懸垂だけでも腹筋は割れる!初心者〜中上級者におすすめのメニューを厳選して紹介

懸垂には腹筋を鍛える効果もあります。正しいフォームを徹底したりひねりや足上げの動作を加えたりすれば、懸垂だけで腹筋を割ることも十分現実的です。本記事では、懸垂で腹筋を鍛えるコツ、具体的なおすすめメニューなどを紹介します。

「懸垂は腹筋にも効く?」
「懸垂で腹筋を割るにはどんなメニューに取り組めばいい?」
このような疑問を抱えていませんか?

結論からお伝えすると、懸垂には腹筋を鍛える効果もあります。重要なコツを意識して取り組めば、懸垂だけで腹筋を割ることも非現実的なことではありません。

しかし、具体的に何を意識して、どんなメニューに取り組めばいいかわからない方は少なくないでしょう。そこでこの記事では、以下について解説します。

  • 懸垂の主な効果と鍛えられる腹筋の種類
  • 懸垂で腹筋を鍛えるコツ
  • 腹筋に効く懸垂のおすすめメニュー

懸垂だけで腹筋を割りたい・痩せたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください!

【結論】懸垂だけでも腹筋を鍛えられる

「懸垂は、腕周りや上半身にしか効かない」と考える方は多くいます。
しかし冒頭でもお伝えしたように、懸垂は腹筋にも効果があります。

ただ懸垂で腹筋を鍛えるには、お腹への負荷を意識しておこなわなくてはいけません。お腹への負荷を意識しないと、次のような上半身の筋肉しか鍛えられないので注意が必要です。

  • 広背筋
  • 三角筋
  • 上腕筋
  • 上腕二頭筋
  • 上腕三頭筋
  • 大胸筋

見方を変えると、懸垂はやり方次第で腹筋を含むさまざまな部位への効果が見込めます。
一度のトレーニングで複数の部位を鍛えたい方は、腹筋に負荷をかけるコツを理解した上で懸垂に取り組むとよいでしょう。

なお、懸垂によって期待できる効果は「以下の記事で詳しく解説しています。
筋力アップ以外にも得られるメリットが多くあるので、懸垂トレーニングを始めようと検討している方はぜひ参考にしてください。

▼懸垂の効果の内部リンク

懸垂で鍛えられる腹筋の種類

懸垂は腹筋にも効果があると紹介しました。
続いてこの章では、懸垂で鍛えられる腹筋の種類について解説します。

  • 腹直筋
  • 腹横筋
  • 腹斜筋

懸垂に限らず筋トレの成果を高めるには、トレーニングによって鍛えられる部位を意識しながらおこなうことが重要です。懸垂によって効率的に腹筋を鍛えたい方は、3種類の筋肉について大まかにでも理解しておきましょう。

1. 腹直筋

腹直筋は、お腹の前面中央部に位置する筋肉です。多くの人が「腹筋」と聞いてイメージする部位のことで、この筋肉を鍛えるといわゆる「シックスパック」の状態になります。

懸垂によって腹直筋を鍛えるには、基本的なメニューに足上げの動作を加えるのが効果的です。筋トレの習慣がない方がいきなり取り組むにはハードルが高いですが、見た目に美しい割れた腹筋を作りたいなら足上げ動作のあるメニューを実践しましょう。

2. 腹横筋

腹横筋は、お腹の横側に位置する筋肉です。腹筋を形成する3つの筋肉のなかでは、もっとも深い場所(体の内側)にあります。

腹横筋は「インナーマッスル」と呼ばれる筋肉であり、姿勢を改善したり基礎代謝を上げて太りにくい体を作ったりするために重要な部位です。懸垂ではどのメニューでも腹横筋を鍛えられるので、体の深層部への負荷を意識しながら取り組むとよいでしょう。

3. 腹斜筋

腹斜筋は、腹横筋と同様にお腹の横側にある筋肉です。
腹横筋よりも体の外側にあり、位置によって以下の2つに分けられます。

  1. 外腹斜筋:表層部にあるもの
  2. 内腹斜筋:外腹斜筋の内側にあるもの(腹横筋よりは外側)

たるんだお腹を引き締めたり、くびれを作ったりしたいときには、腹斜筋を鍛えるのが効果的です。懸垂では左右にひねる動作を加えるとこの部位を鍛えられるので、お腹周りの見た目を改善したい方は意識して取り組むとよいでしょう。

懸垂で腹筋を鍛える3つのコツ

次にこの章では、懸垂で腹筋を鍛えるためのコツを3つ紹介します。

  1. お腹への負荷を意識して正しいフォームでおこなう
  2. 腹筋をひねる動作を加える
  3. 足上げの動作を加える

懸垂はやり方次第で腹筋にも効果がありますが、コツを押さえていないと腕周りや上半身しか鍛えられません。懸垂によって腹筋を割ったりくびれを作ったりしたい方は、お腹に負荷をかけるコツを頭に入れておきましょう。

