ハンギングレッグレイズは、腹筋を鍛えるのに効果の高い筋力トレーニングです。筋肉に与える負荷も大きく、さまざまな腹筋トレーニングの中でも効率的にお腹周りを鍛えることができます。
特に、以下のような方は積極的に取り組みましょう。
「シックスパックの腹筋を手に入れたい」
「キレのある脇腹を手に入れたい」
この記事では、以下の情報について解説します。
- ハンギングレッグレイズのやり方
- ハンギングレッグレイズのコツ
- うまくできない時の対処法
美しい腹筋を手に入れたい方や、ハンギングレッグレイズに挑戦したい方は、ぜひ参考にしてください。
ハンギングレッグレイズで鍛えられる部位
ハンギングレッグレイズで鍛えられる部位は腹直筋、腸腰筋、腹斜筋の3つで、全てお腹周りにあります。
腹直筋は、腹部正面にある筋肉で「シックスパック」と呼ばれています。腹直筋には上部と下部があり、ハンギングレッグレイズは下部の筋肉に有効です。
腸腰筋は、腰からももの付け根にかけて付いているインナーマッスル。腸腰筋を鍛えることにより、ぽっこりお腹をへこますことができます。
腹斜筋は脇腹部分にある筋肉で、ひねる動作などに使われます。腹斜筋を鍛えることでくびれができ、綺麗に引き締まったお腹にすることが可能です。
ハンギングレッグレイズとは
ハンギングレッグレイズとは、懸垂棒などのバーからぶら下がった状態で両足を前に向かって上げ下げし腹筋を鍛えるトレーニングです。
両足の上げ下げによって、腹筋に強い負荷をかけられます。
ぶら下がる場所があればどこにいても鍛えることができ、自分の下半身の重量を負荷として使用するため、特別な道具は必要ありません。
ハンギングレッグレイズのやり方
ハンギングレッグレイズのやり方は以下の通りです。
- 足が地面につかない懸垂棒などのバーに、肩幅程度の手幅でぶら下がる
- 両足を揃え、息を吐きながら身体で90度を作るイメージで脚を上げていく
- 90度まで脚を上げたら、そこで一時停止する
- 息を吸いながら、ゆっくりと脚を下ろし元の位置に戻る
1セットの目安は10〜15回。6セットを週2回行いましょう。初心者のうちは3セットを週に1回程度行うと良いでしょう。
ハンギングレッグレイズを行うときは、両足を揃え伸ばした状態で行いましょう。そうすることで、しっかりと腹筋に負荷を与えることができます。
ハンギングレッグレイズをするときの5つのコツ
ここではハンギングレッグレイズをする時のコツを5つ紹介します。
- 腕に力を入れない
- お尻を下げる
- 反動を使わない
- 足を伸ばして行う
- 呼吸を意識する
しっかりと効果を出すためにも、ぜひ参考にしてみてください!
【コツ1】呼吸を意識する
ハンギングレッグレイズでは呼吸が一番大切です。呼吸を意識することで、腹筋にかかる負荷が大きく変わります。
「肺」に空気が入った膨らんだ状態のまま、両足を上げる動作をすると、腹直筋が十分に収縮されません。そのため、息を吐きながら両足をあげ、息を吐きながら下げるようにしましょう。
力んで呼吸への意識が散漫になりますが、息を止めないようにしてください。
【コツ2】腕に力を入れない
ハンギングレッグレイズで両足を上げる際、腕に力を入れずしっかりと腹筋を使うことを意識しましょう。
懸垂棒にぶら下がっていると腕に力が入りがちですが、腹筋への負荷が減ってしまいます。効果をしっかり出すためには、腹直筋と腸腰筋を使うことが大切です。
【コツ3】お尻を下げる
ハンギングレッグレイズはぶら下がった不安定な状態で行うため、どうしても身体がブレやすいです。
身体が揺れながら回数をこなそうとすると、腹筋に適切な負荷がかからず、その結果トレーニングの効果が得られません。
そのため、懸垂棒にぶら下がり、両足を持ち上げる際にお尻を下げてブレないように意識しましょう。両足を前に上げ、お尻を下げた状態にすることで、横から見るときれいな90度になります。
【コツ4】反動を使わない
ハンギングレッグレイズを行う際は、反動を使わないことが大切です。
反動を使うと負荷が軽減してしまいます。つい辛くて反動を使いたくなりますが、最大限の効果を発揮するためにも、ゆっくりとした動きで行いましょう。
回数をこなすよりも、反動を使わずに限界まで行いましょう。
【コツ5】足を伸ばして行う
ハンギングレッグレイズを行う際には足を伸ばした状態で行いましょう。そうすることで、腹筋への効果が高くなります。
しかし、膝を伸ばした状態を維持するのが難しい場合もあるでしょう。慣れるまでは膝を曲げて行い、徐々に伸ばしていくのが良いでしょう。
ハンギングレッグレイズの5つの種類
ここからは、ハンギングレッグレイズをアレンジしたトレーニング5つを紹介します。
