「懸垂でどうしても体が上がらない!」
「自分には何が足りないの?上手くできない原因を知りたい…」
こんな悩みはありませんか?
懸垂はハードなトレーニングなので、まずは自分に合ったトレーニング方法を見つけることが大切です。
この記事では、懸垂ができないと悩む初心者向けに、以下の内容をまとめました
- 懸垂ができない原因
- 懸垂の正しいやり方
- 懸垂できない場合におすすめのトレーニング
懸垂で上半身を鍛え、理想の体を手に入れてみてください!
懸垂で鍛えられる主な部位と3つの効果
あなたが懸垂をしたいと考えている理由はなんですか?
懸垂は上半身を幅広く鍛えられますが、特に大きな効果があるのは「広背筋」と「上腕二頭筋」の2箇所です。これらを鍛えることで、以下のような効果を得られます。
- たくましい背中を作れる
- 基礎代謝が上がり痩せやすくなる
- 姿勢が良くなって腰痛予防になる
それぞれ詳しく解説します。
たくましい背中を作れる
懸垂の効果1つ目は、たくましい背中を作れること。
懸垂によって鍛えられる広背筋は、脇下から腰あたりまで広がっていて、背中の中でも特に大きな筋肉です。
広背筋を鍛えることによって、男らしい大きな背中を作れます。
逆三角形のマッチョ体型になりたい、筋肉をつけてモテたいという願望があるなら、ぜひ懸垂に取り組みましょう。
基礎代謝が上がり痩せやすくなる
懸垂の効果2つ目は、基礎代謝が上がって痩せやすくなること。
基礎代謝とは、人間が生きているだけで消費するカロリー量のことです。代謝は筋肉量に応じて増加するので、懸垂で上半身を幅広く鍛えることで、痩せやすい体を作れます。
懸垂はダイエット効果も抜群なのです。
姿勢が良くなって腰痛予防になる
懸垂の効果3つ目は、姿勢が良くなること。
懸垂をすると、背中の筋肉を幅広く鍛えられますが、これらの筋肉は姿勢の良し悪しに密接な関係があります。
背中には、広背筋以外にも脊柱起立筋や僧帽筋といった筋肉があり、これらが弱いと気づかないうちに姿勢が崩れていってしまうのです。
さらに、懸垂で背中の筋肉を鍛え、姿勢が改善されると腰痛も防げますよ。
初心者が懸垂を上手くできない4つの理由
前述の通り、懸垂を行うメリットは非常に大きいです。
しかし、実際に懸垂をやってみると思った以上に回数がこなせず、トレーニングにならないという人も多いでしょう。
懸垂が上手くできない原因は、主に以下の4つです。
- 体重が重い
- 体幹を使えていない
- 筋力不足
- フォームが間違っている
それぞれ詳しく解説していきます。
体重が重い
懸垂ができない原因の1つ目は、体重が重いから。
同じ筋力でも、体重が重ければ重いほど負荷が増え、難易度は上がります。筋肉量に自信があっても、体重が重いとなかなか体が上がりません。
こういった場合は筋トレだけでなく、有酸素運動や食事制限にも取り組み、しっかり体脂肪を落とす必要があります。
ダイエットのポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
⇒内部リンク(体脂肪率 減らす)
体幹が使えていない
懸垂ができない原因の2つ目は、体幹が使えていないから。
懸垂は体幹を使って行うので、体幹が弱いと思うようにできません。
そもそも体幹とは、腕と足を除いた全ての部位を指します。つまり、懸垂ができないなら、全身をバランス良く鍛える必要があるということです。
上手く懸垂ができないなら、アンバランスな鍛え方になっていないかトレーニングメニューを見直してみましょう。
筋力不足
懸垂ができない原因の3つ目は、筋力が足りないから。
懸垂は自重トレーニングの中でも特に負荷が大きく、筋力が弱いとなかなか体が持ち上がりません。
懸垂で主に負荷がかかるのは背中や肩、腕の筋肉です。
どうしても懸垂ができるようにならない場合は、これらの筋肉を他のトレーニングで鍛えてからチャレンジすることをおすすめします。
フォームが間違っている
懸垂ができない原因の4つ目は、フォームが悪いから。
どんなトレーニングにも言えることですが、フォームは非常に重要です。間違ったやり方をすると、鍛えたい部位に負荷がかからず、筋力アップもできません。
初心者は無理に回数をこなすより、正しいフォームを覚えることから始めましょう。
懸垂のやり方&初心者が意識すべき4つのポイント
先ほど述べた通り、トレーニングは正しいフォームで行うことが最重要です。
そこでこの項では、懸垂の正しい手順や初心者が意識すべきポイントをまとめました。ぜひ実践してみてください。
手順
懸垂の手順は、以下の通りです。
- 手のひらを体側に向けてバーを握る
- あごがバーと同じ高さになるまで持ち上げる
- 持ち上げたら、少しだけ停止する
- ゆっくりと体を下ろしていく
- 10回 × 3セット行う