1. お腹への負荷を意識して正しいフォームでおこなう

まず意識すべきは、正しいフォームで懸垂に取り組むことです。
これはつまり、各メニューで決められた次のようなルールを守ることを意味します。

  • バーを持つ手の幅
  • バーの握り方
  • 負荷がかかるときの体勢

誤ったフォームで懸垂をすると、本来鍛えられるはずの筋肉に負荷がかかりません。
場合によっては不適切な箇所に負荷がかかり、ケガをするリスクもあります。

懸垂を正しいフォームで実践すれば、腹筋にも自然と負荷がかかります。
腹筋を効率的に鍛えたいなら、お腹への負荷を意識して基本に忠実に取り組みましょう。

2. 腹筋をひねる動作を加える

2つ目は、懸垂の基本メニューに腹筋をひねる動作を加えることです。
ひねりの動作を加えると腹斜筋に負荷をかけられ、お腹周りの見た目を改善できます。

ただ、運動や筋トレの習慣がない方には、ややハードルが高いです。
腹筋をより効率的に鍛えるにはひねりの動作が重要ですが、これから懸垂トレーニングを始める方にはまずは基本メニューから取り組むことをおすすめします。

3. 足上げの動作を加える

シックスパックなど見た目に美しい腹筋を作りたい方は、通常の懸垂に足上げの動作を加えてみてください。懸垂に足上げの動作を加えると、腹直筋に強い負荷をかけられます。

ひねりの動作を加える場合と同様に厳しいトレーニングですが、腹筋に効くメニューであることは間違いありません。懸垂によって割れた腹筋を作りたい方は、後述する「懸垂に動作を加えたメニュー」を実践するとよいでしょう。

なお、懸垂自体のコツについては以下の記事で解説しています。
懸垂をできるようになる方法・回数を増やすコツなどをレベル別に紹介しているので、興味のある方はぜひご覧ください。

▼懸垂のコツの内部リンク

腹筋にも効果がある懸垂の基本メニュー3選

ではここから、腹筋を鍛えたい方におすすめの懸垂メニューを紹介していきます。
まずは、筋トレ初心者の方に適した懸垂の基本メニューについてです。

  • プルアップ
  • チンアップ
  • ミックスグリップ・プルアップ

トレーニングのやり方やポイントについて、順に確認していきましょう。

1. プルアップ

プルアップは、いわゆる通常の懸垂。
手の甲が上にくる順手で鉄棒を握り、体を持ち上げる動作を繰り返すトレーニングです。

<トレーニングのやり方>

  1. 手を肩幅に開き、順手(手の甲を上にする握り方)で鉄棒を握る
  2. 顎がバーを越えるまで体を持ち上げる
  3. 体を持ち上げた状態で1〜3秒キープする
  4. ゆっくりと体を元の位置に戻す

目安は、10回×3セット。

手首の力で体を持ち上げるとケガをする恐れがあるので、肩や腕の筋肉を使うように意識しましょう。

2. チンアップ

チンアップは、逆手で鉄棒を握っておこなう懸垂です。
プルアップよりも使う筋肉の部位が少ないので、通常の懸垂に苦戦した方はチンアップに挑戦してみてください。

<トレーニングのやり方>

  1. 手を肩幅に開き、逆手(手の甲を下にする握り方)で鉄棒を握る
  2. 顎がバーを越えるまで体を持ち上げる
  3. 体を持ち上げた状態で1〜3秒キープする
  4. ゆっくりと体を元の位置に戻す

目安は、10回×3セット。

徐々に姿勢が崩れやすいので、胸を張って適切な負荷をかけることを徹底しましょう。

3. ミックスグリップ・プルアップ

ミックスグリップ・プルアップは、片方は順手・片方は逆手でおこなう懸垂です。
プルアップやチンアップよりも難易度が高いので、前述のメニューで物足りなさを感じた頃に実践することをおすすめします。

<トレーニングのやり方>

  1. 手を肩幅に開き、片方は順手・もう片方は逆手で鉄棒を握る
  2. 顎がバーを越えるまで体を持ち上げる
  3. 体を持ち上げた状態で1〜3秒キープする
  4. ゆっくりと体を元の位置に戻す

目安は、10回×3セット。

逆手のほうが力を入れやすく左右のバランスが乱れがちなので、均等に負荷がかかるように握り方を調整しましょう。

腹筋が割れる懸垂に動作を加えたメニュー5選

続いて、腹筋をより効率的に鍛えたい方に適したメニューを紹介します。
懸垂に動作を加えたおすすめメニューは、以下の5つです。

  1. ハンギングニーレイズ
  2. ハンギングレッグレイズ(L字懸垂)
  3. ハンギングワイパー
  4. キッピングチンニング
  5. トートゥーバートレーニング

