「一回も懸垂ができないんだけど、筋力がないのかな…」
「そもそも懸垂ができない原因ってある?」
「懸垂をできるようにするためにはどうしたらいいの?」
このようなお悩みを抱えていませんか?
懸垂をいざしようとしたところ、思ったようにできなかった方が多いのではないでしょうか。中には、一回もできず、トレーニング自体を諦めようとしている方もいるでしょう。
懸垂ができないことには、何かしらの原因があります。改善点を見つけ対策することで、誰でも行えるようになるので安心してください。
この記事では、懸垂ができない方に向けて
- 主な原因
- おすすめのトレーニング
- 注意点
などを解説します。
懸垂ができるようになり、引き締まった体を手に入れたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
懸垂が一回もできないのは恥ずかしいことではない
懸垂が一回もできないことに対して、コンプレックスを抱えている人もいるのではないでしょうか。しかし、恥ずかしがる必要はありません。
懸垂は、自分の体重を上半身の筋肉を使って持ち上げる筋トレです。高強度のトレーニングのため、自然と難易度が高くなります。そのため、普段から体を鍛えている人でないと、懸垂を行うのは困難です。
なお、トレーニングを重ねることで、いつかはできるようになります。具体的な練習方法は、本記事中の「懸垂ができるようになるためのトレーニング3選」にて解説しています。
【対処法あり】懸垂ができない原因5選
懸垂ができない原因は、主に以下5点です。
- 体重が重い
- 握力が弱い
- 筋力が不足している
- 体幹を使えていない
- 正しいフォームで行えていない
原因別に対処方法を解説します。
1. 体重が重い
懸垂ができない原因として、体重が重いことが挙げられます。
懸垂は、腕や背中の筋肉を使い体を持ち上げるトレーニングです。体重が重いと負荷がかかりすぎてしまい、体を引き上げられません。
適正体重をオーバーしている場合は、余分な脂肪を落とし、体重を減らしましょう。
なお、自分が適正体重かどうかを調べる際には、BMI(ボディマス指数)を計算するのがおすすめです。[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]の計算式で算出できます。
日本肥満学会が設定した基準は、以下の通りです。
- 18.5未満:低体重(やせ)
- 18.5以上25未満:普通体重
- 25以上:肥満
BMIが25以上の方は、トレーニングだけでなく健康のためにも体重を落としましょう。
体脂肪を減らすためには、消費カロリー>摂取カロリーの状態にするように心がけます。減らしすぎても痩せにくくなるため、消費カロリーの約90%は摂るよう意識してみてください。
2. 握力が弱い
懸垂ができないのは、握力が弱いことが考えられます。バーを握り、体の重さを支えなければならないため、腕の力が必要です。
懸垂器具にぶら下がった際に、手がすぐに離れる場合は、握力が弱いといえます。ハンドグリップを使い、握力の強化を目指しましょう。手元に器具がない場合は、複数冊重ねた本を親指と4本の指で挟むように握ることでも代用できます。
なお、バーにぶら下がった際に、痛みを感じれば、リストストラップや専用グローブなどのアイテムを使うのもおすすめです。滑り止めの効果もあり、懸垂がやりやすくなるようサポートしてくれます。
3. 筋力が不足している
筋力が不足している状態では、懸垂を行うのは難しいです。
体を持ち上げるためには、以下の筋肉を使います。
- 広背筋
- 上腕筋
- 上腕二頭筋
- 上腕三頭筋
- 三角筋
懸垂ができない方は、これらの筋力を向上させるところから始めましょう。
背中や腕などの筋肉を鍛えるには、腕立て伏せや背筋を行うのがおすすめです。専用の器具は必要なく、自宅で簡単にトレーニングできます。
4. 体幹を使えていない
懸垂ができない理由として、体幹を使えていない可能性があります。体の軸がブレると、力が分散してしまい体を持ち上げられません。
懸垂をする際には、腕に力を入れる方が多くいますが、体幹を使うように意識しましょう。
なお、体幹が上手く使えない場合は、筋力が不足しているかもしれません。おすすめのトレーニングは「おすすめの体幹トレーニング7選&より効率良く鍛える3つのポイントを解説!」にて解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
5. 正しいフォームで行えていない
適正体重だったり、十分な筋力があったりしてもできないのは、正しいフォームで行えていないことが原因です。
フォームが間違っていると、懸垂に必要な筋肉を使えないためです。そのため、体を持ち上げられません。
懸垂をする際に、以下のことを行っていないかチェックしましょう。
- バーを強く握りすぎている
- 肩に力が入り、肩甲骨が寄せられていない
- 手幅が狭すぎる・広すぎる
これらが原因となり、懸垂ができなくなっているかもしれません。トレーニングする際には、ひとつずつ注意して行ってみてください。
懸垂ができるようになるためのトレーニング3選
懸垂ができない人でも、練習を重ねることでできるようになります。こちらでは、おすすめのトレーニング方法を紹介します。
主に、以下3点です。
- 斜め懸垂
- ネガティブレップ
- ゴムバンド懸垂
各トレーニングのやり方や注意点を解説します。
1. 斜め懸垂
懸垂ができない人は、まず斜め懸垂を行いましょう。足を地面に付けて行うため、筋力が少ない方におすすめのトレーニングです。
<斜め懸垂のやり方>
- 手の甲を自分側に向け、バーを肩幅より広めに握る
- 足を地面に付けたまま肘を伸ばす、バーにぶら下がるイメージで体を斜めにする