まずは上記に沿って行いつつ、これから紹介するポイントをひとつずつマスターしていってください。
意識すること
懸垂を行う際には、次の4つのポイントを意識しましょう。
- 肩甲骨を下げる
- 顎をバーにつけない
- 呼吸を意識する
- 反動を使わない
肩甲骨を下げる
体を持ち上げるときは、必ず肩甲骨を下げましょう。
懸垂では、肩に負荷が逃げがちです。そこで、肩甲骨を寄せるように体を持ち上げることで、広背筋にしっかり効かせられますよ。
顎をバーにつけない
懸垂を行う際は、顎がバーにつくまで上げる必要はありません。
体を上げることにこだわってしまうと、腕の力ばかりに頼ることになり、背中に負荷がかからなくなってしまいます。
高い位置に上げることより、正しいフォームを意識しましょう。
呼吸を意識する
どんなトレーニングにせよ、呼吸のタイミングは重要です。
呼吸が乱れてしまうと、フォームがブレたり、鍛えたい部位に力が入らなかったりする可能性が高くなります。
懸垂の場合は、体を上げるときに息を吐き、下ろすときに吸うようにしてください。
反動を使わない
体を持ち上げるときは、反動を使わないようにしましょう。
反動を使った懸垂は「キッピングチンニング」と呼ばれており、これは腹筋や体幹を鍛えるためのトレーニングなので、目的自体が違います。
広背筋や上腕二頭筋に負荷を与えるためにも、反動をつけず、上半身の筋力だけで体を持ち上げることが大切です。
懸垂ができない初心者におすすめの練習方法
フォームを改善しても、実際に回数をこなすのは難しいかもしれません。
そこで、この項では懸垂の練習にぴったりな方法を紹介しますので、上手く体が上がらない場合はぜひ試してみてください。
- デッドハング
- 斜め懸垂
- バンドアシスト懸垂
それぞれの手順について解説します。
デッドハング
デッドハングは、バーにぶら下がるだけのトレーニング方法です。
懸垂は常にぶら下がった状態で行うため、まずはバーに無理なくぶら下がれる状態を目指してみましょう。
手順は以下の通り。
- ジャンプしてバーを握る
- 体幹に力を入れつつぶら下がる
- 15秒ほどキープする
- 何度か繰り返す
斜め懸垂
斜め懸垂は、足を地面につけて行う懸垂です。
足がついているので負荷は下がりますが、普通の懸垂と同じ部位を鍛えられます。
手順は以下の通り。
- 手の甲を上にしてバーを掴む
- 手を肩幅より広くする
- 体を持ち上げる
- 限界まで上げたら、ゆっくり元に戻る
- 同じ動作を10回繰り返す
体を持ち上げる際は、ひじを脇腹に近づけるようにするのがポイントです。
バンドアシスト懸垂
バンドアシスト懸垂は、チューブを使った懸垂です。
体にチューブをセットしてサポートしてもらうことで、同じ部位を鍛えつつ、より小さな負荷でトレーニングできます。
手順は以下の通り。
- 懸垂バーにチューブをかける
- 足首にチューブをセットする
- そのままの状態でバーを掴む
- 体を持ち上げる
- 限界まで上げたら、ゆっくり元に戻る
- 同じ動作を10回繰り返す
負荷の弱いチューブは切れやすいので、強度の高いチューブを利用しましょう。チューブの選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。
⇒内部リンク(筋トレ チューブ)
懸垂初心者におすすめのトレーニング5選
懸垂は効率的なトレーニング方法です。
しかし、無理に懸垂をするくらいなら、他のトレーニングで鍛えた方が良いこともあります。
そこで、懸垂と同じ部位を鍛えられるメニューをまとめましたので、こちらもぜひ取り組んでみてください。
- ワンハンドローイング(背中)
- ラットプルダウン(背中)
- ショルダープレス(肩)
- ダンベルカール(腕)
- フレンチカール(腕)
それぞれの手順やポイントについて解説します。
ワンハンドローイング(背中)
ワンハンドローイングは、体を地面と水平にしてダンベルを持ち上げるトレーニングです。
背中の中でも、特に広背筋を集中的に鍛えられます。ダンベルの重量を変えれば、簡単に負荷を調整できますよ。
手順は以下の通り。
- ダンベルを片手に持つ
- 反対側の手と膝をベンチ台に乗せ、上半身を床と平行の角度にする
- ダンベルをお腹の横まで引き付ける
- 開始姿勢の位置までゆっくりと戻す
- 10回 × 3セット行う
効率良く鍛えるポイント
- 肩甲骨を寄せる
- 上げるときは息を吸い、下ろすときに吐く
- 体は地面と水平にする
ラットプルダウン(背中)
ラットプルダウンは、マシンを使ってバーを上げ下げするトレーニングです。
広背筋や僧帽筋、大円筋など、背中の筋肉に幅広く負荷を与えられるので、懸垂の代用としては最適です。
手順は以下の通り。
