「腹筋は筋肉の中でも筋肥大しにくいの?」
「効率良く腹筋を筋肥大させる方法が知りたい」
あなたにはそんな悩みや疑問はありませんか?
腹筋は筋トレの効果がすぐには実感できない部位でもあるため、このままトレーニングを続けて良いか不安になることもありますよね。
結論からお伝えすると、腹筋は筋肥大しにくい部位と言えます。しかし、正しい知識をつけて実践することで、腹筋を効率良く筋肥大させることは可能です。
このコラムでは、下記を中心に解説していきます。
- 腹筋が筋肥大しにくい理由
- 腹筋を効率良く筋肥大させるメニュー
- 腹筋を筋肥大させるのに重要なポイント
最後まで読んで頂くことで、意識が届きにくい私生活で見直すべきポイントについても理解できるようになりますよ。
腹筋は筋肥大しにくい!腹筋を割るには計画的なトレーニングが必要
腹筋は筋肥大しにくい部位と言えます。なぜなら、腹筋は表面積の広い筋肉ですが、体積は小さいため、目に見えて大きくなりにくい部位だからです。
しかし、筋肥大のメカニズムや筋肉の仕組みを理解して正しいトレーニングを行うことで、腹筋を筋肥大させることは可能です。
まずは、腹筋を筋肥大させるにあたり、把握しておきたい下記2つから説明していきます。
- 筋肥大のメカニズム
- 腹筋の構成
順番に見ていきましょう。
1. 筋肥大のメカニズム
筋トレで刺激を受けた筋肉は、筋繊維の一部が破断されたあと、トレーニング後に適切な栄養を摂取し十分な休養をとることで回復していきます。
回復する際に破断した筋繊維は、以前よりも強くなった状態で修復されるため、筋肉が大きくなります。この現象を超回復と呼びます。
超回復を繰り返していくことで、筋肉が少しずつ筋肥大していくのです。
筋肉は一回だけの超回復では、大きくなりません。また、同じ負荷や重量でトレーニングを続けていると、筋肉が刺激に慣れていってしまいます。
筋肥大を起こすには継続的に刺激を与えなければならないため、少しずつ強度を上げていく必要があります。
超回復には時間もかかるので、休養を含めて計画的にトレーニングを行うことが重要です。
2. 腹筋の構成
腹筋は主に3つの筋肉で構成されており、それぞれに役割があります。
- 腹直筋
- 腹斜筋
- 腹横筋
腹直筋は、お腹の正面に位置しており、主に脊椎を前屈させる筋肉です。また、内臓を保護する働きと、内臓下垂を防止する役割も担っています。
腹斜筋は、深部にある筋肉です。骨盤、胸郭、腰椎の位置関係を保ち、体幹を安定させる重要な役割があります。
腹横筋は、お腹をつつむようについている筋肉です。呼吸筋として息を吐く際に働きます。 腹圧を高めて排便を補助するなど、腰への負担を軽減します。
腹筋の中でも一部分だけを鍛えても、筋肥大させられません。腹筋を筋肥大させたい場合は、3つの部位をバランスよく鍛える必要があります。
腹筋の筋肥大効果を高める筋トレメニュー6選【初級編】
ここからは、腹筋の筋肥大効果が高めやすい筋トレメニューを紹介していきます。
腹筋を鍛えるトレーニングといっても、さまざまな種目がある中で、まずは筋トレ初心者でも比較的取り組みやすいメニューを紹介します。
- クランチ
- プランク
- ニートゥチェスト
- かかとタッチ
- レッグレイズ
- ドローイン
一つずつ説明していきます。
1. クランチ
クランチは、腹筋を鍛えるトレーニングの中でも、比較的腰への負担が少なく筋トレ初心者でも始めやすいメニューです。
手順は以下の通りです。
- 床に仰向けに寝る
- 股関節・ひざを90度に曲げる
- おへそを見ながら起き上がる
20回 × 3セットを目安に行いましょう。
2. プランク
プランクは、うつぶせのまま腕で体を支えることで、腹筋を鍛えられるメニューです。
手順は以下の通りです。
- うつ伏せになる
- ひじを90度に曲げて、肩の真下になるよう床につける
- 前腕、ひじ、つま先を地面につけた状態で体を浮かせる
- 頭から脚が一直線になるようにキープする
30秒キープを1回として3セット目安に行いましょう。
3. ニートゥーチェスト
ニートゥーチェストは、腹直筋を中心に鍛えられるメニューです。
手順は以下の通りです。
- 床に長座の姿勢で座る
- 肩の少し後ろに手をついてひじを軽く曲げる
- ひざを軽く曲げて脚を浮かせる
- ひざを胸に引き寄せて伸ばす
15回 × 3セットを目安に行いましょう。
4. かかとタッチ
かかとタッチは、腹筋の上部と側面を鍛えられるメニューです。
手順は以下の通りです。
- 床に仰向けに寝る
