「なんだか最近、老けたかも。」
「このポッコリお腹なんとかしないと。」
「運動はしたいけど、時間もないし苦手だし…。」
こんなふうに、鏡の前で疲れた自分を眺めている人はいませんか?
いつまでも若々しい自分でいたい。
そのために運動が必要なのはわかっているけれど、なかなか取り組めない。
スタイルをキープするためには、体幹を鍛えることが大切です。
体幹を鍛えると聞くと、「ジムに通って頑張らなくちゃ!」と思われたかもしれません。しかし、実はハードな動きをしなくても、十分に鍛えられるのです。
そこで、この記事では
体幹についての理解を深め、時間がない人や運動が苦手な人でも、取り組みやすいトレーニング方法について解説していきます。
自宅でのエクササイズで人知れず変身し、周りの人をあっと驚かせてみませんか?
そもそも体幹とは?
ダイエットとあわせてよく耳にする、「体幹」という言葉。あなたは具体的に説明できますか?「幹」という漢字から、木の幹をイメージされるかもしれません。
体幹とは、首から下の腕や足を除いた胴体部分を指します。お腹周りだけではなく、胸や背中や腰回り、さらにはお尻も含まれます。
若々しいスタイルをキープするためには、スポーツをしている・していないに関わらず、体幹強化が重要です。
体幹が弱い人にありがちな4つのサイン
「体幹が重要なのはわかったけれど、ピンとこない…。」
こんな風に思われた方もいるかもしれません。
ここでは具体例を挙げて、体幹の弱い人に起こりがちな症状を見ていきましょう。
1. 姿勢が悪い
体幹が弱いと、まっすぐな姿勢を保つことが難しくなります。
すると、とっさの時にも踏ん張れず、ケガをするかもしれません。
片足に重心をかけて立つ、壁に寄りかかるなどしていませんか?イスに腰かけて、肘をついたり足を組んだりしているのも、体幹が弱いサインです。
2. ポッコリお腹
体幹が弱いと、内臓を支えるお腹周りの筋肉の力が弱まり、ポッコリお腹に直結。年齢に関係なく、ボディーラインの崩れに繋がります。
ぜひ自分のお腹を確認してみてください。もし以前よりもポッコリしているなら、体幹が弱くなっているかもしれません。
3. 肩こり、腰痛
肩こり・腰痛は年齢に関係なく、多くの人が悩まされている症状です。
体幹が弱いと、姿勢を保つのが困難に。すると、体が歪んでバランスが崩れるので、肩こりや腰痛が起こりやすくなります。
4. 疲れやすい
体幹が弱いと体のバランスが悪くなり、関節に余分な負担が。
これらの負担が肩こりや腰痛につながり、体全体の疲労感をアップさせます。以前よりもひどい疲れを感じている人がいたら、体幹が弱まってきたサインかもしれません。
体幹を強くすることのメリット
体幹を強くすることは、体幹が弱い人にありがちな
- 姿勢の悪さ
- ポッコリお腹
- 肩こりや腰痛
- 疲労感
の改善に繋がります。
特にお腹周りの筋肉は、姿勢の維持に関係します。姿勢が良くなると、関節にかかっていた負担がやわらぎ、筋肉の張りを感じにくくなります。その結果、肩こりや腰痛の改善に繋がるのです。
さらに、体幹が強いと動作の安定感も増します。
具体的には、
- 電車でよろけない
- 片足で靴下が履ける
- 重い荷物が持てる
- 疲れが溜まりにくくなる
など。
スポーツをしている人なら、動作の安定感が増すわけですから、競技力の向上に繋がります。
あなたの体幹は大丈夫?体幹の強さをチェックする方法
「体幹についてはわかってきたけど、私の体幹はどのくらいの強さなのだろう?」と疑問に思う方がいるかもしれません。
ここでは、体幹の強さをチェックする方法を、2つご紹介します。
運動習慣のない人でも、気軽に取り組めるチェック方法です。トレーニングとあわせて、定期的にチェックしてみてください。
1. 片足バランス
体幹の強さをチェックする方法1つ目は、片足バランスです。
やり方は以下の通りです。
- まっすぐ立った状態で、両手を腰に添えます。
- 片足を上に引き上げ、90度の位置で20秒間静止。この時、体の揺れやふらつき具合を確認します。
- もう片方の足も同じようにチェックします。
下記のような状態だった方は、体幹が弱っていると考えられます。
- 上半身がグラグラと左右に振れてしまう
- バランスを崩して足をついてしまう
- 20秒間、足を90度の高さで上げていられない
2. しゃがみ込み
体幹の強さをチェックする方法2つ目は、しゃがみ込みです。
