【男女・年齢別】懸垂の平均回数は?できない3つの原因や改善のためのポイントを紹介

懸垂の平均回数は、筋トレを始めて1〜6ヶ月程度までは1回程度の方が大半です。よって現段階で懸垂ができない方も、過度に落ち込む必要はありません。本記事では、男女・年齢別の懸垂の平均回数、懸垂が多くできない原因や改善のためのポイントを紹介します。

「懸垂は何回できたらすごい?」
「成人男性・女性の懸垂の平均回数は?」
このような疑問を抱えていませんか?

懸垂に取り組んでみたものの、あまり多くの回数ができず悩む方は少なくありません。
1回もできなかったり、自分で想定していた回数よりも少なかったりすると、ほかの人の平均回数が気になりますよね。

そこでこの記事では、以下について解説します。

  • 男女・年齢別の懸垂の平均回数
  • 懸垂が平均回数できないときに考えられる原因
  • 懸垂の回数を増やすためのポイント

一般的な平均値を把握した上で今よりも懸垂の回数を増やしたい方は、ぜひ最後までご覧ください!

【男女別】懸垂の平均回数の目安

はじめに、男女別の懸垂の平均回数を紹介します。今回は、筋肉に関する情報をまとめた海外のサイト「StrengthLevel」のデータを参考にしました。

それぞれ体重・運動レベル別に平均回数を紹介するので、自分と似た条件の人がどのくらい懸垂をできるのか確認してみてください。

男性の平均回数

男性の平均回数は、以下のとおりです。

体重 超初心者 初心者 中級者 上級者 エリート
60kg 1回以下 6回 14回 25回 36回
65kg 1回以下 6回 14回 24回 35回
70kg 1回以下 6回 14回 24回 34回
75kg 1回以下 6回 13回 23回 33回
80kg 1回以下 6回 13回 22回 32回
全体 1回以下 4回 13回 24回 36回

上記の表において、初心者や中級者は以下のような方を想定しています。

  • 超初心者:筋トレを約1ヶ月おこなっている
  • 初級者 :筋トレを約6ヶ月おこなっている
  • 中級者 :筋トレを約2年間おこなっている
  • 上級者 :筋トレを約5年間おこなっている
  • エリート:筋トレを5年以上おこない、大会などにも出場している

筋トレを始めたばかりの頃は、1回以下が全体の平均値です。
よって、もし懸垂が1回もできなくても、まったく落ち込む必要はありません。

6ヶ月程度続けたら約6回はできるようになるので、現段階で多くの回数ができなくても前向きに考えるとよいでしょう。

女性の平均回数

女性の平均回数は、以下のとおりです。

体重 超初心者 初心者 中級者 上級者 エリート
45kg 1回以下 1回以下 6回 14回 24回
50kg 1回以下 1回以下 6回 14回 23回
55kg 1回以下 1回以下 6回 13回 22回
60kg 1回以下 1回以下 6回 12回 21回
65kg 1回以下 1回以下 6回 12回 20回
全体 1回以下 1回以下 6回 14回 24回

女性は、超初心者・初心者において平均回数が1回以下となっています。
つまり筋トレを始めてから半年以内は、懸垂が1回もできない方がほとんどです。

あくまでも目安ですが、6回できるようになるまで約2年かかることが通常です。
運動習慣のない方が懸垂を1回もできないのは一般的なことなので、まずは1回を目標に少しずつ努力を続けるとよいでしょう。

【年齢別】中学生・高校生・大学生以降の懸垂平均回数の目安

続いて、年齢別の懸垂の平均回数を紹介します。今回は、スポーツテストの1種目として懸垂がおこわなれていた頃の全国の平均値をまとめました。

  • 中学生(12〜14歳)の平均回数
  • 高校生(15〜17歳)の平均回数
  • 大学生以降(18〜29歳)の平均回数

参考:青少年の体力・運動能力測定値の正規性についての研究
参考:本学学生の体格・体力・運動能力について(全国の値との比較)

順に確認していきましょう。

中学生(12〜14歳)の平均回数

中学生(12〜14歳)の平均回数は、以下のとおりです。

年齢 男子 女子(斜め懸垂)
12歳 2.31 32.18
13歳 3.94 31.09
14歳 5.67 27.48

12〜14歳の男子は、懸垂が2〜6回程度できるとわかります。
前章の平均値を踏まえるとやや多く感じますが、若年層においては運動習慣があり、懸垂もできる人が多かったのでしょう。

