「上腕二頭筋は懸垂で鍛えられる?」
「懸垂が上手くできない…正しい懸垂のやり方を知りたい!」
あなたはこんな疑問を持っていませんか?
結論からお伝えすると、懸垂は上腕二頭筋に効果があります。
しかし、上腕二頭筋に重きを置くなら逆手懸垂の方が効果が高いためおすすめです。
この記事では、懸垂で上腕二頭筋を鍛えたいと考えているあなたに向けて、以下の情報について解説します。
- 逆手懸垂で鍛えられる部位
- 逆手懸垂の正しい手順とコツ
- 上腕二頭筋を鍛えられるメニュー
上腕二頭筋を効率良く鍛えて力強い腕を作れますので、ぜひ最後までご覧ください!
上腕二頭筋を鍛えるには「逆手懸垂」が効果的
上腕二頭筋を鍛えるには逆手懸垂が効果的です。
そもそも逆手懸垂とは、手の向きを通常とは逆、つまり手のひらが体に向くようにして行う懸垂のこと。
通常の懸垂と鍛えられる部位は同じですが、懸垂は「広背筋」がメインなのに対し、逆手懸垂は「上腕二頭筋」に強い負荷を与えられます。
したがって、上腕二頭筋をメインに鍛えたいなら逆手懸垂の方が優れていると言えるでしょう。
逆手懸垂で鍛えられる部位
逆手懸垂で鍛えられる部位は、主に以下の3箇所です。
- 上腕二頭筋
- 僧帽筋
- 広背筋
正しくトレーニングするには、各部位の動きや役割を知っておくことが重要です。では、それぞれ簡単に説明していきます。
(1)上腕二頭筋
上腕二頭筋は、二の腕の表側にある筋肉です。
ちょうど力こぶの位置にあり、ここを筋肥大させると力こぶも大きくなるため、力強い腕を手に入れられます。
よりメリハリのある腕を作りたいなら、裏側にある上腕三頭筋もあわせて鍛えましょう。
(2)僧帽筋
僧帽筋は肩から首の後ろを覆う筋肉です。
ここを鍛えると、肩の高さが上がっていわゆる逆三角形の体を作ることに繋がります。
懸垂のメインターゲットではないため、より重点的に鍛えたいならシュラッグ等のトレーニングがおすすめです。
(3)広背筋
広背筋は脇下から腰あたりまで広がる大きな筋肉です。
ここを筋肥大させると、背中に広がりが生まれ、逆三角形のマッチョ体型になります。さらに、正しい姿勢を維持して腰痛を防ぐことも可能です。
大きな筋肉ですので、筋肉量を増やして代謝を高めるのにも役立ちます。代謝が高まれば自然と痩せやすい体になるため、ダイエットの場合も無視できません。
上腕二頭筋を鍛える逆手懸垂の手順
逆手懸垂は以下の手順に沿って行いましょう。
- 手のひらを内側にしてバーを握る
- 体を引き上げる
- 一番上に来たら、少しキープする
- ゆっくり体を下ろす
- それぞれ10回 × 3セット行う
懸垂は負荷が大きいため、回数にこだわる必要はありません。
それより、次項で解説しているトレーニングのコツを押さえて、正しいフォームを維持することを心掛けてください。
逆手懸垂で上腕筋を鍛えるときの5つのコツ
逆手懸垂を行う際は、以下の5点を意識しましょう。
- 反動を使わない
- 背中を丸めない
- 呼吸のタイミングを整える
- 足をまっすぐにする
- バーを握りすぎない
もう少し具体的に解説していきます。
(1)反動を使わない
懸垂では決して反動を使わないようにしましょう。
反動を使うと上腕二頭筋や広背筋以外の場所に力が入ってしまい、効率が落ちてしまうからです。力の入りどころが悪いと、怪我をしてしまう可能性もあります。
上腕二頭筋に負荷を与えたいなら、まず反動を使わないことから意識していきましょう。
(2)背中を丸めない
懸垂では背中を丸めないことも重要です。
動作の際に背中が丸まっていると、広背筋に余計な負荷がかかってしまうことも考えられます。背筋は痛めやすいため、丁寧にトレーニングしてあげましょう。
これは懸垂だけでなく、スクワットやデッドリフトなど負荷の高いトレーニング全般に言えることです。
(3)呼吸のタイミングを整える
懸垂に限らず、筋トレの際は呼吸のタイミングが重要です。
呼吸が乱れていると変な場所に力が入ったり、トレーニングに集中できなかったりする恐れがあります。
懸垂を行う際は、息を吐きながら体を持ち上げ、息を吸いながら下ろしてください。
(4)足をまっすぐにする
必須ではありませんが、極力足はまっすぐにしましょう。
