「有酸素運動やりすぎると良くないって本当?」
「毎日ウォーキングしてるのに痩せないんだけど…」
ダイエットのために有酸素運動を頑張っているのに、なかなか効果があらわれないと落ち込みますよね。そのうえ「有酸素運動をやりすぎると太る」なんて言われたら、どうしたらいいのか分からなくなってしまうもの。
結論から言うと、有酸素運動はやりすぎると体に負の影響が出ます…!体脂肪は落ちますが、健康を維持できるコツも押さえるようにしましょう。
この記事では、
- やりすぎたときのデメリット
- 有酸素運動のメリット
- ベストな回数と時間
- 毎日するときのコツ
- おすすめの有酸素運動
について、過去に有酸素運動をやり過ぎた筆者が解説していきます。
リアルな経験談を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
【経験者談】有酸素運動をやりすぎたダイエッターの悲劇
たるんだ体を引き締めるためジョギングをはじめたことがあります。
その量は毎朝欠かさず1時間で10km。時間があれば夜も同じ距離を走ったので、多いときは1日2時間の有酸素運動です。
ちなみに食事は夜のみ糖質オフをし、他はいつも通りの生活でした。
3ヶ月継続した結果、体重は5kg減少、体脂肪にいたっては6%も落ちて22%に…!ほどよく締まった体は、人生で一番スタイルが良かったほど。
ただ引き締まった体を手に入れることと引き換えに、悲劇にみまわれます。
3つのデメリットに悩まされることになったのです。
【経験者談】有酸素運動をやりすぎる三大デメリット
過去に取り組んだジョギングによって悩まされた悲劇を「有酸素運動をやりすぎる三大デメリット」として紹介します。
- 筋肉が減る
- 便秘になる
- 怪我のリスクが上がる
くわしい内容をお伝えしていきます。
デメリット1. 筋肉が減る
太っていたときよりも筋肉が減りました。記録をみると、減量した体重5kgのうち、1kgは筋肉だったようです。
有酸素運動を長時間するとエネルギーが不足し、体脂肪や筋肉を分解してエネルギーを得ます。そのため筋肉量も減ってしまうのです。
筋肉が減ればその分基礎代謝量も減ってしまうので、ダイエット中はマイナスポイントになります。とくに筆者のような空腹状態の早朝ジョギングは筋肉が減りやすいので、おすすめできません。
デメリット2. 便秘になる
長時間の有酸素運動は便秘になるリスクが高くなります。大量の汗をかくことで、水分が不足した状態になるからです。
実際、筆者は毎日1.5Lの水を飲んでいましたが、酷い便秘に悩まされていました。1~2時間のジョギングによって失われる水分が、それだけでは補えないほどだったのです。
野菜や大豆製品をとっても改善されなかったので、ジョギング中に水を飲み始めたのですが、今度は横腹が痛くて走れなくなりました。結局、便秘はジョギングを継続している間、ずっと悩まされることに。
デメリット3. 怪我のリスクが上がる
ジョギングを継続している間、よく怪我をしました。体幹の筋肉がないままに長時間の有酸素運動をしたためです。
怪我というのは、膝が痛くなったり足首が痛くなったり、体の不具合がメインでした。「しんどいなぁ」「きついなぁ」と思っても無理に走ったときは、とくに起りやすかったと記憶しています。
有酸素運動を長期的に継続するメリット5つ
有酸素運動は必要以上にやり続けるとデメリットがあります。しかし、適量を長期的に継続すると、体に5つのメリットをもたらします。
- 体脂肪が減る
- 血糖値をコントロールしやすくなる
- 脂質の代謝が良くなる
- 心肺機能が上昇する
- 疾患のリスクが下がる
順に説明します。
メリット1. 体脂肪が減る
有酸素運動は長期的に継続すると体脂肪を減らせます。体脂肪をエネルギー源として使いやすいためです。