- 肘を脇腹に付けるように曲げる
- 限界まで引き付けたら元の姿勢にゆっくり戻す
- 10回×3セットを目安に行う
広背筋や上腕筋など、通常の懸垂で使う筋肉を意識して行ってみてください。使い方が分かることで、この後のトレーニングの役に立ちます。
なお、斜め懸垂に慣れてきたら、体をさらに傾けましょう。負荷を強くすることで、筋力アップが期待できます。
2. ネガティブレップ
ネガティブレップとは、懸垂の体を下ろす部分をメインに行うトレーニングです。
<ネガティブレップのやり方>
- 手の甲を自分側に向け、バーを肩幅より広めに握る
- イスや台などを使用し、体を斜め前に持ち上げる
- 足を台から外し、肘をゆっくり伸ばす
- 台を使って、再び体を持ち上げ動作を繰り返す
- 7回×3セットを目安に行う
斜め懸垂と比べるとかなり強度が高くなるため、始めの内はできない可能性もあります。無理をしすぎず、トレーニングを少しずつ重ねていきましょう。
3. ゴムバンド懸垂
ゴムバンド懸垂は、懸垂用のゴムバンド・チューブを使用したトレーニングです。バンドが補助の役割をしてくれるため、懸垂の負荷を軽くできます。
<ゴムバンド懸垂のやり方>
- ゴムバンドをバーに取り付ける
- 片足をバンドに乗せ、もう片方の足を上に乗せて安定させる
- 手のひらを自分側に向け、バーを肩幅より広めに握る
- 顎がバーと同じ高さになるまで体を持ち上げる
- 限界まで引き付けたら元の姿勢にゆっくり戻す
- 10回×3セットを目安に行う
ゴムバンド懸垂では、いつも以上に正しいフォームを意識しましょう。このトレーニングができれば、通常の懸垂もできるようになります。
懸垂で得られる効果は?
懸垂ができるようになると、以下の効果を感じられます。
- 筋力が向上する
- 姿勢改善が期待できる
- 基礎代謝が上がる
- 肩こりの緩和が見込める
- ボディメイクを行える
このように体に良い影響を与えたり、ダイエット効果が期待できたりします。斜め懸垂やネガティブレップでも同様の効果を感じられるため、継続的にトレーニングを行ってみてください。
懸垂を行うメリットは「懸垂で得られる効果5選!1回もできない人向けにジムトレーナーが改善点を解説」にて、より詳しく解説しています。トレーニング効果を高める方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
懸垂を行うときの注意ポイント5選
懸垂を行う際には、以下5つのポイントに注意しましょう。
- 正しいフォームで行う
- 呼吸を止めずに行う
- 反動を使わない
- バーを強く握りすぎない
- 毎日は行わない
各項目について、順番に解説します。
1. 正しいフォームで行う
懸垂を行う際には、正しいフォームを意識しましょう。効果的に筋肉を鍛えられるためです。
懸垂の正しいフォームは、以下の通りです。
<懸垂の正しいやり方>
- 手幅は肩幅と同じくらいに取り、手のひらが自分に向くようにバーを握る
- 顎がバーと同じ高さになるまで体を持ち上げる
- 限界まで持ち上げたら、上体を2~3秒程度キープする
- 肘を伸ばしきらないよう、ゆっくりと元の姿勢に戻す
なお、フォームが崩れていると、ケガに繋がる可能性があります。そのため、正しいトレーニング方法を身につけましょう。
懸垂の正しいフォームについては「正しい懸垂のやり方をプロが解説!トレーニング方法や効果を高める5つのポイントとは?」にてより詳しく解説しています。バーの握り方など細かな部分についても紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
2. 呼吸を止めずに行う
懸垂をするときは、呼吸を止めずに行いましょう。
筋トレ中に呼吸を止めてしまうと、酸欠状態になります。その結果、トレーニングの効果が落ちたり、体や心臓に大きな負担がかかったりします。
懸垂をする際には、体を持ち上げるときに息を吐き、下ろすときに息を吸うように意識しましょう。
3. 反動を使わない
懸垂をするときに反動を使って行う方がいますが、好ましいトレーニング方法ではありません。鍛えたい筋肉に、アプローチできないためです。
反動を使って懸垂をすると、トレーニング効果が落ちてしまいます。背中の筋肉を使うイメージを持ち、勢いを付けずに行いましょう。
4. バーを強く握りすぎない
懸垂を行う際には、バーを強く握りすぎないように注意しましょう。腕に力が入り、本来鍛えるべき広背筋にアプローチできないためです。
バーを支えるイメージを持って行います。体を支えきれない場合は、ゴムバンドやチューブを使って補助するのがおすすめです。
5. 毎日は行わない
懸垂ができるようになりたいと思っても、毎日トレーニングすることは避けましょう。筋肉を鍛えるためには、休息日が必要だからです。
毎日トレーニングをすると、懸垂の効果が低くなったり、ケガのリスクが高まったりします。目安として、3日くらい間を開けて行うのが良いでしょう。
まとめ
懸垂ができない主な原因は、主に以下5点です。
- 体重が重い
- 握力が弱い
- 筋力が不足している
- 体幹を使えていない
- 正しいフォームで行えていない
課題を明確にし、改善することで、誰でも行えるようになります。斜め懸垂やネガティブレップなどのトレーニングを行い、懸垂ができるようチャレンジしてみてください。
また、懸垂を行う際には、正しいフォームを意識しましょう。鍛えたい筋肉にアプローチでき、トレーニングの効果を高められます。
このコラムでは、他にもダイエット・ボディメイクに関するお役立ち情報を発信しています。
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