- ハンギングレッグレイズ・ツイスト
- ハンギング・ワイパー
- ハンギング・ニーベント
- ハンギング・タックホールド
- ハンギング・ニートゥエルボー
それぞれ順番に見てみましょう。
【種類1】ハンギングレッグレイズ・ツイスト
ハンギングレッグレイズ・ツイストは通常のハンギングレッグレイズとは異なり、ひねりながら両足を上げ下げするトレーニング方法です。
両足を左右交互にひねり上げることで、腹斜筋と腸腰筋に強い刺激を与えることができます。
ただし、ハンギングレッグレイズよりも難易度が高いため、ハンギングレッグレイズをスムーズに行えるようになってから挑戦することをおすすめします。
【種類2】ハンギング・ワイパー
ハンギングレッグ・ワイパーは、懸垂棒などのバーにぶら下がり、両足を天井に向かって振り上げた後、車のワイパーのように両足を左右に振るトレーニング方法です。
「腹斜筋」に強い負荷を与えることができます。
ハンギングレッグ・ワイパーのやり方は以下の通りです。
- 懸垂棒などのバーにぶら下がり天井に足を持ち上げる
- 上半身を地面と並行にする
- 両足をまっすぐ伸ばし左右する
ハンギング・ワイパーはかなり難易度の高いトレーニングです。できなくても落ち込まず、ハンギングレッグレイズをマスターしてから徐々に挑戦してみましょう。
【種類3】ハンギング・ニーベント
ハンギング・ニーベントは、通常のハンギングレッグレイズよりも負荷の軽いバージョンで、初心者におすすめのトレーニング方法です。
通常のハンギングレッグレイズでは、両足をまっすぐ伸ばした状態で上げ下げするのに対し、ハンギング・ニーベントは両足を曲げた状態で行います。
ハンギングレッグ・ニーベントのやり方は以下です。
- 懸垂棒などのバーに、肩幅程度の手幅でぶら下がる
- 両足を揃え、床に伸ばしておく
- 両膝を胸に近づけるように可能な限り引き上げる
- 息を吸いながら、ゆっくりと脚を下ろし元の位置に戻る
呼吸を意識しながら行いましょう。
【種類4】ハンギング・タックホールド
ハンギング・タックホールドは、懸垂棒などのバーにぶら下がり、上記のニーベントのように両膝を曲げた状態でホールド(耐える)ことで腹直筋下部や腸腰筋を鍛えるトレーニング方法です。
ハンギング系が難しいと感じる方に、まずは試してほしい種目です。ハンギング・タックホールドで基礎的な筋肉を身につけ、徐々に難易度の高いものに挑戦しましょう。
ハンギング・タックホールドのやり方は以下の通りです。
- 懸垂棒などのバーに、肩幅程度の手幅でぶら下がる
- 両足を揃え、両膝を曲げ高く引き上げる(椅子に座っているような形)
- そのまま、両膝を高い位置で維持する
- 息を吸いながら、ゆっくりと脚を下ろし元の位置に戻る
【種類5】ハンギング・ニートゥエルボー
ハンギング・ニートゥエルボーは、懸垂棒などのバーにぶら下がり、身体を前後に動かしながら勢いよくニー(膝)をエルボー(肘)に触れるまで高く引き上げるトレーニング方法です。
腹直筋と腸腰筋に強い刺激を与えられる上に、体を引き上げる際に広背筋も鍛えられます。
ハンギング・ニートゥエルボーのやり方は以下の通りです。
- 懸垂棒などのバーに、肩幅程度の手幅でぶら下がる
- 両膝を伸ばして揃え、床に伸ばしておく
- 両脚を軽く後ろに動かし反動を作り、そのまま腹筋の力を加え、勢いよく両脚を引き上げる
- 両膝が両肘に触れるまでしっかりと引き上げ、腹筋を丸める
- その後両脚をおろし、おろした反動を使ってすぐに同じ動作を繰り返す
ハンギング・ニートゥエルボーは反動を使うので、ゆっくり行うよりもやや早めに行うと良いです。もし、可能であれば反動を使わずに、腹筋の力のみで両膝を両肘まで引き上げられると、さらに効果的に腹筋を鍛えることができます。
ハンギングレッグレイズができない場合の3つの対処法
ハンギングレッグレイズができない場合の以下3つの対処方法を紹介します。
- 補助アイテムを使う
- 腹筋を鍛える
- トレーナーに教えてもらう
それではみてみましょう。
【対処法1】補助アイテムを使う
懸垂バーにぶら下がっているのがしんどいという方は、パワーグリップを使用しましょう。
ハンギングレッグレイズは、懸垂バーなどにぶら下がるため、手への負担も大きいです。そのため、腹筋を鍛える前に手に限界がきてしまうという方がいます。
パワーグリップを使用することで、素手でいるよりも滑りにくく、痛みの軽減やマメができにくくなるためおすすめです。
【対処法2】腹筋を鍛える
ハンギングレッグレイズは上級者向けのトレーニングのため、難しいと感じる方もいるでしょう。
ハンギングレッグレイズが難しい場合、以下のトレーニングを行いましょう。
- クランチ
- シットアップ