とくにジョギングや水泳など、強度の高い有酸素運動では、一ヶ月など短期間でも効果を感じられます。強度が中等度のウォーキングでも、三か月ほど継続すると体脂肪が減り始めます。
メリット2. 血糖値をコントロールしやすくなる
有酸素運動をすると血糖値をコントロールしやすくなります。
有酸素運動では最初のエネルギー源として糖質を利用するからです。また有酸素運動で全身の筋肉を使えば、糖代謝の能力が向上していきます。
糖代謝の向上も血糖値をコントロールしやすくなる理由のひとつです。
メリット3. 脂質の代謝が良くなる
有酸素運動は脂質代謝の向上にもつながります。運動中に脂肪をエネルギー源として使うからです。
とくに血中脂質のひとつである中性脂肪は、有酸素運動の長期継続によって値が改善しやすくなります。
メリット4. 心肺機能が上昇する
有酸素運動を継続すると、心肺機能が上昇します。安静にしているときよりも心拍数が上がる有酸素運動を日常的に行なうことで、心臓や肺の持久力の増すためです。
心肺機能が上がると代謝も向上するので、ダイエット中に意識したいポイントのひとつになります。
メリット5. 疾患のリスクが下がる
有酸素運動を長期的に行なうことで生活習慣病の予防・改善につながります。ここまで紹介してきた、糖質・脂質代謝や心肺機能の向上によるものです。
生活習慣病は現代人の死亡原因に影響を与えるものばかりなので、健康を意識している方は有酸素運動を取り入れるメリットは大きいといえます。
有酸素運動の効果を得るおすすめ頻度と継続時間は?
有酸素運動はやりすぎることはせず、適度な頻度と時間を意識しましょう。
おすすめは以下です。
- 1日20~30分
- 週に2回以上
くわしく解説します。
継続時間は1回20~30分
有酸素運動をはじめてから脂肪を分解し始めるまで、だいたい20分程度が必要だと言われています。そのため、1回で20分以上継続できるとよいでしょう。
また筆者のように1時間など長時間行うとリスクが伴います。とくに初心者の方は無理をしない方が良いので、長くとも30分ほどを目安に取り組んでみてください。
ちなみに1日の合計が20~30分でも大丈夫です。例えば10分の有酸素運動を朝・昼・夕で3回行っても一度で30分行っても、効果は一緒ということ。
よって1日に行う有酸素運動の総時間の目安が20~30分程度と覚えておきましょう。
頻度は週2回以上
週に2回以上を目安に、あなたが継続できる頻度で取り組みましょう。
毎日でも1日おきでも有酸素運動の効果は感じられます。厚生労働省では、健康を目的とした運動について以下のように述べています。
<18~64 歳の運動の基準> 強度が 3 メッツ以上の運動を 4 メッツ・時/週行う。具体的には、息が弾み汗 をかく程度の運動を毎週 60 分行う。
つまり、1日30分程度の息が弾むレベルの運動を30分/日を週に2回行えば良いのです。
最低でも週に2回有酸素運動に取り組むことを目安とし、無理のない範囲で継続することをおすすめします。
有酸素運動を毎日やりたい方へ。食事管理とクロスロードのすすめ
有酸素運動をやりすぎるデメリットを知ったうえで「でもやっぱり有酸素運動を毎日1時間はしたい!」という方へ、おすすめしたいことが3つあります。
- 有酸素運動向けの食事管理
- クロスロード
- 運動中のこまめな水分補給
それぞれの方法をお伝えします。
1. 有酸素運動向けの食事管理の方法
1時間以上の有酸素運動を長期的に続ける場合、食事管理を意識しましょう。
まず摂取カロリーは必ず確保します。また筋肉量を維持できるようたんぱく質やビタミン、ミネラルをしっかりととります。