各メニューの詳細について、順に見ていきましょう。

1. ハンギングニーレイズ

ハンギングニーレイズは、通常の懸垂に膝を持ち上げる動作を加えたトレーニング。
とくに腹直筋下部に強い負荷がかかるので、シックスパックなどの見た目に美しい腹筋を作りたい方におすすめです。

<トレーニングのやり方>

  1. 手を肩幅に開き、バーにぶら下がる
  2. 両足を揃えた状態で膝を曲げ、胸に近づける
  3. 膝を胸に近づけた状態で1〜3秒キープする
  4. ゆっくりと足を元の位置に戻す

目安は、15回×3セット。

太ももに力が入りがちなので、腹筋の力で両足を上下させるように意識しましょう。

2. ハンギングレッグレイズ(L字懸垂)

ハンギングレッグレイズは、懸垂に足上げの動作を加えたメニュー。
シンプルな動作なので、基本メニューから少し難易度を上げたい方にぴったりのトレーニングです。

<トレーニングのやり方>

  1. 手を肩幅に開き、バーにぶら下がる
  2. 足を一直線に伸ばし、床と平行になるまで持ち上げる
  3. 体と足が90度になった状態で1〜3秒キープする
  4. ゆっくりと足を元の位置に戻す

目安は、15回×3セット。

反動を使うと効果が軽減するので、体の筋肉だけで両足を持ち上げましょう。

3. ハンギングワイパー

ハンギングワイパーは、通常の懸垂に足上げ動作・ひねりの両方を加えたメニュー。
ハンギングニーレイズやハンギングレッグレイズよりも負荷が高いので、筋トレ上級者におすすめのトレーニングです。

<トレーニングのやり方>

  1. 手を肩幅に開き、バーにぶら下がる
  2. 足を一直線に伸ばし、足の裏が真上に向くように持ち上げる
  3. 車のワイパーのように、両足を揃えた状態で左右に振る

目安は、10回×3セット。

負荷が大きいトレーニングなので、ケガをしないように最初は小さい角度から始めることをおすすめします。

4. キッピングチンニング

キッピングチンニングは、反動を使って体を持ち上げる懸垂トレーニング。
反動を利用しないメニューよりは実践しやすいので、少し変わった懸垂に取り組みたい方におすすめです。

<トレーニングのやり方>

  1. 手を肩幅に開き、バーにぶら下がる
  2. 体を反りながら前後に振り、反動をつける
  3. 反動を利用しつつ、肘を曲げて体を持ち上げる
  4. 顎がバーを越えるまで体を持ち上げる
  5. 腕を伸ばして体を下ろす

目安は、15回×3セット。

体を持ち上げる際に膝を曲げると、フォームが乱れやすく危険です。ケガのリスクを軽減するためにも、膝はできる限り曲げないように意識しましょう。

5. トートゥーバートレーニング

トートゥーバートレーニングは、反動を利用してつま先がバーにつくまで両足を持ち上げる懸垂メニュー。ハンギングレッグレイズよりも足を高い位置に持ち上げるので、懸垂にある程度慣れてから挑戦すべきメニューです。

<トレーニングのやり方>

  1. 手を肩幅に開き、バーにぶら下がる
  2. 体を振り子のようにして反動をつける
  3. つま先がバーにつくまで両足を持ち上げる
  4. ゆっくりと足を元の位置に戻す

目安は、15回×3セット。

腹筋への負荷は、両足を持ち上げる際にかかります。より効果的なトレーニングをしたい方は、お腹への負荷を意識しながら取り組みましょう。

まとめ

懸垂で腹筋を鍛えるコツや、具体的なおすすめメニューなどを紹介しました。
最後にここまでの内容をまとめます。

  • やり方を工夫すれば、懸垂だけでも腹筋を鍛えられる
  • 懸垂で腹筋を鍛えるには、正しいフォームの意識・ひねりや足上げ動作が重要
  • まずは基本メニューに取り組み、徐々に難易度を上げるのがおすすめ

懸垂には、腕周りや上半身だけでなく腹筋を鍛える効果もあります。
そのため懸垂は、一度のトレーニングで複数の部位を鍛えたい方にもおすすめです。

正しいフォームを徹底したり、ひねりや足上げの動作を加えたりすれば、懸垂だけでも腹筋は割れます。本記事で紹介したような懸垂トレーニングに取り組み、ぜひ自分が理想とする腹筋を手に入れてください。

このコラムでは、他にもダイエット・ボディメイクに関するお役立ち情報を発信しています。
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