一方女子は、斜め懸垂が採用されていたため、男子よりも平均回数が多くなっています。

高校生(15〜17歳)の平均回数

高校生(15〜17歳)の平均回数は、以下のとおりです。

年齢 男子 女子(斜め懸垂)
15歳 6.55 30.27
16歳 7.84 29.89
17歳 8.86 30.83

15〜17歳の男子の平均回数は、6〜9回程度でした。
年齢が上がるにつれて、懸垂の平均回数も少しずつ増えているとわかります。

女子の平均回数は、全体的に見ると12〜14歳と同程度でした。

大学生以降(18〜29歳)の平均回数

大学生以降(18〜29歳)の平均回数は、以下のとおりです。

年齢 男子 女子(斜め懸垂)
18歳 7.68 29.15
19歳 7.67 29.17
20歳 7.95 29.45
21〜24歳 10.58 29.14
25〜29歳 9.77 27.59

大学生以降の男子の平均回数は、7〜10回程度でした。
ピークは21〜24歳となっており、以降の年齢では平均回数が減っているとわかります。

また女子の平均回数は、中学生・高校生とあまり変わりませんでした。
ただ男子同様、24歳以降になると懸垂ができる回数が少なくなる傾向にあります。

懸垂が平均回数できないときによくある原因

男女別・年齢別に懸垂の平均回数を紹介しました。
なかには自分ができる数より平均回数のほうが多く、落ち込んだ方もいるかもしれません。

もし平均回数を下回っている場合は、まず何が原因で懸垂に苦戦しているか考えることをおすすめします。苦戦している原因を把握できていないと、今より回数を増やすために何を改善すべきかが明確にならないからです。

懸垂が平均回数できないときによくある原因は、以下の3つです。

  1. 体重が重い
  2. 握力・筋力が不足している
  3. 誤ったフォームでおこなっている

平均回数より多く懸垂をするためにも、自分の現在の問題点を把握しておきましょう。

1. 体重が重い

懸垂は、自分の体重を負荷にして体を鍛える自重トレーニングです。そのため、体重が重いと体を支えるために必要な筋力が増え、懸垂のハードルが上がります。

いくら筋力があっても、体重が重すぎると体は持ち上げられません。ある程度筋力はあるのに懸垂ができない場合は、体の重さが原因になっていないか考えるとよいでしょう。

2. 握力・筋力が不足している

握力や筋力が不足していて、懸垂ができない方も多くいます。懸垂は自分の力だけで体を支える必要があるので、筋力が不足しているとバーから手が離れてしまうからです。

懸垂では、主に以下のような上半身の筋肉を使います。

  • 広背筋
  • 三角筋
  • 上腕筋
  • 上腕二頭筋
  • 上腕三頭筋
  • 大胸筋

これらの筋肉をまったく鍛えていない場合は、懸垂ができないのも無理はありません。

とくに平均的な体重なのに懸垂ができない場合は、握力や筋力が不足している可能性が高いです。少しでも心当たりがある方は、まずは筋力を高められるように努めましょう。

3. 誤ったフォームでおこなっている

誤ったフォームで懸垂をおこなうと、通常とは異なる部位に強い負荷がかかります。
また力を入れにくくなり、適切な筋力があっても懸垂ができなくなる可能性があります。

たとえば、バーの握り方やバーを持つ手幅が間違っていると、通常の懸垂よりも難易度が高いです。このような場合は、正しいやり方で取り組むだけで改善することも多くあります。

シンプルな動作ゆえに、懸垂の正しいフォームを確認せずに取り組む方は少なくありません。基礎的な部分で難易度が上がっていることも考えられるので、懸垂のやり方に自信がない方は再度正しいフォームを確認するとよいでしょう。

懸垂の正しいやり方は、以下の記事で解説しています。

▼懸垂のやり方の内部リンク

懸垂を平均回数こなすための5つのポイント

続いてこの章では、懸垂の回数を増やすためのポイントを5つ紹介します。

  1. 最初は少ない数を目標にして徐々に回数を増やす
  2. 1回もできない場合は、補助として椅子やアシスト台を使う
  3. グローブを着用する
  4. 懸垂以外の方法で上半身を鍛える
  5. 毎日はトレーニングしない

すべてのポイントを意識すれば、現段階で1回もできない方も少しずつ多くの回数をこなせるようになるはずです。それぞれ詳しく解説するので、平均回数できるようになるための改善策を知りたい方はぜひ参考にしてください。

