋肥大が起こりやすいのです。
筋肉の修復が完了するまでには、48~72時間必要とし、この間はしっかりと筋肉を休ませることがポイントです。
懸垂によって筋肉に強い負荷をかけたら、2~3日の休息を取り、再び強い負荷をかける。これを繰り返すことで、ターゲットの筋肉を効率的に成長させられるでしょう。
負荷強度を調整できる
懸垂は、簡単に負荷強度を変えられるため、筋肉の成長に合わせたトレーニングが行えます。足を地面につけたまま行ったり、体を下ろす動作のみを行ったりすることで、負荷を調節できるのです。
さらに、バーの持ち方やフォームを変えるだけで、ターゲットの筋肉をピンポイントに鍛えることも可能です。
初心者から上級者まで、幅広い層に合わせたトレーニングをできる点が懸垂の魅力といえるでしょう。
実際に懸垂を行い、あなたが憧れる肉体を手に入れましょう。
懸垂で上半身を鍛える2つのメリット
懸垂で上半身を鍛えることにより、どのようなメリットを得られるのか確認していきましょう。
具体的には、以下の2つのメリットがあげられます。
- 基礎代謝が上がることで太りにくくなる
- 姿勢が改善され、見た目の印象が良くなる
それぞれ詳しく解説します。
1. 基礎代謝が上がる
懸垂を継続して行うことで、上半身の筋肉が全体的に発達していきます。そうなると基礎代謝量が増加し、エネルギーを消費しやすくなるため、太りにくい体に繋がるのです。
基礎代謝量とは、私達が生きていく上で最低限必要とされる消費エネルギーのこと。1日体を動かさなくても、体温維持や臓器を動かすためにエネルギーが消費されています。
基礎代謝は、年齢と筋肉量が大きく関係しており、筋肉量に比例して増減します。
基礎代謝が低ければ、エネルギーとして消費しきれなかった栄養が脂肪として蓄積されるため、太りやすい状態といえるでしょう。
つまり、懸垂を継続して上半身の筋肉量を増やすことが、太りにくい体へと導くのです。
2. 姿勢が改善される
猫背のように、姿勢が悪くなる原因として考えられるのが、広背筋の収縮です。
デスクワークや、スマートフォンの長時間の操作により、猫背に悩む方が多くなっています。猫背のままでいると、肩こりや腰痛を引き起こすだけでなく、見た目も良い印象は受けませんよね。
背中が丸くなった状態を長時間続けると、広背筋が収縮してしまい、猫背になってしまいます。
姿勢を改善するために重要なのが、広背筋を伸ばすこと。
懸垂を行うと、ぶら下がった状態になるため、収縮した広背筋が引き伸ばされるのです。
懸垂を行うことで、上半身の筋肉を鍛えられるだけでなく姿勢を改善できるため、見た目の印象がグッと良くなります。
懸垂で鍛えられる5つの筋肉を解説
前述したとおり、懸垂を行うだけで以下の筋肉を鍛えられます。
- 広背筋
- 僧帽筋
- 大円筋
- 三角筋
- 上腕二頭筋
それぞれの筋肉が発達した際の見た目や、普段どのような役割を担っているのかを確認しておきましょう。
1. 広背筋
逆三角形のフォルムに仕上げるために必要なのが、広背筋です。
広背筋は、肩甲骨の下に位置する最も面積の広い筋肉で、背骨から脇の下まで三角形状に広がっています。物を持ち上げたり、引いたりする動作に大きく関与しています。
2. 僧帽筋
背中のゴツゴツした見た目や、厚みを増すために必要なのが、僧帽筋です。
僧帽筋とは、首の後ろの付け根から肩甲骨の辺りまで広がる筋肉のこと。物を引き寄せる動作に大きく関与しており、姿勢を保つためにも非常に重要です。
また、衰えてしまうと肩甲骨を動かしにくくなり、腕を上げられません。肩甲骨の動きを安定させるためにも、必要不可欠な筋肉なのです。
3. 大円筋
背中の側面を隆起させ、キレイな逆三角形の体型を目指すために必要なのが、大円筋です。
大円筋は脇の下に位置し、肩甲骨から上腕骨を繋いでいます。主な役割は、広背筋の動作を補助すること。肩を動かす際に関与しており、特に腕を引く動作で重要な役割を担っています。
4. 三角筋
肩幅を広くし、男らしい見た目にするために必要なのが、三角筋です。
三角筋は、肩を覆う分厚い筋肉で、腕を動かす全ての動作に関与しています。
大胸筋の次に目立つ筋肉なので、しっかりと鍛えましょう。
5. 上腕二頭筋
逞しく太い腕にするために必要なのが、上腕二頭筋です。
上腕二頭筋とは、力こぶを作った際に盛り上がる筋肉のこと。主に、肘を曲げたり、物を持ち上げたりする動作に関与しています。
懸垂の2つの基本フォーム
懸垂は基本的に、「順手」と「逆手」の2つのフォームがあります。バーを握る手の向きを変えるだけで、それぞれ中心的に鍛えられる筋肉が変わるのです。
順手懸垂は「背中の筋肉」を、逆手懸垂では「上腕二頭筋」を中心に鍛えられます。この2種類の懸垂を平行して行うことで、上半身の筋肉をバランス良く鍛えられます。
それでは、詳しく解説していきましょう。