- ひざを少し曲げて立たせる
- お腹の力で上体を少し起こす
- 片手ずつ同サイドのかかとをタッチする
20回 × 2セットを目安に行いましょう。
5. レッグレイズ
レッグレイズは、仰向けの状態で伸ばした両脚を上下させることで、お腹を引き締められるメニューです。
手順は以下の通りです。
- 仰向けになる
- 床に対して直角になるまで両脚を上げる
- 床にギリギリつかないよう両脚を下げる
- 2と3の動作を繰り返す
10回 × 3セットを目安に行いましょう。
6. ドローイン
ドローインは、お腹をへこませた状態で呼吸をすることにより腹筋を鍛えるメニューです。
手順は以下の通りです。
- 仰向けになる
- ひざを立てて90度に曲げる
- 両手をお腹に置く
- 鼻から大きく3秒かけて息を吸い、お腹を膨らませる
- 口からゆっくり6秒かけて息を吐き、お腹をへこませる
- 4と5を繰り返す
10回を目安に行いましょう。
腹筋の筋肥大効果を高める筋トレメニュー6選【上級編】
続いて、腹筋を筋肥大させるために、より負荷があるメニューを行いたい方向けの種目をご紹介します。
- クロスクランチ
- ジャックナイフ
- リバースクランチ
- バイシクルクランチ
- デッドバグ
- ロシアンツイスト
腹筋のトレーニングに慣れてきたら取り入れることで、効率良く腹筋の筋肥大を目指せますよ。
1. クロスクランチ
クロスクランチは、腹斜筋を中心に刺激を与えるメニューです。
手順は以下の通りです。
- 床に仰向けで寝る
- 手足を真っ直ぐ伸ばす
- 左足と右手を同時に上げる
- お腹の上でタッチをする
- ゆっくり元の位置に戻す
- 逆の手足と交互に行う
10回 × 3セットを目安に行いましょう。
2. ジャックナイフ
ジャックナイフは、腹直筋や腸腰筋を鍛えられるメニューです。
手順は以下の通りです。
- 床に仰向けに寝る
- 両手と両脚を伸ばす
- 手足を同時に上に上げる
- お腹の真ん中でタッチする
- ゆっくりもとの位置に戻す
10回 × 3セットを目安に行いましょう。
3. リバースクランチ
リバースクランチは、腹直筋の下部と腸腰筋を鍛えられるメニューです。
手順は以下の通りです。
- 床に仰向けに寝る
- 手は伸ばして床に置いてひざを軽く曲げる
- ひざを曲げたまま胸に近づける
- 脚を上げるときにお尻を浮かせる
10回 × 3セットを目安に行いましょう。
4. バイシクルクランチ
バイシクルクランチは、腹斜筋と腹直筋下部を効果的に鍛えられるメニューです。
手順は以下の通りです。
- 床に仰向けに寝る
- ひざを90度に曲げる
- 脇を開いて頭の後ろで手を組む
- 脚を交互に曲げて伸ばす
- 曲げたひざと逆サイドのひじをタッチする
- 交互に繰り返す
15回 × 3セットを目安に行いましょう。
5. デッドバグ
デッドバグは、ゆっくりと動かすことで腹筋にしっかり刺激を与えるメニューです。
手順は以下の通りです。
- 床に仰向けに寝る
- 手を肩の真上にくるように上げる
- 脚を床と垂直に上げてひざを90度に曲げる
- 左右別の手足を同時に伸ばして戻す
10回 × 3セットを目安に行いましょう。
6. ロシアンツイスト
ロシアンツイストは、器具を持って行うことで腹筋群を効果的に鍛えられるメニューです。
手順は以下の通りです。
- 仰向けの状態になる
- 脚を90度に曲げて軽く浮かせる
- 上体を起こしてキープする
- ダンベル1つを両手で支えるように持つ
- 体をゆっくりと捻る
- ギリギリまで捻り、ダンベルを地面につける
- 限界まで捻ったところで止まる
15回 × 3セットを目安に行いましょう。
腹筋を筋肥大させやすくする4つのコツ
腹筋を筋肥大させるには、ただ筋トレを行うだけでは満足いく効果が得られません。これから紹介する4つを意識することで、より効果を高められますよ。
- トレーニングの頻度を考慮する
- インターバルを取り入れる
- 負荷をかける
- 3つの筋肉をバランスよく強化する
順番に解説していきます。
1. トレーニングの頻度を考慮する
トレーニングは週2~3回の頻度で行いましょう。
トレーニング後は超回復が起こるため、毎日筋トレを行うのではなく体を休ませる期間も必要です。
しかし、数回のトレーニングだけでは筋肥大が起きないので、ある程度トレーニングを続けなければなりません。
無理のない範囲で、コツコツとトレーニングを継続していきましょう。
2. インターバルを取り入れる
