「広背筋の広がりはどうやって作るの?」
「どんな筋トレメニューが効果的?詳しく知りたいなぁ…」
あなたはこんな疑問を持っていませんか?
大きく広がった逆三角形の体…。実際に広背筋トレーニングをしても、なかなか辿り着ける境地ではありません。
広背筋の広がりを作るには、細かい部位を意識したトレーニングが必要になります。
そこでこの記事では、広背筋を鍛えて逆三角形の体を作りたいあなたのために、次の情報を解説します。
- 背筋の種類と部位
- 広背筋に広がりを持たせるポイント
- 広背筋に広がりを持たせる筋トレメニュー
最後まで読んでその通りに実践すれば、憧れのマッチョ体型も夢ではありません。ぜひ参考にしてください!
4つの背筋の種類とは?
背中の筋肉を鍛えるのは、他の部位よりも難しいです。
的確にトレーニングするためにも、広背筋を鍛えようとする前に、他の背筋との違いを知っておきましょう。
背中の筋肉は、大きく次の4つに分けられます。
- 広背筋
- 僧帽筋
- 大円筋
- 脊柱起立筋
それぞれの特徴と鍛えた時のメリットを簡単に解説します。
(1)広背筋
広背筋は、脇から腰にかけて広がる筋肉で、主に肩関節の動きを支えています。
ここを鍛えることで背中が大きくなり、逆三角形の体を作れます。
(2)僧帽筋
僧帽筋は、首の後ろについているひし形の筋肉です。
肩や肩甲骨の動作を支えていて、ここを鍛えることで肩周りに厚みが生まれ、肩こりも解消されます。
(3)大円筋
大円筋は、脇の下あたりにある筋肉です。
広背筋と同じく肩関節の動きに関わっており、ここを鍛えることで背中の厚みを作れます。
広背筋は広がり、大円筋は厚みを作ると覚えておきましょう。
(4)脊柱起立筋
脊柱起立筋は、背骨周りについている筋肉です。
姿勢の維持に役立っており、ここを鍛えることで腰痛予防の効果も期待できますよ。
広背筋に広がりを持たせるためのトレーニングの5つのポイント
広背筋はやや鍛えにくい部位です。
確実に負荷を与え、広がりを作るために次の5点を意識しましょう。
- 上部・下部をバランス良く鍛える
- 必要な動きをしっかり理解する
- 負荷のかかる感覚を身につける
- 無理な負荷で行わない
- 可動域を広げる
それぞれ詳しく解説します。
(1)上部・下部をバランス良く鍛える
ポイント1つ目は、上部・下部をバランスよく鍛えること。
広背筋の広がりを作るのは上部ですが、キレイな逆三角形の体になるためには、両方をバランス良く鍛えましょう。
特定の部位ばかり鍛えても、アンバランスな体型になってしまうこと受け合いです。
当記事でも、上部と下部それぞれに効果的な筋トレメニューを紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
(2)必要な動きをしっかり理解する
ポイント2つ目は、必要な動きを理解すること。
一言で広背筋といっても、上部と下部とでは負荷を与えるのに必要な動きは異なります。
具体的には、上部は「脇を締める動作」で鍛えられるのに対し、下部は「上腕を後ろに引く動作」によって鍛えられます。
なんとなくトレーニングするのではなく、どのような動きをすれば負荷がかかるのか知っておきましょう。
(3)負荷のかかる感覚を身につける
ポイント3つ目は、感覚を身につけること。
トレーニングを始めたら、まずは「どう動かすと負荷がかかるのか」を知ることが最優先です。
例えばワンハンドローイングなら、ダンベルを持たず腕だけ何度も後ろに引き、広背筋下部に負荷がかかる動きを体で覚えましょう。
ダンベルを持ってしっかり負荷を与えるのは、それからでも遅くありません。
(4)無理な負荷で行わない
ポイント4つ目は、無理な負荷で行わないこと。
どんなトレーニングにも言えますが、無理な重量でトレーニングするとフォームが崩れ、逆効果になってしまいます。
まずは少し軽めの重量で取り組み、余裕が出てきたら徐々に重量を増やしていきましょう。
(5)可動域を広げる
ポイント5つ目は、可動域を広げること。
可動域とは、筋肉を動かす範囲のことです。広背筋を鍛える際は、しっかり動かさないとなかなか筋肥大させられません。
例えばデッドリフトなら、軽く体を上下させるよりも、体がまっすぐになるまで立ち上がって筋肉を動かす範囲を広げましょう。
