消費カロリーの計算方法を詳しく解説!運動ごとのメッツ値や歩数から計算する方法も紹介

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「消費カロリー計算ってどうやってやればいいの?」
「運動ごとの具体的な消費カロリーが知りたい!」
「歩数から消費カロリーって計算できる?」

こんな疑問を持っていませんか?

ダイエットをするときに、避けて通れないのが消費カロリー計算です。いくら運動をしたり食事面に気を付けたりしていても、消費カロリー計算ができていなければ、痩せられないからです。

そこでこの記事では、以下の3つのポイントについて解説していきます。

  • 消費カロリーとは
  •  消費カロリーの計算方法
  •  効率良く痩せるポイント

消費カロリーについて正しい知識を持てば、ダイエットに失敗することはありません。

ぜひ最後まで読んで、遠回りすることなくダイエットを成功させましょう。

消費カロリーとは

最初に、消費カロリーについて正しく理解できているか、確認していきましょう。

1日の総消費カロリーは、大きく以下の3つに分けることができます。

  1. 基礎代謝量
  2. 身体活動量
  3. 食事誘発性熱産生

詳しく見ていきます。

1. 基礎代謝量

基礎代謝は、私たちが生きていく上で必要な最低限のエネルギーのことです。安静にし、手足を動かさない状態で24時間に消費されるカロリーで、呼吸や心臓、体温の維持などに必要な最低限のエネルギーです。

基礎代謝量は、性別や年齢、体格によって異なり、加齢によって減少します。1日の消費カロリーのうち約6割が基礎代謝量で、平均値は以下の通りです。

性別 男性 女性
年齢(才) 基礎代謝量(kcal / 日) 基礎代謝量(kcal / 日)
18~29 1,520 1,110
30~49 1,530 1,150
50~69 1,400 1,100
70以降 1,290 1,020

2. 活動代謝(身体活動量)

活動代謝は、日常生活を送るうえで体を動かすことに伴い消費されるカロリーのことです。1日の消費カロリーのうち約3割を占め、日常の生活活動によって生まれるものと、運動によるものの大きく2つに分けられます。

活動代謝は、体格や活動時間、活動の強度で計算できます。活動強度は「METs」という指標で表し、消費カロリーを計算するときに欠かせない数値の1つです。

基礎代謝量と活動代謝を足すと、1日に消費する総カロリーの約9割になります。

3. 食事誘発性熱産生

食事誘発性熱産生は、食事をした後に代謝量が増大することを指し、食事することで消費されるカロリーのことです。

1日の消費カロリーの約1割を占めており、加齢や筋力不足で基礎代謝が下がると、食事誘発性熱産生も下がります。逆に、筋トレで筋肉量を増やしたり、よく噛んで食事をしたりすることで高くなります。

食事誘発性熱産生は1日の消費カロリーに占める割合が少ないためダイエットではあまり意識されていません。しかし、1日の摂取カロリーと同じ量を活動代謝量で消費できれば、食事誘発性熱産生のカロリー分がマイナスになるため自然と痩せていくことになります。

食べた分を確実に消費できれば、太ることはありません。運動しているのに太ってしまうのは、消費カロリー分以上に摂取しているからなのです。ここに気づくと、ダイエットを効率良く進めることができます。

消費カロリー計算式とメッツ(METs)

消費カロリーは、以下の計算式で計算することができます。

消費カロリー(kcal)= メッツ × 体重(kg) × 運動時間 × 1.05

メッツ(METs)は、生活活動や運動の強度を数値化したもの。安静時を1とし、それと比べて何倍のエネルギーを消費するかを数値化し、活動の強度を示したものです。

改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』にて、生活活動や運動ごとに細かく決められており、消費カロリーを計算するときに使用します。

運動時の消費カロリーの計算方法

それでは実際に、運動時の消費カロリーの計算をしてみましょう。

計算の条件は以下の通りです。

  • 体重:60キロ
  • 運動時間:1時間
  • 安静時の1METs分を差し引き純粋な運動による消費カロリー分を計算

【運動1】ウォーキング(散歩)

