「腕立て伏せで背中が鍛えられるって本当?」
「広背筋を鍛えてスタイルを良くしたい」
「腕立て伏せをして背中が筋肉痛になるのはどうして?」
あなたには、このような疑問や悩みがありませんか?
腕立て伏せには、腕や胸の筋肉を鍛える筋トレというイメージがあるかもしれません。
しかし、少しやり方を変えるだけで、同時に背中の筋肉も効率的に鍛えられるのです。
腕立て伏せは、自室でもでき取り組みやすい筋トレです。しかし、正しいやり方で鍛えないと良い結果が得られません。
特に、背筋はちゃんと鍛えられているのか自分ではなかなか確認が難しいため、鍛えにくい部位といわれています。
この記事では背筋を鍛えたい、肩幅を広くしたいと考えている人に向けて、以下の情報をまとめました。
- 広背筋の役割と鍛えるメリット
- 広背筋を鍛える腕立て伏せのコツ
- 背中が鍛えられる腕立て伏せの手順
- プッシュアップバーを使った筋トレ
- 広背筋が筋肉痛になった時の対処法
普段から腕立て伏せをしているなら、紹介しているコツを取り入れてみてください。広背筋を効果的に鍛えられるでしょう。
また、これから筋トレをする人向けに取り組みやすい腕立て伏せも紹介しています。
ぜひ最後までご覧ください。
腕立て伏せで鍛えられる広背筋とは
まず広背筋とは、背中の左右の脇の下から腰の辺りに渡って存在する、人の体の中で最も面積が広い筋肉です。
広背筋は、腕を前に伸ばした状態から、体のほうへ引っ張る動作で使われる筋肉であり、鍛えていくと腰にくびれができ、筋肉量が増えると水泳選手のような逆三角形の体型になっていきます。
広背筋を鍛えて得られるのは、筋肉質な体型だけではありません。
胸を張る姿勢をする際にも使う筋肉であるため、姿勢改善や腰痛予防につながります。
他にも、筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、太りにくい体質になることもメリットです。
- 肩幅を広げたい
- 腰にくびれがほしい
- 姿勢を改善したい
もしこのように考えているのであれば、腕立て伏せで広背筋を鍛えてみてはいかがでしょうか。
広背筋を鍛える腕立て伏せ4つのコツ
腕立て伏せで背筋を鍛える時は、姿勢や手の位置、筋肉の動きを意識して取り組んでください。
普通の腕立て伏せは、肩幅と同じくらいの広さで両手をつき。肘を曲げたり伸ばしたりして、胸や腕の筋肉に負荷をかける筋トレです。
つまり、背筋に負荷をかけるフォームで腕立て伏せをしないと、効果的に鍛えることはできません。
背筋に刺激を与えるコツは以下の4つです。
- 体を真っすぐにする
- 両手を外側に向けて行う
- 肩甲骨の動きを意識する
- 呼吸を止めない
4つともそんなに難しいものではありませんので、ぜひ腕立て伏せをする際に取り入れてみてください。
それぞれ解説していきます。
1. 体を真っすぐにする
まず、頭から足までが一直線になっている状態を意識してください。
背中を丸めたり、腰を反らしたりすると、背筋に負荷がかかりにくくなります。すると腕立て伏せの回数だけこなしている状態になってしまいます。
目線も目の前の床ではなく、少し前を見るように意識すると、姿勢を一直線に保ちやすくなります。
疲れてきて体がまっすぐにできないと思ったら、途中で小休憩を入れましょう。
2. 両手を外側に向けて行う
一般的な腕立て伏せをする際は、手の指先が前に向いています。
しかし、広背筋を鍛える場合は、両手の指先を左右の外側に向けて手をつくようにしましょう。
指の向きを前に向けている時と、外側にしている時で比べてみると、負荷がかかっている筋肉の違いが実感できますよ。
背筋にすでにある程度の筋肉がついている場合は、手のつく位置を腰のほうへ近づけていくと、負荷を高めることができます。
短期間に背筋を鍛えたいからと、負荷を一気に高めるような腕立て伏せはやらないようにしてください。
筆者はそのせいでひどい筋肉痛になりました…。
3. 背中の肩甲骨の動きを意識する
前述の2つのコツを取り入れながら、腕立て伏せで体を上下させる時に肩甲骨の動きを意識してください。