やり方は以下の通りです。
- まっすぐ立った状態で、手は体に添えます。
- そのままゆっくりとしゃがみ込みます。この時、手で膝を抱えましょう。踵はしっかりつけます。
- この体勢で10秒キープ。
ゆとりがある人は…
- しゃがみ込む時に腕を前に伸ばすパターン
- しゃがみ込む時に腕を頭の後ろで組むパターン
も試してみてください。膝をかかえるよりも難易度が上がります。
下記のような状態だった方は、体幹が弱っていると考えられます。
- 踵をつけてしゃがみ込めない
- しゃがみ込んだままキープすることができない
- 尻もちをついてしまう
イスの使用・洋式トイレなど、生活スタイルの変化で、しゃがみ込むことが少なくなりました。スムーズにしゃがみ込むには、足首の柔軟性や強い体幹が必要です。
体幹が弱い人向けの自宅でできるセルフ体幹トレーニング7選
自分の体幹レベルを知れたところで、さっそくトレーニングを始めていきましょう。
最初は無理せず、できるところから始めてください。少しずつ種類と回数を増やしていきましょう。
硬い床の上だと、腰を痛めてしまう恐れがありますので、ベッドやヨガマットを使用してください。
体幹トレーニングに慣れよう
これまで一度も体幹トレーニングをしたことがない人に向けて、トレーニングに慣れる方法をご紹介します。
ドローイン
ドローインとは、呼吸とともにお腹をへこませる運動のこと。
呼吸をしながら腹圧をかけることによって、インナーマッスルの中でも特に、腹横筋(ふくおうきん)や内腹斜筋(ないふくしゃきん)を鍛える効果があります。
さらに、「寝る・座る・立つ」どの状況でも行うことができ、慣れると移動時や仕事中でもトレーニングが可能です。
最初は寝転んだ状態で、お腹を動かす感覚を掴んでみてください。
<やり方>
- 仰向けに寝転んだら、膝を90度に曲げます。
- 腹式呼吸を数回繰り返し、お腹を動かします。
- 息をゆっくり吐き出しながら、お腹の内側にジワーッと圧をかけるイメージでへこませていきます。
- そのままの状態で5秒キープしたら、ゆっくりと元に戻します。
- 慣れてきたら4の時に、お腹をへこませたままで呼吸をしながら、10~30秒キープします。
バリエーションを増やそう
ドローインに慣れてきたら、体幹トレーニングのバリエーションを増やしてみましょう。ここでは、寝転んだままできるエクササイズを、3つご紹介します。
1. クランチ
クランチは腹直筋を効果的に鍛えることができます。
<やり方>
- 仰向けに寝転んだら、膝を90度に曲げます。
- 両手で頭を支え、息を吐きながら、おへそを覗き込める位置までゆっくりと上体を起こします。
- 上体を起こしたまま、数秒キープ。息を吸いながら元の体勢に戻ります。
上体を起こすときに息を吐き、戻すときに息を吸います。1セット10回を目安に、慣れてきたらセット数を増やしてみましょう。
呼吸を意識しながら、ゆっくりと行います。どの部分に効いているのか、意識して動かすことが大切です。
2. レッグレイズ
レッグレイズは腹直筋を鍛えることができます。
<やり方>
- 仰向けに寝転んだら、脚はまっすぐに伸ばします。両手は体の横へ。
- 両脚をかるく上げ床から離します。
- 両脚を90度の角度まで手前に引き上げます。
- ゆっくりと元の姿勢に戻ります。その時に脚は床から少し浮かせておきましょう。
1セット10回を目安に、慣れてきたらセット数を増やしてみましょう。
脚の上げ下げの時に、膝をしっかり伸ばします。腹筋に力を入れて腰が浮かないように、ゆっくりと動かすことがポイントです。
3. 寝たまま自転車こぎ
寝たまま自転車こぎは、腹筋全体を鍛えることができます。
<やり方>
- 仰向けに寝転んだら、脚はまっすぐに伸ばします。両手は体の横へ。
- 両脚をかるく上げ床から離します。
- 腰を浮かせ、自転車をこぐように脚を前後に動かします。
1セット20回を目安に、慣れてきたらセット数を増やしてみましょう。
1セットを1分にしたり、ゆっくりこいだり速くこいだり、逆回転に脚を動かしたりとアレンジしてみてください。
本格的に鍛えてみよう
トレーニングに慣れてきたら、本格的に鍛えてみましょう。ここでは静的な動きでしっかり鍛えられるトレーニングを3つご紹介します。
1. プランク
プランクは全身の筋肉を刺激できるエクササイズです。
<やり方>