1. 最初は少ない数を目標にして徐々に回数を増やす

大前提としてまず意識すべきことは、最初から大きな目標設定をしないことです。
目標回数が多すぎると、達成するイメージを持てず途中で挫折する可能性が高いからです。

たとえば現在1回もできない方の場合、まずは1回を目標に設定しましょう。自分と似た年齢・体重の方の平均回数が5回でも気にする必要はありません。1回できるようになったら、次は3回・5回と段階的に目標回数を増やしていけばOKです。

懸垂に限らず筋トレで重要なことは、挫折しないで継続することです。理想的な体を手に入れるためにも、最初は少ない数を目標にして懸垂に取り組みましょう。

2. 1回もできない場合は、補助として椅子やアシスト台を使う

なかなか懸垂がうまくできない場合は、補助アイテムを使うのがおすすめです。
椅子やアシスト台を使うと体を支えるために必要な筋力が少なくなるので、補助なしでおこなう場合よりも成功できる可能性が高まります。

同じトレーニングを続けると徐々に筋力がつくので、椅子などを使ってすぐに懸垂ができない場合もまったく問題ありません。努力が無駄になることはないので、ぜひ挑戦しやすそうなトレーニングから取り組んでみてください。

3. グローブを着用する

バーを握る手がすぐに離れてしまう方は、グローブを着用するのも一つの改善策です。
滑り止めがついたグローブを着用すれば、通常よりも少ない力で体を支えられます。

素手で直接バーを握らないことで、マメの予防につながるのもうれしいメリットです。

4. 懸垂以外の方法で上半身を鍛える

懸垂で自分の体を持ち上げるために使うのは、手首や腕の筋肉だけではありません。
懸垂では、広背筋や三角筋・上腕二頭筋などさまざまな上半身の筋肉を使います。

よって懸垂ができない場合には、先に別のメニューで上半身を鍛えるのも効果的です。
広背筋や上腕二頭筋を鍛える自重トレーニングは以下の記事で解説しているので、自宅でもできる筋トレメニューを知りたい方はぜひ参考にしてください。

▼広背筋の自重の内部リンク

▼上腕二頭筋の自重の内部リンク

5. 毎日はトレーニングしない

筋肉を成長させるためには、休息日を設けることが重要です。
筋肉は、主に以下のステップで成長するからです。

  • トレーニングにより筋肉にダメージを与える
  • 休養・適切な栄養素を与える
  • 傷ついた筋繊維が、トレーニング前より少し太くなって修復する

休養が不足した状態で筋トレをすると、損傷した筋繊維にダメージを与えてしまいケガをする可能性があります。懸垂に取り組む時間をより有意義なものにするためにも、適度に休息日を設けつつトレーニングをおこないましょう。

なお、上記以外の懸垂のコツは以下の記事で解説しました。
懸垂の回数を増やすためにより多くのコツを知りたい方は、ぜひご覧ください。

▼懸垂のコツの内部リンク

懸垂ができるようになると得られる効果・メリット

最後に本章では、懸垂ができるようになることで期待できる効果を紹介します。

  • 筋力が向上する
  • 姿勢改善が期待できる
  • 基礎代謝が上がる
  • 肩こりの緩和が見込める
  • ボディメイクを行える

なかなか懸垂ができないと、途中で諦めたくなるかもしれません。
しかし、懸垂ができるようになることで得られる効果・メリットは非常に多いです。

男女ともに実践する価値が高いトレーニングなので、筋力アップやボディメイクをしたい方はぜひ懸垂に取り組んでみてください。

上記で紹介した懸垂の5つの効果は、以下の記事で詳しく解説しています。
各メリットの詳細を知りたい方は、ぜひ合わせてご覧ください。

▼懸垂の効果の内部リンク

まとめ

男女・年齢別の懸垂の平均回数や、できる回数を増やすためのポイントを紹介しました。
最後にここまでの内容をまとめます。

  • 筋トレを始めたばかりの方は、懸垂が1回もできないことがほとんど
  • 懸垂が平均回数できないときは、まず苦戦している原因を考えるべき
  • 懸垂の回数を増やすには、少ない数を目標にしたり補助を使ったりするとよい

男女別の平均回数を見ると、筋トレを始めて1〜6ヶ月程度までは1回も懸垂ができない方が大半でした。よって現段階で懸垂ができない方も、過度に落ち込む必要はありません。

体重や筋力・フォームなど、自分が苦戦している原因がわかれば、対策次第で今よりも多く懸垂ができるようになります。懸垂をすることで得られるメリットは多くあるので、コツコツと継続して自分が理想とする体を手に入れましょう。

このコラムでは、他にもダイエット・ボディメイクに関するお役立ち情報を発信しています。
ぜひ他の記事もご覧下さい。