腕立て伏せの最中、背中の肩甲骨を動かせているか、意識しながらトレーニングをしないと、広背筋に十分な負荷がかけられません。
特に体を下げた時に、肩甲骨がギュッと寄っている感覚があるように腕立て伏せをしましょう。
4. 呼吸を止めない
腕立て伏せをしている最中、呼吸を止めないように意識しましょう。
呼吸のタイミングは、腕立て伏せで体を下げる時に息を吸い、吐きながら体を上げるようにしましょう。
体を上げる時に息を吐くと、体幹の筋肉が収縮して姿勢の維持にも効果的です。
慣れるまでは意識的に呼吸をしないと、腕立て伏せ中に呼吸を止めてしまう傾向があります。
呼吸を止めて筋トレをすると、体に必要な酸素が不足し、血圧が上がって血管に負担がかかります。
血圧の急上昇を避けるためにも、呼吸を止めずに腕立て伏せができるように意識しましょう。
【効果的に広背筋を鍛えるトレーニング】おすすめの腕立て伏せ4選
この章では、気軽にできる腕立て伏せを3つ、筋トレグッズのプッシュアップバーを使ったトレーニングを1つ紹介します。
内容は以下の通り。
- ニープッシュアップ
- インクラインプッシュアップ
- アイソメトリックスプッシュアップ
- リバースプッシュアップ
筋肉量が少なく、体を上げるのが大変に感じる人にとって、腕立て伏せは苦手な筋トレかもしれません。
しかし、この章で紹介している腕立て伏せは、初心者でもできるものばかりです。ぜひ一度試してみてください。
1. ニープッシュアップ
ニープッシュアップは、一般的な腕立て伏せ(プッシュアップ)よりも負荷が小さく、取り組みやすい筋トレです。
今まで腕立て伏せができなくて、苦手意識がある人や回数がこなせない人は、ニープッシュアップから始めてみましょう。
ニープッシュアップのやり方は以下の通り。
- 肩幅より広めに両手を付き、四つん這いになる
- 膝をついて、両足先はクロスして浮かせる
- 肘を曲げて、床に胸がつくくらいに深く体を下げる
- 肘を伸ばして体を上げる
- 目安は10回 × 3セット
ニープッシュアップをする際に意識する3つのポイント
- 頭から膝までが一直線になる姿勢を意識する
- 体を限界まで下げてから、すぐに戻さない
- 体を持ち上げるようにして戻す
ニープッシュアップに慣れてくると、負荷が足りないと感じるようになるでしょう。
その時は、次に紹介するインクラインプッシュアップや、アイソメトリックスプッシュアップがおすすめです。
2. インクラインプッシュアップ
インクラインプッシュアップは、椅子やテーブルに両手をつき、体を斜めにして鍛える腕立て伏せです。
自室だけでなく、オフィスや出張先のホテル、公園のベンチなどを利用して背筋を鍛えられるため、とても便利な筋トレといえます。
手順は以下の通り。
- 椅子や机の前に立ち、肩幅より少し広い間隔で両手をつく
- 一歩下がり、腕立て伏せの体勢を取る
- 肘を曲げて、肩甲骨を寄せる感覚を感じるくらい体を下げる
- 肘を伸ばして体を持ち上げ、元の姿勢に戻す
- 目安は15~20回を1セット
インクラインプッシュアップをする際に意識する3つのポイント
- 両足を揃える
- 体を下げて肩甲骨が寄っている姿勢で2~3秒キープ
- 体を下げる時も上げる時もゆっくり
手をつく位置を変えると負荷を変えられるため、広背筋の鍛え具合に合わせて負荷を高めることができます。
背筋の筋肉量が増えてきたら、セット数も増やしていくと効果的に鍛えられるでしょう。
3. アイソメトリックスプッシュアップ
アイソメトリックスプッシュアップは、普通の腕立て伏せの体を床に近づけた状態で、じっと同じ姿勢を維持する筋トレです。
腕立て伏せで上体を上げたり、下げたりするのが不得意な人は、アイソメトリックスプッシュアップから始めてみましょう。
やり方は以下の通りです。
- 肩幅よりも広い位置に両手をつき、普通の腕立て伏せの体勢を取る
- 肘を曲げて、床に体がつきそうなくらいに下げる
- 10秒ほどその姿勢を維持
- ゆっくりと肘を伸ばして、元の姿勢に戻す
- 目安は10秒 × 3回