ウォーキングのメッツは2~4程度です。歩く速さなどよって強度が変わります。

  • 家の中を歩く:2メッツ
  • やや早歩きする:3.5メッツ
  • 通勤・通学時の歩行:4メッツ

やや早歩きしたときの消費カロリー計算は、以下の通りです。

(3.5 – 1(METs) ) × 60(kg) × 1(時間) × 1.05 = 157.5 kcal

【運動2】ランニング

ランニングのメッツは、時速によって異なります。

  • 時速8.0キロ:8.3メッツ
  • 時速11.3キロ:11メッツ
  • 時速14.5キロ:12.8メッツ

ランニングの平均速度、時速8.0キロで走った時の消費カロリー計算は以下の通りです。

(8.3 – 1 (METs) ) × 60(kg) × 1(時間) × 1.05 = 459.9 kcal

【運動3】自転車

自転車は、乗り方や種類などでメッツが変わります。

  • 自転車に乗る:7.5
  • 自転車エルゴメーター:7.0

ジムでフィットネスバイク(自転車エルゴメーター)に乗った場合の消費カロリー計算は次の通りです。

(7.0 – 1 (METs) ) × 60(kg) × 1(時間) × 1.05 = 378kcal

【運動4】筋トレ

筋トレは、強度や内容別にメッツが決められています。

  • ウェイトトレーニング:3.5
  • 高負荷ウェイトトレーニング:6.0

軽めのウェイトトレーニングを行った場合の消費カロリー計算は次の通りです。

(3.5 – 1 (METs) ) × 60(kg) × 1(時間) × 1.05 = 157.5kcal

【運動5】ヨガ

ヨガも内容(種類)別にメッツが決められています。

  • ヨガ(ハタヨガ):2.5

ヨガを行った場合の消費カロリー計算は次の通りです。

(2.5 – 1 (METs) ) × 60(kg) × 1(時間) × 1.05 =94.5kcal

消費カロリーを歩数から計算する方法

消費カロリーはメッツ以外にも、歩数を用いて計算することもできます。

歩数で計算する場合は、歩数と歩幅から距離を計算し、どれだけの時間歩いたのかを導きだします。

手順は以下の通りです。

  1. 距離を計算する(歩幅×歩数)
  2. 歩いた時間を計算する(距離÷速度)
  3. 消費カロリー計算式にあてはめる(メッツ × 体重kg × 運動時間 × 1.05)

※歩幅の目安は身長×0.45~0.5程度

例えば、体重50キロの人が歩幅70センチで1万歩歩いた時の消費カロリーは、次のように計算できます。
(歩行は時速5.6キロ、歩行時のメッツは4.8で計算)

①歩いた距離 70cm × 1万歩 = 70000cm (7キロ)
②歩いた時間 7キロ ÷ 5.6 = 1.25
③消費カロリー計算 (4.8 -1(METs) )× 50(kg)× 1.25(時間)× 1.05 = 249.4kcal

消費カロリーと基礎代謝を計算してアンダーカロリーにすれば痩せられる

体重を落とすには、アンダーカロリーを維持することが大切です。

アンダーカロリーとは、1日の摂取カロリーを消費カロリー以下にすること。アンダーカロリーにするためには、1日の消費カロリーを知らなければなりません。

とはいっても、毎日どれだけ運動しているかを細かく計算するのはとても大変で、現実的ではないですよね。

消費カロリーは、基礎代謝がわかっていれば簡易的に計算することができます。

計算式は以下の通りです。

1日の運動の程度 消費カロリーの簡易計算式
ほぼ運動しない 基礎代謝 × 1.2
軽い運動 基礎代謝 × 1.375
中程度の運動 基礎代謝 × 1.55
激しい運動 基礎代謝 × 1.725
非常に激しい運動 基礎代謝 × 1.9

