「運動は苦手…」
「食事制限だけで痩せる方法はないかな?」
ダイエット中に運動を取り入れると痩せやすいのは百も承知。でも、時間がなかったり苦手だったりすると、運動を継続するのは難しいですよね。
もし運動なしで痩せられるダイエットがあれば頑張れそうなのに…というあなたに朗報です。ダイエットは運動なしでも成功できます!
この記事では、
- 運動なしで痩せるダイエット方法
- 注意したいポイント
- 成功させるコツ
について解説します。
筆者は現役の管理栄養士です。運動が苦手だけど体を締めながら痩せたい!という方は、ぜひ役立ててください。
結論:ダイエットは運動なしでもできる
結論から言うと、ダイエットは特別な運動なしでも痩せられます。ダイエットをして減量するためには、運動の有無よりも食事のコントロールが重要だからです。
まずは自分が太ってしまった原因である食事の問題点をチェックしましょう。
糖質を摂り過ぎているのか、脂質が多過ぎるのか。原因を把握して食事管理に取り組めば、運動なしでもダイエットはできます。
運動なしで痩せるダイエット方法4選
では、具体的にどのようなダイエット方法があるのかチェックしていきましょう。
取り組む人が多い4つの方法を紹介します。
- カロリー制限ダイエット
- 脂質制限ダイエット
- 糖質制限ダイエット
- 置き換えダイエット
順に解説していきますので、参考にしてくださいね。
1. カロリー制限ダイエット
カロリーだけを制限するダイエット方法です。いつも食べ過ぎてしまう方におすすめ。
やり方は次の通りです。
- 今の食事より300~400kcal少なくする
- 食材の制限なし
- 食事の量を減らしてカロリーを制限
カロリー制限ダイエットでは、食材の制限はありません。
ただ食事量を減らす必要があります。「たくさん食べたい!」「お腹いっぱい食べたい!」という方には向いていないでしょう。
また今の摂取カロリーが適量である方もおすすめしません。摂取カロリーが少なすぎると代謝が落ち、痩せにくくなるからです。
2. 脂質制限ダイエット
脂質の量を制限するダイエット方法です。揚げ物や脂っこい料理が好きな方、健診などで血中脂質が多いと指摘された方におすすめ。
やり方は次の通りです。
- 脂質の多い食品を食べない
- 糖質・たんぱく質はしっかり食べる
脂質制限ダイエットでは、揚げ物や炒め物など油の多い料理を控えなければいけません。ただカロリー制限は強くないので、食材や調理法さえ意識すればお腹いっぱいまで食べられます。
脂質制限ダイエットをすると、血液中の脂質が下がりやすくなります。生活習慣病の改善にもつながるでしょう。
3. 糖質制限ダイエット
糖質の量を制限するダイエットです。今やダイエットの常識ともいえるほど人気の高い方法で、取り組んでいる人も多くみられます。
やり方は次の通りです。
- 糖質の多い食品を食べない
- 脂質・たんぱく質はしっかり食べる
糖質をどこまで制限するかにもよりますが、主食やお菓子類など高糖質なものは食べられません。脂質制限に同じくカロリーの制限は強くないので、糖質を控えさえすればお腹いっぱいまで食べられます。
また糖質量をコントロールできれば、血糖値が一定の値で落ち着くため、生活習慣病のリスク軽減につながります。糖質の摂り過ぎで体重が増えていた方は、とくに効果を感じやすいでしょう。
4. 置き換えダイエット
食事を一食まるまる低カロリーな食品に置き換える方法です。カロリー制限ダイエットの一種でもあります。
例えば、
- ダイエット食品
- 脂肪燃焼スープ
- スムージー
を朝食や夕食などと置き換えます。
置き換えダイエットをすると、カロリー・脂質・糖質を簡単に減らせます。
例えば朝食をバタートーストから脂肪燃焼スープに置き換えた場合、約150~200kcal・糖質20~30gをカットできます。
ダイエット用のレシピを考えるのが大変なときや手っ取り早く痩せたいときは、置き換えダイエットに頼るのも良いでしょう。しかし長期間の継続はエネルギーや栄養素が不足しやすいので、あくまで短期間の実施をおすすめします。
運動なしダイエットで注意したい3つのポイント
紹介してきた食事制限に取り組めば、運動なしでもダイエットはできます。
しかし、気をつけてほしい3つのポイントがあります。
- 代謝が落ちやすい
- 引き締まりにくい
- リバウンドしやすい
3つは運動なしで痩せたときのデメリットです。
くわしく確認していきましょう。
1. 代謝が落ちやすい
紹介したいずれの食事制限でも、運動なしだと代謝が落ちます。ひとつの栄養素を極端に摂らない、もしくはカロリーの少ない食事だと、筋肉が落ちやすいからです。
必要なカロリーや栄養素を食事でまかない切れないと、体は自分自身を分解して補おうとします。結果、体脂肪だけでなく筋肉を分解してしまうのです。
筋肉は消費カロリーの多くを占める部位です。筋肉量が減れば消費カロリー量も落ちてしまい、痩せにくくなります。
2. 引き締まりにくい
食事制限だけで痩せると体が引き締まりにくいです。筋肉がつかないので、体のメリハリがつきにくいのです。
食事を制限すると、体脂肪だけでなく筋肉も減ります。減量はスムーズにいくかもしれませんが、筋肉ばかりが落ちると見た目の変化がわかりにくいです。
