「日中は忙しくて寝る前しか筋トレの時間が取れない」
「寝る前に筋トレしても効果があるの?」
毎日忙しいと、筋トレの時間をいつ取ろうか迷ってしまいますよね。仕事や家事で日中忙しい人は、寝る前にやりたいと思うものです。
寝る前ギリギリのトレーニングさえ避ければ、効果的な筋トレはできます。
朝と夜の筋トレでは、どちらが効率的なのか明らかになっていません。筋トレは効率にこだわるより、継続できる時間を選ぶ方が効果的です。
自分のライフスタイルに合わせて筋トレを行うタイミングを決めていきましょう。
この記事では寝る前の筋トレについて
- メリット・デメリット
- 注意点
を解説します。食事の取り方まで紹介するのでぜひ最後までお読みください。
寝る前ギリギリでの筋トレはNG!
寝る直前の筋トレは交感神経が活発になりやすいため、寝つきが悪くなったり、睡眠の質が落ちたりしてしまいます。
自重トレーニングなど軽い筋トレにとどめ、寝る3時間前までには終わらせましょう。
寝る直前に筋トレを行うと、睡眠中に筋肉が上手く修復されず、翌日に疲労が残りやすくなります。
筋肉をしっかり休ませて効率良く成長させるために、寝る直前の筋トレは控えましょう。
寝る前の筋トレで注意するポイント5つ
夜に筋トレを行う場合は、寝る前の3時間前までに終わらせるよう計画します。トレーニングのタイミングや筋トレ後の過ごし方にも気を配りましょう。
寝る前の筋トレで注意するポイントを5つご紹介します。
- 筋トレのタイミングに気をつける
- 筋トレの後にストレッチをする
- 筋トレした後に入浴する
- 筋トレ後は食事をしない
- 筋トレ後はアルコールを控える
寝る前の筋トレを検討している人は、意識してみてください。
1. 筋トレのタイミングに気をつける
「食後すぐ」と「寝る直前」を避けて筋トレのスケジュールを組みます。
食事のあと消化が落ち着く2~3時間後、かつ就寝の3時間ほど前がベストタイミングです。筋トレの時間は45~60分程度にとどめましょう。
例えば18時に食事をした場合、20~21時まで筋トレを行い、24時に就寝するスケジュールになります。
食後すぐに筋トレを行うと消化不良を起こしやすいです。また、寝る直前に行うと交感神経が優位になって、寝つきが悪くなるでしょう。
長すぎる筋トレは体の興奮状態が落ち着くまで時間がかかります。
長時間だらだらやるより、正しいフォームを保ちながら短時間で集中して取り組む方が効果的です。
2. 筋トレの後にストレッチをする
筋トレ直後は交感神経が優位の状態です。ストレッチで徐々にリラックス状態へ移行させましょう。
ストレッチは筋肉の疲労を回復させてくれるので、筋肉痛を防ぐ効果があります。
ゆっくり深呼吸すると、よりリラックス感が高まり、心地よい眠気が訪れるでしょう。
ストレッチは筋肉に溜まった疲労や老廃物を体外に排出しやすくしてくれます。血流が良くなった入浴後に行うのも効果的です。
3. 筋トレした後に入浴する
筋トレ後に入浴すると、体の芯まで温まり筋肉がほぐれます。湯船に浸かると、浮力で体全体がリラックスした状態になるからです。
お湯が熱すぎると体温が上がりすぎてスムーズに寝付けなくなってしまいます。38~40度のお湯で10~15分ほど浸かりましょう。
4. 筋トレ後は食事をしない
筋トレ後はお腹が空いても食事をしない方が賢明です。22時以降に食事をすると太りやすくなるので注意しましょう。
体内で生活リズムを調整しているタンパク質BMAL1(ビーマルワン)は、夜間に増加します。
BMAL1は脂肪を蓄積しようとするため、このタイミングで食事をすると太りやすくなるのです。
特に午後22時~午前2時まではピークのため、この時間の食事は避けることをおすすめします。
プロテインの種類によっては、就寝前に飲むと筋肉の成長に効果を発揮するものがあります。飲み過ぎない程度に摂取しましょう。