基礎代謝は年齢や体重、体格から計算します。

基礎代謝を知っていれば、日常生活の運動強度を選ぶだけで大まかな消費カロリーが計算できます。

消費カロリーが計算できたら、摂取カロリーも計算し、アンダーカロリーの状態を作っていきましょう。

消費カロリーを計算しながら効率良く痩せる3つのポイント

効率良く痩せるためには、以下の3つのポイントにも気を付けましょう。

  1. バランスの取れた食事を摂る
  2. 筋トレで全身を鍛える
  3. 有酸素運動にも取り組む

詳しく解説していきます。

【コツ1】バランスの取れた食事を摂る

ダイエットをするなら、3食しっかり食べることはもちろん、バランスの取れた食事内容を心がけましょう。

偏った食事や極端な糖質制限は、必要な栄養素を十分に摂ることができません。欠食も残りの食事で必要な栄養素を摂らなければならず、栄養不足になりがちです。

栄養不足になると、筋肉量や代謝の低下を引き起こし、体調不良の原因になります。

不足する栄養素がないように気を付けながら、アンダーカロリーになるように調整していきましょう。

具体的に気をつけたい食事のポイントは次の2つです。

  1. 5大栄養素をバランスよく摂る
  2. タンパク質をしっかり補給する

詳しく説明していきます。

1. 5大栄養素をバランスよく摂る

ダイエットをするときは、五大栄養素に注目し、不足する栄養素がないようバランスのよい献立にしましょう。

五大栄養素とは、次の5つです。

  • タンパク質
  • 脂質
  • 炭水化物
  • ミネラル
  • ビタミン

特に不足しやすいのがミネラル、ビタミンです。

食事で補うのが理想的ですが、不足しそうなときはサプリメントなども上手に活用すると良いでしょう。

2. タンパク質をしっかり補給する

ダイエット中は摂取カロリーを抑えるために、炭水化物を控えたり低脂質を意識したりすることが多くなります。

また、食事量が減るとどうしてもタンパク質が不足しがちです。

タンパク質は体づくりの基本となる栄養素で、不足すると体調を崩す原因になるほか、ダイエットの妨げにもなります。

キレイに痩せるためには、タンパク質は欠かせません。意識してタンパク質を補給するようにしましょう。

ダイエット中の食事管理については、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

【管理栄養士直伝】トレーニング効果を最大化させる食事法!1日分の栄養素の求め方も解説

【コツ2】筋トレで全身を鍛える

ダイエットで食事量を調整すると、筋肉量が低下しやすくなります。筋トレで全身を鍛えることで筋肉量を維持し、基礎代謝量を高められるため、効率良くダイエットしたいなら筋トレは欠かせません。

全身を鍛えることで引き締まった体を作り上げることができ、安全に運動を楽しめるようにもなります。最初は簡単な自重トレーニングからでいいので、ぜひ筋トレを取り入れてみてください。

自宅でできる簡単な筋トレは、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

【保存版】自宅でできる筋トレメニュー10選!目的別トレーニング&筋力アップのポイントも解説

【コツ3】有酸素運動にも取り組む

効率良くダイエットするなら、有酸素運動にも取り組みましょう。有酸素運動は体脂肪を落としたり、心肺機能を高めたりするなど様々な効果があります。

筋トレと一緒に取り組むことで、相乗効果も期待できます。筋トレと有酸素運動、そして食事の3つに取り組むことで、効率良く痩せられるのです。

まとめ|消費カロリー計算で効率良くダイエットを!アンダーカロリーにすれば必ず痩せる

ダイエットをするなら、消費カロリーをしっかり計算しましょう。

1日の消費カロリーが摂取カロリーを上回っている「アンダーカロリー」の状態を保てれば、ダイエットが失敗することはないからです。

食べた分だけ運動してカロリーを消費すれば、オーバーカロリーになるのを防げます。アンダーカロリーに加えて、筋トレや有酸素運動に取り組めば、さらに効率良く痩せられます。

ダイエットは頭脳戦です。今日からしっかり計算して、アンダーカロリーに取り組みましょう!

このコラムでは、他にもダイエット・ボディメイクに関するお役立ち情報を発信しています。

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