筋肉を追い込む時は、インターバルを入れながら行うことをおすすめします。なぜなら、インターバルを設けることで次のトレーニングまでに十分筋肉を回復させられるので、高いトレーニング強度を維持できるからです。
特に筋トレ初心者の方は、呼吸を整えながら行うようにしましょう。インターバルをとらずに、無理なトレーニングを行うとケガにもつながります。
3. 負荷をかける
腹筋を筋肥大させるためには、慣れてきたらトレーニングの負荷を高めていきましょう。
最初のうちは軽めの負荷で構いませんが、慣れてきたらより大きな負荷をかけないと、筋繊維を刺激できません。
効率良く腹筋を筋肥大させるためにも、少しずつ負荷を高めていきましょう。
4. 3つの筋肉をバランスよく強化する
トレーニングを行う際は、バランス良く腹筋全体を鍛えられるようにメニューを選択しましょう。
トレーニングがしやすいからといって特定のメニューだけを行っていると、腹筋の中でも鍛えられる部位に偏りが出てしまうこともあります。
すでにご紹介している通り、腹筋を構成している3つの筋肉はそれぞれ役割が異なるので、鍛え方も変わります。
腹筋の筋肥大が目的であれば、偏りが出ないようにメニュー選定を行いましょう。
筋肥大をさらに促進させる3つのポイント
腹筋を効率よく筋肥大させるには、筋トレ以外にも重要なポイントがあります。
- 十分な睡眠
- 食生活の見直し
- プロテインの摂取
一つずつ解説していきます。
1. 十分な睡眠
腹筋を筋肥大させるには、十分な睡眠が必要です。
なぜなら、筋肉を大きくさせる成長ホルモンや、テストステロンが睡眠中に分泌されるからです。
成長ホルモンを分泌させることで、筋肥大効果を高められるだけでなく、トレーニングによる疲労の回復にもつながります。
2. 食生活の見直し
食生活の見直しも、腹筋を効率良く筋肥大させるための重要なポイントです。
筋トレだけで腹筋を筋肥大させることは難しく、きちんとした栄養を体内に取り入れなければなりません。
必要な栄養素は、PFCバランスを意識しながら摂取しましょう。PFCバランスとは、5大栄養素のうち、以下の3つを指します。
- タンパク質(Protein)
- 脂質(Fat)
- 炭水化物(Carbohydrate)
余計な脂肪をつけないために、糖質やカロリーを摂取しすぎないように意識している方は多いのではないでしょうか。
腹筋を筋肥大させるためには、必要な栄養を摂取するという点でも、食生活の見直しをしていきましょう。
3. プロテインの摂取
筋肥大に必要なタンパク質を効率よく摂るという点で、プロテインの摂取もおすすめです。
プロテインには多くのタンパク質が含まれており、体内のタンパク質合成を促進させる働きが期待できます。
また、タンパク質には筋トレによって傷ついた筋肉の修復をサポートする効果があるので、効率良く筋肥大をさせることが可能です。
プロテインであれば持ち運びもしやすいため、トレーニング後など時間や場所を選ばずに摂取しやすいというメリットもあります。
腹筋を筋肥大させるには脂肪を落とすことも重要
腹筋を筋肥大させて、引き締まったお腹をつくるためには、脂肪を落とすことも重要です。
筋トレを行って腹筋を筋肥大させたとしても、脂肪が筋肉の上に重なってしまうとお腹が割れているようには見えなくなります。
脂肪を落とすためには、筋トレと並行して有酸素運動を取り入れるのがおすすめです。
有酸素運動は、酸素を取り入れながら長時間継続して行う運動のことを指し、血中にある脂肪と内臓脂肪、皮下脂肪を燃焼させる効果があります。
筋トレにより筋肉を大きくし、有酸素運動で脂肪を燃焼することにより、引き締まったお腹をつくることが可能です。
まとめ|腹筋は筋肥大しにくい!計画を練り最短でシックスパックを作ろう
腹筋は体積が小さいため、筋肥大しにくい部位です。
しかし、メカニズムや筋肉の仕組みを理解して計画的にトレーニングを行うことで、効率的に筋肥大させることが可能です。
腹筋の筋肥大効果が期待できるメニューはたくさんあるので、無理のない範囲で自分に合ったトレーニングを取り入れていきましょう。
筋肥大させるためには、トレーニング以外にも睡眠や栄養など、普段の生活の中で見直すべきポイントがあります。
筋トレは継続して行う必要があるものの、過度なトレーニングはケガにもつながりますので、オーバーワークに気をつけながらシックスパックを手に入れましょう。
このコラムでは、他にもダイエットやトレーニングに関する有益な情報を載せていますので、興味のある方はぜひご覧になってみてください。