可動域を広げることは、回数や重量を増やすよりも大切です。
広背筋に広がりを持たせる筋トレメニュー8選
前述の通り、広背筋を鍛える際は上部・下部を意識する必要があります。
今回は、それぞれにおすすめのトレーニングを紹介していますので、鍛えたい部位に応じてぜひ実践してみてください。
広背筋上部
- ラットプルダウン
- ワイドグリップチンニング
- ワイドグリップベントオーバーロー
- ケーブルクロスオーバー
広背筋下部
- DYロウ
- インクラインダンベルロウ
- ワンハンドラットプルダウン
- ワンハンドローイング
それぞれの手順とポイントを解説します。
(1)広背筋上部
1. ラットプルダウン
マシンを使い、バーを上げ下げするトレーニングです。
背中の筋肉を幅広く鍛えられるのですが、動作の特性上、特に広背筋の上部に強い負荷を与えられます。
手順
- ウェイトを調整する
- バーをゆっくりと下げていく
- 素早く持ち上げる
効率を高めるポイント
- バーを胸に引きつける
- 胸を張った状態で行う
- まっすぐ前を見て行う
2. ワイドグリップチンニング
手の幅を広げて行う懸垂です。
懸垂やラットプルダウンでは、手の幅を広げると広背筋上部に、逆に狭めると広背筋下部に負荷をかけられますよ。
手順
- 肩幅より広めにバーを握る
- バーにぶら下がる
- 広背筋を収縮させて体を引き上げる
- あごをバーにつける
- ゆっくりと体を下ろす
効率を高めるポイント
- 足をまっすぐにする
- 反動を使わない
3. ワイドグリップベントオーバーロー
肩甲骨を寄せながらバーベルを引き上げるトレーニングです。
先ほど紹介した懸垂と同じく、手幅を広げることで広背筋上部を重点的に鍛えられますよ。
手順
- 肩幅の2倍くらいの手幅でバーベルを握る
- 上体を60度くらいに傾ける
- 肩甲骨を寄せながら下腹部にバーベルを引き寄せる
- ゆっくりと元に戻る
効率を高めるポイント
- 上体を上げすぎない
- 腕の力を使わない
- 肩甲骨をしっかり寄せる
4. ケーブルクロスオーバー
マシンを使ってケーブルを引くトレーニングです。
広背筋や大胸筋、三角筋など幅広い部位に効果があるため、上半身全体をパンプアップさせたい場合に最適ですよ。
手順
- 両手でケーブルを握る
- 胸をしっかり張る
- お腹の前で合わせるようにケーブルを引く
- ゆっくりとケーブルを戻す
効率を高めるポイント
- ケーブルを斜め下に引く
- 重量は軽めに設定する
- 肩甲骨をしっかり寄せる
(2)広背筋下部
5. DYロウ
マシンを使ってバーを引くトレーニングです。
背筋をまっすぐ伸ばすことで、広背筋の下部にしっかり負荷を与えられます。
手順
- プレートで重量設定する
- シートの高さを調整する
- シートに座りグリップを逆手で掴む
- ひじを後方に引く
- ゆっくりと元に戻す
効率を高めるポイント
- 肩を下げたまま引く
- 肩甲骨をしっかり寄せる
- 背中が曲がらないようにする
6. インクラインダンベルロウ
ベンチに寝たまま、ダンベルを後方に引き上げるトレーニングです。
角度をつけて行うことで広背筋下部に負荷をかけやすく、腰を痛めるリスクも減らせます。
手順
- ベンチの角度を30度くらいに設定する
- 仰向けでベンチに寝転がる
- 両手にダンベルを持って真下に垂らす
- ダンベルを斜め後ろに引っ張り上げる
- ゆっくりと元に戻す
効率を高めるポイント
- 手のひらを上に向ける
- 肩甲骨をしっかり寄せる
7. ワンハンドラットプルダウン
片手でグリップを上げ下げするトレーニングです。
片手で行うことにより、広背筋下部をよりピンポイントで鍛えられます。
手順
- 右手でグリップを握る
- 太ももの位置までゆっくりグリップを引いて下ろす
- 素早く元に戻す
- 反対側も同じように行う
効率を高めるポイント
- 重量は軽めに設定する
- しっかりとしたまで引く
8. ワンハンドローイング
体を水平にしてダンベルを引き上げるトレーニングです。
こちらも片手で行うため、広背筋下部をピンポイントで鍛えやすいです。ただし、無理のない負荷で行うことを忘れないでください。
手順