1. 順手懸垂
背中を中心に鍛えたい方におすすめなのが、順手懸垂です。腕の力ではなく、背中の筋肉を使って体を持ち上げることで、以下の筋肉を集中的に鍛えられます。
- 広背筋
- 僧帽筋
- 大円筋
やり方は以下の通り。
- 手の甲を上に向け、肩幅よりも少し間隔を空けてバーを握る
- 背中の筋肉を使い、肩甲骨を寄せながら体を持ち上げる
- バーの位置に顎が届いたら、ゆっくりと腕を伸ばす
- 2~3を10回繰り返す
バーを握る際、肩幅よりも少し間隔を空けることで、肩甲骨の可動域が広くなります。体を持ち上げる際は、胸を張って背中の筋肉を使い、肩甲骨を寄せることがコツです。
また、懸垂中は1度でも腕が伸びきってしまうと、肩甲骨を寄せる動作ができません。体を下ろした際は、腕が伸びきらないように意識することもポイントです。
2. 逆手懸垂
腕を太くしたい方におすすめなのが、逆手懸垂です。腕の筋肉を中心に使って体を持ち上げることで、上腕二頭筋に強い負荷をかけられます。
やり方は以下の通り。
- 手の平を自分に向け、肩幅よりも少し間隔を空けてバーを握る
- 腕と背中の筋肉を使い、肩甲骨を寄せながら体を持ち上げる
- バーの位置に顎が届いたら、ゆっくりと腕を伸ばす
- 2~3を10回繰り返す
基本的に逆手懸垂は、初心者にとって難易度が高いです。難しい場合は初心者向けのトレーニングを実践し、基礎的な筋肉を身に付けてから挑戦しましょう。
また、逆手懸垂をする上で、意識するポイントや注意点は順手懸垂と同じです。
順手懸垂と逆手懸垂を平行して行うことで、上半身の筋肉をバランスよく鍛えられるでしょう。
初心者向けの懸垂トレーニング2選
この章では、懸垂ができない人向けに、2つのトレーニング法を解説します。実際に継続していくことで、上半身の筋肉を徐々に鍛えられ、基本的な懸垂を行えるようになります。
それではさっそく見ていきましょう。
1. 斜め懸垂
斜め懸垂は、筋肉量が少ない初心者むけのトレーニングです。両足を地面につけた状態で行うため、筋肉にかかる負荷が弱く、背中の筋肉を徐々に鍛えられます。
また、斜め懸垂はバーの位置が低いことが望ましいため、ラックにバーをセットするタイプの器具があると便利です。公園の鉄棒でも代用できます。
やり方は以下の通り。
- バーの真下に仰向けで寝転がる
- 手のひらを脚の方に向け、肩幅よりも少し間隔を空けてバーを握る
- バーの位置が、みぞおちの真上にくるように体を移動する
- かかとのみ地面に付け、頭から足の先まで真っすぐになるように姿勢をキープする
- 肩甲骨をしっかりと寄せながら、体を引き上げる
- 胸がバーまで届いたら、ゆっくりと元の位置に戻す
- 4~6までの動作を10回繰り返す
懸垂の動作を行っている際は、頭から足の先まで、姿勢が真っすぐになるようにキープしましょう。フォームが崩れると、背中の筋肉に適切な負荷をかけられません。
バーの位置が高いほど、筋肉にかかる負荷が弱くなります。初心者は高めの位置に設定することをおすすめします。
また、手のひらを上に向けてバーを持つ「逆手」にすると、上腕二頭筋へ強い負荷をかけられるので試してみましょう。
2. ネガティブチンニング
ネガティブチンニングは、懸垂における「体を下ろす動作」のみを行うトレーニングです。体をゆっくりと下ろす必要があり、背中の筋肉を中心に負荷をかけられます。
やり方は以下の通り。
- 手の甲を上に向け、肩幅よりも少し間隔を空けてバーを握る
- ジャンプをしてバーに体を近づけ、1~2秒間姿勢をキープする
- ゆっくりと体を下ろす
- 2~3を繰り返す
ゆっくりと体を下ろす動作を7回以上できれば、基本的な懸垂を1回は行えるようになるでしょう。ネガティブチンニングができる回数が増えるほど、基本的な懸垂も行える回数が増えます。
まとめ:懸垂だけで上半身を網羅的に鍛え抜くことができる
当記事では、懸垂が自重トレーニングとして非常に優秀であることを解説してきました。
懸垂は、上半身の筋肉を網羅的に鍛えられ、基礎代謝が上がるため太りにくい体へと導きます。また、背中の筋肉が伸びることで姿勢を正すことができ、筋肉が発達した際にキレイなボディラインへと仕上がります。
最後に、懸垂を行う上で大切なポイントをおさらいしておきましょう。
- 順手懸垂と逆手懸垂を平行して行うことで、上半身の筋肉をバランス良く鍛えられる
- 懸垂で体を引き上げる際は、胸を張って肩甲骨をしっかりと寄せる
- 体を引き上げた後は、ゆっくりと体を下ろす
- 懸垂ができない人は、初心者向けのトレーニングをこなして基礎的な筋肉を身に付ける
正しいフォームで懸垂を行い、しっかりと継続することで、あなたが理想とする肉体に近づけます。
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