5. 筋トレ後はアルコールを控える
筋トレを頑張ったご褒美にお酒を飲みたくなっても、ぐっと我慢しましょう。
アルコールの摂取は心臓や血管に負担をかけます。筋トレで体はすでに負担がかかった状態です。
アルコールを摂取すると、さらに体がダメージを負うことになってしまいます。
アルコールの分解には水分が必要なため、脱水症状のリスクも高いです。脱水症状になると筋肉へ栄養が行き渡らなくなってしまいます。
筋トレの後は筋肉を回復させるため、良質な眠りは欠かせません。就寝前にアルコールを摂取していると眠りが浅くなりやすいです。
筋トレした日はアルコールを控え、筋トレしない日に飲むようにしましょう。
夜に筋トレするメリット4つ
寝る前の3時間前までに筋トレができれば、夜のトレーニングにはメリットが多いです。
こちらでは夜に筋トレするメリットを4つ紹介します。
- 習慣化しやすい
- 成長ホルモンの効果を受けやすい
- 筋肉の回復と再生の効率が高まる
- 睡眠の質が向上する
ひとつずつ確認していきましょう。
1. 習慣化しやすい
仕事・家事・育児など、忙しい時間の中で筋トレの時間を確保するのは難しいですよね。
日中忙しい人でも、夜なら生活の中にトレーニングの時間を取り入れやすく、習慣化しやすいです。
朝の時間は忙しく、筋トレをやるために早起きする必要があります。
夜ならお風呂を沸かしている間などの隙間時間を活用したり、テレビを見ながらトレーニングしたりするのも良いでしょう。
朝起きるのが苦手な人でも無理なく取り組めます。
生活に無理なく取り入れられる時間を考えると習慣化しやすいです。
2. 成長ホルモンの効果を受けやすい
夜の筋トレは睡眠までの時間が短く、成長ホルモンの効果を受けやすいです。
筋トレすると分泌される成長ホルモンは、睡眠中にも多く分泌されます。
成長ホルモンは筋肉を大きくしたり、脂質の代謝を促したりする働きが期待できます。
筋トレと睡眠で血中の成長ホルモンが増加し、効率良く筋肉を育てられるでしょう。
成長ホルモンが活性化するとやる気が向上したり、イライラしなくなったり、メンタル面でも良い影響が現れます。
筋トレと良質な睡眠が、心と体を整えてくれるのです。
3. 筋肉の回復と再生の効率が高まる
筋肉に負荷を与えたあとに眠ることで、筋力の向上や筋肉量の増加が期待できます。
トレーニングで傷ついた筋繊維は十分な休息をとることで回復し、より強く成長するのです。
朝の時間に筋トレを予定していると、起床の時間が遅れて十分な休息が取れないこともあるでしょう。夜なら筋トレの後は必ず眠るので十分な休息が取れます。
休息が十分なら、筋肉の回復と再生の効率が高まるでしょう。
4. 睡眠の質が向上する
夜の筋トレは、寝つきが悪いと感じている人におすすめです。筋トレでほどよい疲労感が得られると、スムーズに入眠でき熟睡しやすくなります。
筋トレで体が適度に疲労していると、睡眠の質が向上します。
筋トレの後はストレッチや入浴で体をリラックスさせましょう。上質な睡眠を取ることで、体の疲れが回復し、翌日に疲れが残りにくいです。
夜に筋トレするデメリット3つ
夜の筋トレはメリットがある一方で、デメリットもあります。デメリットを確認し、夜の筋トレが向いているか考えてみましょう。
こちらでは夜に筋トレするデメリットを4つ紹介します。
- スケジュール管理が難しい
- 寝つきが悪くなることがある
- 翌日に影響する場合がある
ひとつずつ解説していきます。
1. スケジュール管理が難しい
仕事やプライベートが忙しいと、スケジュールの管理が難しくなります。
寝る前の筋トレは睡眠の3時間前までに行うため、急な予定で帰宅が遅くなると計画倒れになりやすいでしょう。
夜の体調は日によって異なり、仕事や家事の疲労で筋トレができないこともあります。