アイソメトリックスプッシュアップをする際に意識する3つのポイント
- 息は3秒吸って、3秒吐く
- 肩甲骨を寄せた姿勢を意識する
- お尻が上がらないように姿勢をキープ
基本は10秒 × 3回を1セット。慣れてきたら3セットにしたり、時間を延ばしたりして負荷を高めていきましょう。
4. リバースプッシュアップ
リバースプッシュアップは、床に座った状態で背筋に負荷をかけるトレーニングです。
両足を前に真っすぐ伸ばした姿勢で床に座り、両手を少し後ろについて体を持ち上げ、腕や背中の筋肉に負荷をかけます。
椅子やテーブルを使ってリバースプッシュアップをする方法もありますが、この章ではプッシュアップバーを使ったリバースプッシュアップを解説します。
プッシュアップバーは、腕立て伏せをする際に負荷を高めてくれる筋トレグッズです。
しかも直接手を床につけるより負担を軽減できるため、手首を痛めてしまうのを避けられます。
手順は以下の通り。
- 体の両サイド、肩幅より少し広めの位置にプッシュアップバーを置き、両手でプッシュアップバーを握る
- 膝を伸ばし、かかとを床につけたまま肘を伸ばして、お尻を持ち上げる
- 背筋を意識しながら、肘を曲げお尻を下げる
- 目安は10回 × 3セット
リバースプッシュアップをする際に意識する3つのポイント
- 体を上げる時は早く、下げる時はゆっくり
- 常に体の向きを真正面に
- 上体を反らさない、前のめりにしない
広背筋への負荷が大きいので、初心者は回数をこなすことより、フォームが崩れないように意識して取り組みましょう。
最初は回数を3回や5回に調整してみてください。
腕立て伏せで広背筋が筋肉痛になった時の3つの対処法
筋肉は部位によって、回復するまでの時間が違います。
中でも広背筋は、回復に時間がかかるため、しっかりと休ませるようにしましょう。
背筋が筋肉痛になると、普段の生活に支障がでることもあります。
本項で紹介する筋肉痛の対処方法は3つ、内容は以下の通りです。
- 筋肉痛が治まるまで休ませる
- 血行を促進させる
- 睡眠時間を確保する
それぞれ解説していきます。
1. 筋肉痛が治まるまで休ませる
まず、筋肉痛が残っているうちは、無理に筋トレをせず、筋肉に栄養と休息を与えるようにしましょう。
筋肉には「超回復」と呼ばれる仕組みがあり、筋トレで傷ついた筋肉細胞が回復すると、筋力は以前より強くなります。
広背筋が回復する目安は72時間です。この間にトレーニングをするのは効果的ではありません。
したがって、3日ほど日にちをあけて、広背筋をしっかり休ませてから鍛えるようにしましょう。1週間に2回のペースがおすすめです。
2. 血行を促進させる
38~40℃ぐらいのぬるま湯にゆっくりと浸かり、体を温めて血行を良くするようにしてください。
血行を良くすると、筋肉に溜まった疲労物質が流れ出やすくなり、疲労回復につながります。
風呂上りに軽いストレッチやマッサージをすると、さらに血行が良くなり筋肉痛を和らげるのに効果的です。
3. 睡眠時間を十分に確保する
筋肉痛の対処法として、睡眠時間を確保することも大切になります。
筋肉の修復や回復に関わっているのが、睡眠中に分泌される成長ホルモンです。
成長ホルモンが分泌されるのは夜10時~深夜2時ごろ。夜10時ごろには就寝して、筋肉の修復と回復ができるよう睡眠時間を7〜8時間程度は確保しましょう。
まとめ:自宅で気軽にできる腕立て伏せで、広背筋を効果的に鍛えよう!
正しいフォームで腕立て伏せをすれば、広背筋を効果的に鍛えられます。
ポイントは腕立て伏せをする際に、背中の筋肉が使えているか否か。肩甲骨の動きを意識しながらトレーニングをしましょう。
背筋を鍛えていくと、腰にくびれができて、筋肉質な体型になっていきます。それだけでなく、基礎代謝が高くなって太りにくい体質に変わっていくでしょう。
もし筋肉痛になったら、背筋をしっかりと休ませてから鍛えるようにしてください。
当記事では、広背筋を効果的に鍛えられるトレーニングを厳選して紹介しました。
ぜひ、腕立て伏せで腕や胸だけでなく背筋も同時に効率良く鍛えましょう!