- ウェイトを調整する
- バーをゆっくりと下げていく
- 素早く持ち上げる
効率良く鍛えるポイント
- バーを胸に引きつける
- 胸を張った状態で行う
- まっすぐ前を見て行う
ショルダープレス(肩)
ショルダープレスは、ダンベルを肩の力で持ち上げるトレーニングです。
肩にある三角筋に負荷をかけられます。三角筋は前部、中部、後部に分かれていますが、それらを全て鍛えられるのが嬉しいポイントです。
手順は以下の通り。
- 椅子の高さを調整する
- ウェイトを調整する
- 椅子に座り、腰をしっかり落とす
- マシンをまっすぐ上に上げる
- ゆっくりと元の位置に戻す
効率良く鍛えるポイント
- 背筋はしっかり伸ばす
- ひじを曲げないようにする
- 背中はしっかりくっつける
ダンベルカール(腕)
ダンベルカールは、ダンベルを腕の力だけで上げ下げするトレーニングです。
上腕二頭筋を重点的に鍛えられるので、腕を太くしたい、力こぶを大きくしたいといった場合におすすめです。
手順は以下の通り。
- 足幅を肩幅に開いて立つ
- ダンベルを両手で握る
- 両手で肩の位置まで上げる
- その状態を2秒キープする
- ゆっくりと下ろす
効率良く鍛えるポイント
- しっかりと背筋を伸ばす
- 脇を閉じる
- ダンベルを下ろすときも力を抜かない
フレンチカール(腕)
フレンチカールは、ダンベルを頭の後方で上下させるトレーニングです。
ダンベルカールと違って上腕三頭筋を鍛えられるので、二の腕を引き締めたいなら、こちらもあわせて行いましょう。
手順は以下の通り。
- 足を肩幅くらいに開いて立つ
- ダンベルを両手で持ち、頭の真上に持ってくる
- ダンベルを限界まで後ろに下ろす
- 素早く元の位置に戻す
効率良く鍛えるポイント
- 背筋をしっかり伸ばす
- ひじを動かさない
- 反動を使って上げない
懸垂をするときの注意点
筋トレは正しいやり方を知らないと、効率が下がってしまいます。
懸垂に限らず、トレーニングを行う際は以下の3点に注意しましょう。
- 毎日トレーニングしない
- 筋肉痛になったら休む
- 十分な栄養を摂取する
毎日トレーニングしない
懸垂をする際の注意点1つ目は、毎日行わないこと。
筋肉が成長する仕組みに「超回復」というものがあり、トレーニングで傷ついた筋肉は、時間をおいて修復されることで前よりも強くなります。
反対に、筋トレ後は鍛えた部位をしっかり休ませないと、効率が下がってしまうので注意しましょう。
なお、超回復にかかる時間は以下の通り。
部位 | 筋肉 | 回復にかかる時間 |
お腹 | 腹筋 | 24時間 |
背中 | 広背筋 | 72時間 |
脚 | 大腿四頭筋(太もも) | 72時間 |
下腿三頭筋(ふくらはぎ) | 24時間 | |
お尻 | 大殿筋 | 48時間 |
肩 | 三角筋 | 48時間 |
腕 | 上腕二頭筋 | 48時間 |
上腕三頭筋 | 48時間 | |
胸 | 大胸筋 | 48時間 |
懸垂では主に広背筋や上腕二頭筋に負荷がかかるので、トレーニング後72時間(3日間)は休ませましょう。
筋肉痛になったら休む
懸垂をする際の注意点2つ目は、筋肉痛になったら休むこと。
筋肉痛になってもお構いなしにトレーニングする人がいますが、これはかえって効率が下がる原因になります。なぜなら、筋肉痛とは筋肉が修復されている状態、つまり超回復中だからです。
なお、先ほど挙げた回復時間は、あくまでも目安です。
トレーニングに慣れないうちは、回復に時間がかかってしまうケースもありますので、筋肉痛になっていたら素直に休みましょう。
十分な栄養を摂取する
懸垂をする際の注意点3つ目は、十分な栄養を摂取すること。
先ほど超回復の話をしましたが、筋肉が修復されるには当然栄養が必要です。栄養不足だと、トレーニングしているのに筋肉が成長しないという事態に陥りかねません。
栄養素を食事で補うのが難しい場合は、プロテインがおすすめです。
プロテインにはタンパク質を始め、アミノ酸やビタミン・ミネラルなどが豊富に含まれており、筋肉の成長をサポートしてくれます。
まとめ|懸垂はハードなトレーニング。初心者は無理せず、自分に合った方法で鍛えよう!
懸垂は、自重トレーニングの中でも特にハードです。
上手く回数がこなせない原因はいくつかあるので、フォームを改善したり、体重を減らしたりすることも必要になります。
最後に、懸垂を正しく行うポイントをおさらいしましょう。
- 肩甲骨を下げる
- 顎をバーにつけない
- 呼吸を意識する
- 反動を使わない
どうしてもできない場合は、無理に懸垂にこだわらず、自分に合ったトレーニングを選択しましょう。
このコラムでは、他にもダイエット・ボディメイクに関するお役立ち情報を発信しています。
ぜひ他の記事もご覧下さい。