- ヨガマットの上にうつ伏せになります。
- 肘とつま先で体を支え、腰を浮かせます。この時にお尻を上げ過ぎず、体が一直線になるようにキープしましょう。
- 目線は床に落としたまま、この姿勢で30秒~1分キープします。
慣れてきたら、1セット1分で回数を増やす、片足を上げるなど、アレンジしてみましょう。
2. サイドブリッジ
サイドブリッジは腹斜筋を鍛え、ウエストラインにアプローチします。
<やり方>
- 横向きに寝転びます。
- 右肘を床につき、左手は体に添わせます。脚は揃えます。
- 右腕全体と右脚全体で体を浮かせます。体のラインが一直線になるように意識しましょう。
- この姿勢を保ったまま、30秒キープ。
1セット30秒、3セットを目標に、無理のない範囲で続けてみましょう。
3. バックブリッジ
バックブリッジは、お尻の大殿筋や背中の脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)を鍛えることができます。
<やり方>
- 仰向けに寝転んだら、膝を90度に曲げます。脚は腰幅くらいに開きましょう。
- ゆっくりと腰を浮かせ、体を一直線にするように意識します。
- この姿勢を保ったまま、20秒キープ。
1セット20秒、3セットを目標に、慣れたら時間を延ばす、回数を増やすなどしてみましょう。
日常生活でもできるプラスαの体幹トレーニング
「仕事に家事に子育てに、毎日疲れてしまってトレーニングする時間もないよ…。」という人も多いかもしれません。
疲れて帰ってきた後に、筋トレするのは辛い日もありますよね。
ここでは、筋トレができない日でも、日常の中で体幹を鍛える方法を3つご紹介します。
1. いつもの動きをアレンジしたトレーニング
毎日の身支度や、通勤途中でもトレーニングは増やせます。
例えば、
- 歯磨きや洗顔、ドライヤー+片足立ち
- 座ってメイクやニュースチェック+ドローイン
- 立ったまま、片足ずつ靴下や靴を履く
- 腹筋や骨盤を意識しながら大股で歩く
- 階段はつま先立ちで上る
普段は何気なく動いていたとしても、このような意識をするだけで、多くの動作がトレーニングに変わります。
2. 電車でできるトレーニング
電車のグラグラッとした揺れに耐える体幹トレーニングです。
満員電車で座れないことも多いですが、逆手に取ってトレーニングに使いましょう。
脚を少し開いて、まっすぐ立ちます。揺れても今の位置をキープできるように意識します。転倒すると危ないですから、つり革につかまりながら行いましょう。
通勤時間を使って、無理なくトレーニングを増やしてみましょう。
3. 掃除中にできるトレーニング
掃除の時間も、トレーニングに変わります。
掃除で効果的なのは、「雑巾がけ」です。
雑巾がけのスタイルを思い浮かべると分かりますが、手足だけで体を浮かせている姿は、まるで体幹トレーニングのようですね。
いつもはモップやお掃除シートなどで掃除されている方も、たまに一部分だけでも、雑巾がけしてみてはいかかでしょうか。上半身・体幹・下半身をまんべんなく使います。
お部屋をキレイにしつつ、自分もキレイになれる一石二鳥の方法です。
まとめ
この記事では、体幹についての理解を深め、時間がない人や運動が苦手な人でも、取り組みやすいトレーニング方法をご紹介しました。
大切なポイントをまとめると、以下の通りです。
- 体幹とは、人の胴体部分であり、体のバランスを保つ大切な役割を担う
- 体のバランスが崩れると、姿勢が悪くなり、ポッコリお腹、肩こりや腰痛、疲労感に繋がる
- 体幹を強くすると日々のパフォーマンスが上がる
- 初心者におすすめの体幹トレーニングは、どこでもできるドローイン
- バリエーションを増やすには、クランチ、レッグレイズ、自転車こぎがおすすめ
- 本格的に鍛えるには、プランクやサイドブリッジ、バックブリッジがおすすめ
- 日常動作+ドローインや片足立ち、電車や掃除でトレーニングを増やす
トレーニングは続けることが大切ですが、疲れてしまった時には無理をせず、日々の生活でできることから試してみてください。
体幹トレーニングで、体型や体力の悩みを解決し、健やかに過ごしましょう!
このコラムでは、他にもダイエット・ボディメイクに関するお役立ち情報を発信しています。
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