1.クランチ
クランチは、寝転んで行う腹直筋を効果的に鍛えることができるトレーニングです。
クランチのやり方は以下の通りです。
- 仰向けに寝転がり、両足を上げて膝を90度に曲げる
- 手を頭の後ろで組むか、お腹の上に置く
- 腰が上がらないように、息を吐きながら肩甲骨の辺りから上体を起こし、数秒キープする
- 息を吸いながら、上体を元の位置まで下げる
1セット10回として、3セット程度でしっかりと腹筋に負荷を与えます。負荷が軽いと感じる場合には、上体を起こしている時間を長くするなどで調節してください。
2.シットアップ
シットアップは、クランチと同様に寝転んで行う腹直筋を鍛えるトレーニングです。「上体起こし」と呼ばれ、学生時代の体力測定で行った方も多いのではないでしょうか。
シットアップのやり方は以下です。
- 仰向けに寝転がり、両膝を曲げた状態で仰向けになる
- 腰が浮かないように、ゆっくりと息を吐きながら、へそを覗き込むように上体を起こす
- 上体が起きたら、息を吸いながらゆっくりと上体を倒す
上体を起こすときは、腰が浮かないように意識して行いましょう。また、上体を下げるときは、肩甲骨が床につかない状態で止め、1〜3の工程を繰り返します。
【対処法3】トレーナーに教えてもらう
自分のフォームが合っているか知りたいという方は、ジムでトレーニングすることをおすすめします。
ハンギングレッグレイズは難易度の高いトレーニングです。腹筋はあるものの、ハンギングレッグレイズができない場合フォームが間違っている可能性があります。
ジムには、筋肉についての知識があるトレーナーがいます。実際にトレーニングを見てもらいながらアドバイスをもらうことで正しいフォームで最大限の効果を得ることができます。
ハンギングレッグレイズをする時の注意点3つ
ここではハンギングレッグレイズをする上での注意点を3つ紹介します。
- 無理はしない
- 背部のトレーニングと合わせて行う
- しっかり休息を取る
それでは見てみましょう。
【注意点1】無理はしない
トレーニング全般に言えることですが、無理をしないようにしましょう。
特にハンギングレッグレイズは筋トレの中でも負荷が大きいので、体調や体力を考慮しましょう。
間違ったフォームでトレーニングをしたり、無理な回数をこなそうとしたりすると、筋肉を痛めてしまう可能性があります。
難しいと感じた場合には、ハンギングレッグレイズよりも負荷が軽い、ハンギング・ニーベントやシットアップなどから行ってみてください。
ハンギングレッグレイズ以外にも腹筋を鍛える方法はたくさんあるので、自分に合ったトレーニング方法を見つけましょう。
【注意点2】背部のトレーニングと合わせて行う
ハンギングレッグレイズを行う際には、腹筋だけでなく背部のトレーニングを合わせましょう。
ハンギングレッグレイズばかり行うと、腹部と背部の筋肉のバランスが悪くなり、姿勢の悪化や怪我の原因などになります。
背部トレーニングである、バックエクステンションやデッドリフトなどと組み合わせてトレーニングすることをおすすめします。そうすることで、身体の筋肉のバランスをとりながら、美しいボディを作れますよ。
【注意点3】しっかり休息を取る
筋トレの際は超回復を意識し、休息をしっかり取りましょう。
超回復とは、筋肉が成長する仕組みのこと。筋トレで傷ついた筋肉は、時間をかけて回復することで、トレーニングの前よりも強くなっていきます。
上腕二頭筋の超回復には、およそ48時間かかります。
まず、筋トレで筋組織が一時的に壊れ、その後傷ついた筋肉が時間とともに修復されていく過程で筋肥大が発生します。筋肉が傷ついたまま次のトレーニングをすると成長できないどころか、かえって筋肉をへらすこともあるので要注意です。
筋肥大を起こすためには、超回復のメカニズムを利用して効率をアップさせましょう。
超回復については「【必見】超回復を早める方法とは?筋トレ後のメンテナンスについて詳しく解説!」で解説しています。ぜひご参考にしてください。
正しくハンギングレッグレイズをして美しい腹筋を手に入れよう!
ハンギングレッグレイズは、腹筋を鍛えるのに効果の高い筋力トレーニングです。腹筋が浮き上がったシックスパックを手に入れるのも夢ではありません。
ハンギングレッグレイズが難しいと感じた場合には、ハンギング・ニーベントやシットアップなどの負荷が軽いものからスタートして、徐々に難易度の高いものに挑戦すると良いでしょう。
また、正しいフォームやトレーニング方法をトレーナーに直接教えてもらいたいという方はジムへ通うのがおすすめです。
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