足を曲げたり組んだりすると、体の重心が変わってしまうためトレーニングの効率が下がります。さらに、余計な力が入りやすくなってしまうので、何も良いことがありません。
トレーニングに慣れてきたら、足をまっすぐにすることも意識してください。
(5)バーを握りすぎない
バーを強く握りすぎないようにしましょう。
手を強く握ると、前腕や肩に負荷がかかります。しかし、逆手懸垂で鍛えたいのは上腕二頭筋ですので、これでは逆効果ですよね。
バーは軽く握り、前腕や肩の力は抜いてあげましょう。
逆手懸垂以外で上腕二頭筋を鍛える筋トレメニュー5選
逆手懸垂は負荷の大きいトレーニングです。
特に、筋力が弱い人や体重が重い人は上手くできないと思いますので、他に上腕二頭筋を鍛えられるトレーニング方法をピックアップしました。
- ドルフィンプッシュアップ
- ダンベルカール
- ハンマーカール
- リバースダンベルカール
- ケーブルカール
それぞれの手順やポイントについて、詳しく見ていきましょう。
(1)ドルフィンプッシュアップ
腕を上げながら行う腕立て伏せです。
本来腕立て伏せは大胸筋に効果がありますが、こちらは上腕二頭筋や肩に負荷を与えられます。全身をバランスよく鍛えたいなら、最適のトレーニングだと言えるでしょう。
手順は以下の通りです。
- 腕立て伏せのポーズを取る
- お尻を上げてひじを床につける
- 腕で地面を押して元の姿勢に戻る
- 10回 × 3セット行う
効率を高めるポイント
- 腰を反らせない
- お尻をしっかり上げる
(2)ダンベルカール
ダンベルを持って腕を曲げるトレーニングです。
最もメジャーな上腕二頭筋トレーニングだと言えるでしょう。どのメニューにするか迷ったら、まずダンベルカールを選べば間違いありません。
手順は以下の通りです。
- 足幅を肩幅に開いて立つ
- ダンベルを両手で握る
- 両手で肩の位置まで上げる
- その状態を2秒キープする
- ゆっくりと下ろす
- 10回 × 3セット行う
効率を高めるポイント
- しっかりと背筋を伸ばす
- 脇を閉じる
- ダンベルを下ろすときも力を抜かない
(3)ハンマーカール
ダンベルを縦に持って行うダンベルカールです。
ダンベルカールは、上腕二頭筋の外側にある「短頭」を鍛えられます。一方ハンマーカールは内側にある「長頭」に効果があるため、どちらも交互に取り組むと良いでしょう。
手順は以下の通りです。
- 足幅を肩幅に開いて立つ
- ダンベルを手のひらが内を向くように持つ
- ダンベルを持ち上げる
- ゆっくりと下ろす
- 10回 × 3セット行う
効率を高めるポイント
- しっかりと背筋を伸ばす
- 脇を閉じる
- ダンベルを下ろすときも力を抜かない
(4)リバースダンベルカール
手の甲を上に向けて行うダンベルカールです。
ダンベルカールやハンマーカールは、あくまで上腕二頭筋がメインでした。しかし、こちらは前腕にも強い負荷を与えられるため、余裕があったら取り組んでみましょう。
手順は以下の通りです。
- 足幅を肩幅に開いて立つ
- 手の甲が外側を向くようにダンベルを握る
- 両手で肩の位置まで上げる
- その状態を2秒キープする
- ゆっくりと下ろす
- 10回 × 3セット行う
効率を高めるポイント
- 体を反らせない
- 脇を閉めて腕だけを動かす
- 前腕に意識を集中させる
(5)ケーブルカール
ケーブルを下に引き下げるマシントレーニングです。
マシンなので負荷を自由に調整できます。さらに、ダンベルカールと違って肩に力が入らない分負荷が逃げにくいため、ジムに通っているならこちらもおすすめです。
手順は以下の通りです。
- ケーブルを両足で抑える
- 両手でケーブルを掴む
- 肩の高さまでケーブルを引き上げる
- ゆっくりとケーブルを元の位置まで戻す
- 10回 × 3セット行う
効率を高めるポイント
- 上半身を反らさないようにする
- ひじの位置を動かさないようにする
- ケーブルの張力に逆らいながら下ろす
逆手懸垂の効果をさらに高める4つのポイント
筋トレで大事なのはトレーニングだけではありません。
正しい方法で筋トレを行いながら、休息や食事をしっかり取ることで効率を最大化できます。今回は、逆手懸垂の効率を高めるポイントを4つ解説します。