また睡眠や食事の時間を削ってまでトレーニングするのは、筋肉にとって良い状況とは言えません。
筋肉の向上には栄養と休養が不可欠です。食事と睡眠の時間はしっかり確保しながら、スケジュールを立てましょう。
2. 寝つきが悪くなることがある
夜は体が徐々にリラックスモードへ移行する時間帯。
ほどよい疲労感は睡眠の質を高めてくれますが、負荷の大きいトレーニングは逆効果です。
筋トレの負荷が大きいと、副交感神経より交感神経が優位になってしまいます。体が覚醒状態のままベッドに入っても、なかなか寝付けません。
眠りも浅くなりやすいので、負荷が少ないトレーニングを中心に行います。
睡眠不足は筋肉の成長や回復を妨げ、筋肉量が減ることがあるので気をつけましょう。
3. 翌日に影響する場合がある
体調や疲労度によっては筋トレの疲れが翌日まで残ってしまいます。体と相談しながら筋トレのメニューを調整しましょう。
筋トレ後に短い睡眠しか取れないと、筋肉の休息時間が不足した状態になります。
疲労がたまったまま朝を迎えると、筋肉痛になる可能性が高くなるでしょう。
寝る前に負荷の大きいトレーニングを行うと、翌日の筋肉痛がひどくなる場合があります。翌日に影響がでないよう筋トレに取り組むことが大切です。
寝る前の筋トレにおすすめなメニュー5選
寝る前の筋トレには、負荷の少ないトレーニングがおすすめです。
自重トレーニングなら、自分自身の体重を使って行うので、体への負荷が少なくすみます。
- ノーマルプッシュアップ
- プランク
- ランジ
- バックエクステンション
- ツイストクランチ
回数を調整しながら、翌日に疲れを残さないように取り組みましょう。
1. ノーマルプッシュアップ
ノーマルプッシュアップは腕立て伏せの基本の形です。胸・上腕・体幹に効果のあるトレーニングで、気軽に取り組めます。
- うつ伏せになる
- 手の平を肩幅より拳2つ分ほど外に開き、床につく
- 腕を伸ばし、つま先を床につけて体を持ち上げる
- 体が一直線になるようにキープ
- 肘を曲げて体を下げる
- いけるところまで下げたら1秒キープ
- ゆっくりと元に戻す
上記の動作を10~20回程度繰り返し、休憩を30~60秒入れながら2セット実施します。
物足りないと感じたら、回数やセット数を増やしましょう。
2. プランク
プランクは腹筋・背中・腰回りなど広範囲の筋肉をトレーニングできます。
体幹も鍛えられるので、基礎代謝のアップや猫背の改善が期待できるでしょう。激しく動かないので、夜間の筋トレに最適です。
- うつ伏せになり、両肘を床につける
- つま先で体重を支え、腰を浮かせる
- 頭・背中・腰・かかとが一直線になるよう姿勢を保つ
- ゆっくりうつ伏せの状態に戻る
一直線の姿勢を20~30秒ほど続け、休憩を30~60秒入れながら3セット実施しましょう。
お尻が上がらないように気をつけてください。正しい姿勢をとることで筋肉に効いてきます。
3. ランジ
下半身太りに悩みを持つ人は、お尻や太ももを鍛えられるランジがおすすめです。お腹を締めてバランスを保つことで、体幹に効いてきます。
- 足を肩幅より大きく前後に開く
- 上体はまっすぐ保ったまま、股関節とひざを曲げる
- 前ひざは90度まで曲げて沈み込む
- 上体はまっすぐ保ったまま姿勢を2~3秒キープする
- ゆっくりと元の姿勢に戻る
上記の動作を左右5回ずつ繰り返し、休憩を30~60秒入れながら3セット実施しましょう。
前足は膝がつま先より前に出ないよう注意します。
最初のうちは上半身が不安定になりやすいですが、続けるうちに体幹が鍛えられてしっかりバランスを保てるようになりますよ。
4. バックエクステンション
バックエクステンションは、背中やお尻の筋肉を鍛えるトレーニングです。体幹や姿勢に影響するので、後ろ姿が美しく整います。