- ダンベルを片手に持つ
- 反対側の手とひざをベンチ台に乗せ、上半身を床と平行の角度にする
- ダンベルをお腹の横まで引き付ける
- 開始姿勢の位置までゆっくりと戻す
- 10回 × 3セット行う
効率を高めるポイント
- 肩甲骨を寄せる
- 上げるときは息を吸い、下ろすときに吐く
- 体は地面と水平にする
広背筋をより効率良く鍛える4つのポイント
広背筋をさらに効率良く鍛える際に、知っておきたいのが次の4つのポイントです。
- 超回復を意識する
- 筋肉痛のときは必ず休む
- 栄養をしっかり摂取する
- 睡眠をたっぷり取る
それぞれ詳しく解説します。
(1)超回復を意識する
効率を高めるポイント1つ目は、超回復を意識すること。
そもそも超回復とは、筋肉が成長するサイクルのことです。筋トレで筋肉が傷つくと、ある程度時間をかけて修復され、トレーニングの前よりも強くなっていきます。
この超回復にかかる時間をまとめたものが、以下の表です。
部位 | 筋肉 | 回復にかかる時間 |
お腹 | 腹筋 | 24時間 |
お尻 | 大臀筋 | 48時間 |
肩 | 三角筋 | 48時間 |
僧帽筋 | 48時間 | |
腕 | 上腕二頭筋 | 48時間 |
上腕三頭筋 | 48時間 | |
胸 | 大胸筋 | 48時間 |
背中 | 広背筋 | 72時間 |
脊柱起立筋 | 72時間 | |
脚 | 大腿四頭筋 | 72時間 |
ハムストリングス | 72時間 |
上の表を見ると、広背筋の回復にかかる時間は72時間です。
つまり、広背筋トレーニングの後は3日間以上休ませることで、筋肉の成長をより促進させることができます。
(2)筋肉痛のときは必ず休む
効率を高めるポイント2つ目は、筋肉痛になったら休むこと。
筋肉痛が治っていないのは、超回復がまだ終わっていないことの現れです。つまり、この状態で負荷を与えると逆効果になってしまいます。
特に、慣れないうちは筋肉痛が長引きがち。
そんなときはトレーニングをお休みするか、広背筋以外の部位を鍛えると良いですよ。
(3)栄養をしっかり摂取する
効率を高めるポイント3つ目は、栄養をしっかり摂ること。
筋肉は、タンパク質などの栄養素によって合成・修復されます。よって、いくらトレーニングを頑張ったとしても、栄養不足なら意味がありません。
いくら職人が元気いっぱいでも、材料が足りなければ家は建たないのと同じことです。
筋トレ後の栄養摂取には、プロテインが最適です。
プロテインには、タンパク質以外にもアミノ酸やビタミン、ミネラルなど、日常生活では摂取しにくい栄養素が豊富に含まれています。あなたの筋トレを強力にサポートしてくれますよ。
なお、プロテインには主に以下の3種類があります。
- ホエイプロテイン
- カゼインプロテイン
- ソイプロテイン
これらの大きな違いは吸収速度です。
ホエイプロテインは吸収が早いため、筋トレ後の栄養補給に。カゼインプロテインやソイプロテインは吸収が遅くて腹持ちが良いため、ダイエットに適しています。
(4)睡眠をたっぷり取る
効率を高めるポイント4つ目は、睡眠をしっかり取ること。
見落としがちなことですが、筋肉は寝ている間に分泌される成長ホルモンの働きで成長しています。
つまり、睡眠不足だと筋肉も十分に休まらず、トレーニングのパフォーマンスが下がったり、成長速度が落ちたりする可能性もあるわけです。
理想的な睡眠時間は、およそ7〜8時間ほどとされています。
働いている人がこれだけの時間を確保するのは大変ですが、できる限りたくさん睡眠を取り、筋肉を休ませてあげてくださいね。
まとめ|広背筋に広がりを持たせるには、上部・下部を意識してトレーニングしよう!
広背筋を鍛える際は、上部と下部を意識しましょう。
広背筋に広がりを持たせたいなら、上部を鍛えるべきです。しかし、キレイな逆三角形の体を作るには、それぞれを意識したトレーニングが求められます。
最後に、広背筋を鍛える際のポイントをおさらいします。
- 上部・下部をバランス良く鍛える
- 必要な動きをしっかり理解する
- 負荷のかかる感覚を身につける
- 無理な負荷で行わない
- 可動域を広げる
正しいフォームで鍛えることが最優先にして、大きくてたくましい背中を手に入れてください!