- 超回復の時間を取る
- 睡眠時間をしっかり確保する
- タンパク質などの栄養を摂取する
- ストレッチを取り入れる
それぞれ具体的なやり方を解説します。
(1)超回復の時間を取る
筋トレの際は超回復を必ず意識しましょう。
超回復とは、筋肉がトレーニングによって傷付いてから、時間をかけて修復されるサイクルのこと。以下は超回復にかかる時間をまとめた表です。
部位 | 筋肉 | 回復にかかる時間 |
お腹 | 腹筋 | 24時間 |
お尻 | 大臀筋 | 48時間 |
肩 | 三角筋 | 48時間 |
僧帽筋 | 48時間 | |
腕 | 上腕二頭筋 | 48時間 |
上腕三頭筋 | 48時間 | |
胸 | 大胸筋 | 48時間 |
背中 | 広背筋 | 72時間 |
脊柱起立筋 | 72時間 | |
脚 | 大腿四頭筋 | 72時間 |
ハムストリングス | 72時間 |
上腕二頭筋の超回復時間は48時間です。
しかし、広背筋はそれより長い72時間ですので、逆手懸垂で上腕二頭筋を鍛えるなら3日おきにしましょう。
2日おきにトレーニングしたいなら、上腕二頭筋のみに負荷がかかるダンベルカールやハンマーカールがおすすめです。
(2)睡眠時間をしっかり確保する
筋トレの効率を高めるなら、睡眠はしっかり確保しましょう。
筋トレと睡眠は一見関係ないように思えるかもしれません。しかし、筋肉は寝ている間に分泌される「成長ホルモン」の働きによって合成・修復されています。
したがって、睡眠不足だと筋肉の合成や修復が衰え、筋肥大の効率が落ちてしまいます。
なお、理想的な睡眠時間は7〜8時間ほど。
忙しい現代人にとって睡眠時間の確保は難題ですが、せめて寝る前はスマホやパソコンの電源を切り、睡眠の質を高めることだけでも意識しましょう。
(3)タンパク質などの栄養を摂取する
筋トレの際は栄養摂取も欠かさないようにしましょう。
筋肉は、タンパク質を始めとした栄養素によって構成されています。当たり前ですが、栄養素が足りないと筋肉が合成されないどころか、分解されてしまう可能性もあります。
栄養摂取には定番ですがプロテインがおすすめです。
プロテインには、タンパク質以外にもアミノ酸やビタミン・ミネラルなどの栄養素が豊富に含まれているため、筋トレのお供には最適だと言えるでしょう。
なお、プロテインには以下の3種類があります。
- ホエイプロテイン
- カゼインプロテイン
- ソイプロテイン
筋トレ後に飲むなら、吸収の早いホエイプロテインがおすすめです。
一方、ダイエットを兼ねて筋トレしているなら、吸収が遅くて腹持ちの良いカゼインプロテイン、ソイプロテインが向いています。
プロテインも活用しながらしっかり栄養摂取しましょう。
(4)ストレッチを取り入れる
上腕二頭筋を鍛える際は、必ずストレッチを取り入れましょう。
ストレッチを行うことで血行が促進され、筋肉の成長に必要な栄養が体中に行き渡ります。トレーニング後のストレッチは疲労回復だけでなく、効率を高めてくれるというわけです。
今回は、肩こりにも効果のあるおすすめの上腕二頭筋ストレッチを紹介します。
手順
- 背筋をまっすぐにして椅子に座る
- 足を肩幅くらいに広げる
- 右腕を左足よりも左側に持っていく
- 右腕を伸ばしたまま10秒間キープする
- 右腕を右側の上斜め45度に伸ばす
- そのまま20秒間キープする
- 左腕も同じようにストレッチする
ストレッチのポイント
- 胸と脇下の伸びを意識する
- 肩を動かさないようにする
- ゆっくりとストレッチを行う
逆手懸垂は上腕二頭筋に効果抜群!コツを押さえて効率を高めよう
上腕二頭筋は懸垂で鍛えられます。
しかしあくまでメインは広背筋なので、より上腕二頭筋に集中して負荷を与えたいなら「逆手懸垂」の方がおすすめです。逆手懸垂を行うと力こぶが大きくなり、力強い腕を手に入れられますよ。
なお、逆手懸垂を行う際は以下の5点を意識しましょう。
- 反動を使わない
- 背中を丸めない
- 呼吸のタイミングを整える
- 足をまっすぐにする
- バーを握りすぎない
懸垂は特に負荷の大きいトレーニング。
無理に回数をこなそうとするのではなく、正しいフォームを維持しながら少しずつ回数を増やしていきましょう!