「体重は結構減ったのに、なかなかみんなに気付かれないな…」という方は、食事制限だけでダイエットした場合に多くみられます。反対に体重が変わらずとも筋肉が増えて体脂肪が減ると、スリムに見えます。
ウエストや二の腕など、締めたい部分があるのであれば、何かしらの運動は必要でしょう。
3. リバウンドしやすい
運動なしでダイエットをした場合、リバウンドしやすい傾向があります。制限を解除して元の食事に戻せば、体重が増えるのは目に見えていますよね。
極端に食事制限をする方は、代謝が落ちています。代謝が落ちた状態で食事をもとに戻せば、体脂肪が増えやすくなります。
手早く痩せられるよう再度食事制限に取り組み、痩せられたら元に戻してリバウンド…。そんな負のループに陥らないためにも、運動なしで痩せるときのコツを押さえる必要があります。
運動なしダイエットできれいに痩せる4つのコツ
運動なしダイエットできれいに痩せるコツは4つあります。
- アンダーカロリーを守る
- 半永久的に継続できる食事管理を意識する
- 姿勢を正す
- ストレッチで体をほぐす
守っていただければ、運動なしでも痩せられます。
参考にしてくださいね。
1. アンダーカロリーを守る
アンダーカロリーを守り、摂取エネルギーの管理を徹底しましょう。アンダーカロリーとは摂取カロリーが消費カロリーを下回っている状態のことです。
アンダーカロリーを守れば、体脂肪を使ってエネルギーを産生しはじめます。カロリーが低すぎると代謝が落ちてしまうので、消費カロリーより少し減らすくらいが目安です。
消費カロリーは次の式で計算できます。
1日の消費カロリー量(kcal)=基礎代謝量(kcal)×身体活動レベル
くわしくは、【内部リンク ダイエット カロリー】の記事を参考にしてください。
2. 半永久的に継続できる食事管理を意識する
半永久的に継続できる食事の管理方法であれば、リバウンドすることはありません。
ダイエットのために食事を制限するより、食事管理をしましょう。食事制限に比べると効果は感じにくいですが、長い期間をかけて痩せ、その後リバウンドがないおすすめの方法です。
ポイントは5つあります。
- 食事は腹8分目にする
- 魚と肉を順番に食べる
- 野菜、海藻はたっぷりと
- 主食もしっかり食べる
- 間食はたまのご褒美にする
バランスの良い食事を適量食べれば、健康的に痩せられます。
「短期間で効果を感じたいから食事制限に取り組むぞ!」という方は、痩せられた後も食事管理を行いましょう。そうすればリバウンドのリスクは減ります。
3. 姿勢を正す
実は正しい姿勢を保てるよう意識するだけでも体の筋肉を使います。運動をしなくても筋肉は動かせるのです。
座っている時や車の運転をしている時など、背筋を伸ばしておへその辺りにぐっと力を入れてみてください。結構力がいりますよね。
姿勢を維持するって思っているよりも大変なのです。気付いたときに姿勢を正すようにしてみると筋肉を鍛えられます。
4. ストレッチで体をほぐす
筋肉はストレッチを行なうと筋肉をほぐして血流を改善できます。
運動のように消費カロリーを増やすことはできません。しかし、血流が良くなれば代謝の向上につながり、ダイエットを後押ししてくれます。
ストレッチであれば体に負担も少ないですし、自宅でトライできます。運動が苦手な方にとてもおすすめです。
自宅で簡単!ダイエットにおすすめストレッチ3選
運動したくない方におすすめしたい、ダイエット向きのストレッチを3つ紹介します。
- 肩甲骨のストレッチ
- 太もものストレッチ
- 股関節のストレッチ
おすすめの理由とやり方を載せているので、気になるものはチャレンジしてみてくださいね。
1. 肩甲骨のストレッチ
肩甲骨は、全身の筋肉に影響を与えるといわれています。肩甲骨がしっかり動くと、姿勢が整いやすくなります。
また肩甲骨周りの筋肉は凝りやすく、血流が悪くなっている方が多いです。しっかりほぐして代謝を上げたい方は、ぜひチャレンジしてみてください。
2. 太もものストレッチ
太ももはとても大きな筋肉です。ストレッチでほぐしてあげると血流が良くなり、基礎代謝も上がりやすくなります。
デスクワークで座りっぱなし、販売業で立ちっぱなしなど、姿勢が変わりにくい仕事をしている方、足が浮腫みやすい方にもおすすめです。
3. 股関節のストレッチ
股関節を柔らかくするストレッチもおすすめです。日常の何気ない活動で使う股関節が硬いと、体の可動域が狭くなり、カロリー消費量が落ちやすくなります。
股関節をほぐすと代謝が上がるほか、浮腫みの改善も期待されます。
まとめ
運動なしダイエットは、やり方とコツを押さえればきれいに痩せられます。
- 太った原因に合わせて制限すべき栄養素を意識する
- 摂取カロリーを守る
- 姿勢を正す
- ストレッチを取り入れる
以上の4つを意識して取り組んでみましょう。
「1人じゃなかなか続けられない」
「カロリー量や栄養素のバランスがうまく調整できない」
と悩んでいる方は、専門家のアドバイスを受けるのもおすすめ。
このコラムでは、他にもダイエット・ボディメイクに関するお役立ち情報を発信しています。ぜひ他の記事も参考にしてください。