そして有酸素運動前に適量のエネルギー源をとってください。小さなおにぎりやバナナ1本で十分です。それだけでも筋肉の分解は軽減できます。
食事量を減らしたり欠食したりすると、エネルギー不足となります。結果、有酸素運動で基礎代謝が落ち、痩せにくくなるのでエネルギー補給は大切にしましょう。
2. クロスロードの方法
有酸素運動はいろいろな種類があるので、毎日いろいろなものに取り組む方法をおすすめします。水泳やウォーキング、ジョギングなどを組み合わせながら取り組む方法を「クロスロード」といいます。
種類を変えれば使う筋肉も変わりますし、強度も異なるので良いメリハリになります。ぜひチャレンジしてみてください。
3. 運動中の小まめな水分補給の方法
汗で水分を失いやすい有酸素運動では、小まめな水分補給が大切です。運動前・後にガブガブ飲むのではなく、最中にちょこちょこ飲む方法を意識しましょう。
水分は一気に取り入れても不要な分は排泄されます。運動中に小まめにとることで必要な水分を効率的に体に吸収されるはずです。
またまたちょこちょこ飲めば筆者のような横腹の痛みに悩まされることも少ないでしょう。個人差はあるので、一度試してみてくださいね。
ダイエット目的なら有酸素運動×筋トレがマスト!
有酸素運動をダイエット目的で行うのであれば、筋トレと組み合わせましょう!
有酸素運動だけでは筋肉量が減るかもしれません。しかし、筋トレで筋肉を育てながら取り組めば、筋肉量を維持しながら体脂肪だけを減らせます。
あわせてBCAAやEAAなどでアミノ酸を補給すれば、効率良く筋肉をサポートできます。
気になる方は、BCAA飲み方【内部リンク】の記事もご覧ください。
おすすめの有酸素運動3選
最後におすすめの有酸素運動を3つ紹介します。
- ウォーキング
- ながら踏み台昇降
- ソーラン節
くわしいやり方を確認していきましょう。
おすすめ有酸素運動:速めのウォーキング
長期的に取り組む有酸素運動でおすすめなのがド定番のウォーキングです。とくに少し速めに歩くと心拍数が上がって脂肪の燃焼が促進されます。
ウォーキングする際は、フォームを意識しましょう。
- 顎はひく
- 視線は前に向ける
- おへそ辺りに力を入れる
- 足は太ももの付け根から動かす意識で
- 踵からおろす
正しい姿勢を維持すれば、さらに効果を感じやすいです。
おすすめの有酸素運動:ながら踏み台昇降
自宅でも取り組める有酸素運動として、踏み台昇降があります。10㎝ほどの段差があればできるので、階段の段差を使ったり簡単な台を作ったりして取り組みましょう。
テレビをみながら、音楽を聴きながら…など、ながら運動で踏み台昇降をすると継続しやすいです。しっかり太ももを上げる、腕を動かすことを意識すると、さらに効果を感じやすくなります。
おすすめの有酸素運動:ソーラン節
自宅でもできる有酸素運動として、ソーラン節をおすすめします。全身の筋肉を使える上、普段の生活では動かさない部分も刺激できます。
ソーラン節を楽しく取り組みたい方は、YouTuberのなるねぇさんの動画がおすすめです。筆者も取り組んでいますが、関節への負担も少なく、良い感じに心拍数があがりますよ。
まとめ
有酸素運動をやりすぎると筋肉が減ったり体を故障しやすくなったり、デメリットが生じやすくなります。しかし有酸素運動を長期的に継続すると、代謝や心配期の向上など、メリットも大きいのです。
有酸素運動はやりすぎを避け、1回20~30分程度を目安に週に2回以上取り組むことをおすすめします。もしも毎日長時間の有酸素運動に取り組むのであれば、食事管理をきちんと行なうこと、クロスロードとしていろいろな運動を実施するようにしましょう。
このコラムでは、他にもダイエット・ボディメイクに関するお役立ち情報を発信しています。ぜひ他の記事も参考にしてください。