- うつ伏せになり、両手の指先を後頭部に添えるか組む
- 両足と胸を無理のない高さまで同時に上げる
- 背中の筋肉を意識しながら2~3秒キープする
- ゆっくりとうつ伏せの姿勢に戻す
上記の動作を10回繰り返し、休憩を30~60秒入れながら3セット実施しましょう。
慣れてきたら、1セットの回数を増やしたり、姿勢を長めにキープしたりして負荷を調整します。反動をつけると腰や首を痛めるので注意しましょう。
5. ツイストクランチ
クランチはお腹の前側の筋肉「腹直筋」を鍛えるトレーニングです。
ツイストクランチはクランチの動作にひねりの動作を加え、側面の「腹斜筋」も一緒に鍛えます。お腹にくびれを作るのに最適です。
- 仰向けに寝て、両足を90度に曲げる
- 両手は頭の後ろにかまえる
- 左足のつま先を浮かせ、腹筋を意識してひねりながら軽く体を浮かせる
- 左ひざと右腕の肘を近付けて2~3秒キープ
- ゆっくりと元の姿勢に戻る
- 逆の手足で実施する
上記の動作を5回繰り返し、休憩を30~60秒入れながら3セット実施しましょう。
反動をつけず戻るときはゆっくり動作すると腹筋がより刺激されます。正しいフォームを意識し、できる回数から始めてください。
寝る前の筋トレで効率的な食事の取り方
食事をとらずに筋トレをしてしまうと、パワー不足や体調不良のリスクが高まります。筋トレの前には栄養を補給しましょう。
こちらの章では、夕飯のタイミングやメニューについて解説します。効率的に筋肉を成長させるため、食事についても把握しておきましょう。
1. 夕飯のタイミングでメニューを工夫する
夜は筋トレの2~3時間前までに夕飯を済ませるのが理想です。
早めに夕飯をすませようと思っても、予定通りにいかない日はあります。筋トレまで時間がないときは、夕飯は軽めにすませましょう。
軽めのメニューはバナナやゆで卵がおすすめです。もう少しボリュームが欲しいときは、うどん・おにぎり・サンドイッチなどが良いでしょう。
おにぎりの具を鮭にしたり、納豆ご飯を食べたり、組み合わせる食材にはタンパク質を含む食材を選びます。
自宅で料理をする時間がないときは、コンビニや外食を活用しましょう。夕飯を手軽に済ませて、筋トレの時間を作るのも賢い方法です。
2. 夕飯のメニューにこだわる
筋トレの前はエネルギー源となる炭水化物や、筋肉の元になるタンパク質を含む食事が理想です。
タンパク質は体を作る3大栄養素のひとつで、卵、肉、魚に多く含まれています。
炭水化物は体のエネルギーの源です。炭水化物を取らずにトレーニングを行うとパワー不足で倒れる心配が出てきます。取り過ぎに注意しながら摂取しましょう。
筋肉はタンパク質から構築されているので、筋肉を大きくしたり、維持したりするにはタンパク質の摂取が欠かせません。
コンビニなら、サラダチキン、ゆで卵、焼き魚などを選びます。ファミレスなら、ステーキ、チキングリル、サーモングリルなどを選ぶと良いでしょう。
唐揚げやハンバーグなど重い食事を選ぶと消化までに時間がかかり、体に余計な負担がかかってしまいます。消化しやすいメニューを選んで筋トレに備えましょう。
寝る3時間前までならOK!軽い筋トレで睡眠の質があがる
日中忙しい人は、寝る3時間前までの軽い筋トレがおすすめです。自重トレーニングを中心に、負担のない筋トレを心がけましょう。
適度な運動が体に疲労感をもたらし、良質な睡眠を得られます。成長ホルモン分泌による筋肉の成長が期待できるでしょう。
重要なのは効果のある時間帯に合わせるより、習慣化できるタイミングで取り組むことです。ライフスタイルに合ったタイミングでしっかり筋トレを継続していきましょう。
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