「立ったまま腹筋を鍛えることはできる?」
「立ったままできる腹筋のトレーニング法があったら知りたい」
結論からいうと、腹筋は立ったままでも鍛えられます。腹筋は、体のバランス維持に大きく関与しているためです。
そこでこの記事では、腹筋と呼吸の関係について以下の内容を解説。
- 立ったまま腹筋を鍛えられるワケ
- 立ったままできる腹筋に効果的なトレーニング
- 立ったまま腹筋を鍛えるときのポイント
経験豊富なプロのトレーナー監修のもと、分かりやすくお伝えしています。ぜひご覧ください。
腹筋は立ったままで鍛えることが可能!腹筋の特徴について解説
繰り返しになりますが、腹筋は立ったまま鍛えられる筋肉です。腹筋の主な役割は、体幹をサポートして体のバランスを維持すること。そのため、立ったままでも鍛えられます。
腹筋の主な構成は以下3つの筋肉
- 腹直筋
- 腹斜筋(外/内)
- 腹横筋
腹直筋は下腹部の前面に位置し、主に体幹をサポートしています。
腹斜筋は、お腹の横の筋肉です。表面を外腹斜筋、深層部は内腹斜筋といいます。どちらの筋肉もくびれ維持に欠かせません。
腹横筋はインナーマッスルと呼ばれ、腹直筋の内側にあります。コルセットのように体幹を安定させてくれる筋肉です。
意識していなくても、立っている状態のとき腹筋は使われています。
そのため、立ったまま腹筋を鍛えることは可能です。しっかり鍛えるためには、ポイントをおさえて取り組みましょう。
【効果的!】立ったまま腹筋を鍛えるときにおすすめの筋トレ7選
ここからは、立ったままできる効果的な腹筋のトレーニングメニューをご紹介します。
ご紹介するおすすめの筋トレは、以下の7つです。
- 5秒腹筋
- ドローイング
- ツイストクランチ
- スロースクワット
- サクソンサイドペント
- ディップス
- バーベルツイスト
1. 5秒腹筋
5秒腹筋は、腹直筋に効く筋トレです。腹筋を収縮させた状態で5秒間キープするため、「アイソメトリック運動」といわれています。
5秒腹筋のやり方
- 両手をグーにして、手の甲を首の付け根に固定する
- 片足を一歩前におき、鼻から息を吸いながらお腹を凹ませる
- 口から息を吐きながら、腹筋と前に出した足に力を入れながら上体を倒す
- 上体を倒した状態で5秒キープ、ゆっくり上体を起こしてもとの姿勢にもどる
5秒腹筋では、上体を倒すときに「体を折り曲げる」のではなく「空き缶を縦につぶす」イメージで行ってください。縦につぶすイメージを持つことで、腹直筋をしっかり縮めることが可能です。
最初は、10回を2セット。慣れてきたら回数を増やすようにしましょう。
2.ドローイング
ドローイングは、主に腹横筋に効くトレーニングです。
大きな動きを必要としないため、待ち時間や移動中などの隙間時間に立ったままできます。
ドローイングのやり方
- 鼻から息を吸って、下腹部を膨らませる
- 空気を十分に吸い込んだら、ゆっくり口から息を吐き出す
- お腹の凹みを感じた状態で10秒キープ。1から繰り返す。
ドローイングは、空腹時に行うようにしましょう。お腹が空いていると、腹横筋の伸び縮みを感じやすくなります。
また、簡単にできるからといってやりすぎに注意です。
最初は、5回を5セット。慣れてきたら回数を増やすようにしてみて下さい。
3.ツイストクランチ
ツイストクランチは、自重で行う筋トレです。主に、腹直筋と腹斜筋が収縮します。
立ったままできるため、運動に慣れていない女性や初心者にもおすすめです。
ツイストクランチのやり方
- 足を肩幅にひらく
- 両手の指先を肩につける
- 左の肘と右膝、右の肘と左膝それぞれ交互につける
通常、ツイストクランチは横になった状態で行います。
立ったままのツイストクランチでは、負荷が逃げてしまわないように姿勢を正しましょう。腰のひねりを使って、反動で肘と膝をつけないように注意。
5秒間キープする時間を作ると、さらに効果的です。
最初は、20回を3セット。慣れてきたら回数を増やすようにしてみて下さい。
4.スロースクワット
スロースクワットは、下半身を鍛える動きですが内臓脂肪にも効果的です。内臓脂肪があると、腹筋の成果を感じにくくなってしまいます。
スロースクワットのやり方
- 足は肩幅に開き、つま先は少し外側に向ける
- 背筋を伸ばした状態でゆっくり腰を落とす
- 曲げた膝を伸ばしてゆっくり元の姿勢にもどる
スロースクワットでは、常に呼吸を忘れないように。しゃがむ時に息を吸って、立ち上がる時に吐きます。
最初は、5回を3セット。慣れてきたら回数を増やすようにしてみましょう。
スクワットの基本姿勢については、こちらの動画で詳しく解説しています。
プロの現役トレーナーによる解説付きのため、スクワットを始める前に要チェックです。
5.サクソンサイドベント
サクソンサイドベントは、腹斜筋に効きます。動きが簡単なため、最初は何も使わずに。慣れてきたらダンベルを持つなど負荷を増やして行うのがおすすめです。
サクソンサイドベントのやり方
- 肩幅に両足を開いて立つ
- 両腕を上げてバンザイの姿勢をとる
- バンザイしたまま、ゆっくりと横向きに上半身を倒す
- まっすぐな姿勢に戻ったら、次は反対の右側に上体を倒す
サクソンサイドベントでは、正しい姿勢が大切です。猫背にならないよう注意。
体を横に倒す動きのときは、脇腹の伸びを感じるようにしましょう。
最初は、10回を3セット。慣れてきたら回数を増やすようにしてみて下さい。
6.ディップス
ディップス は、大胸筋をはじめ上半身の筋力アップに効果的です。姿勢をキープして体を動かすため、しっかり腹筋も鍛えられます。
ディップスのやり方
- 両サイドの平行棒(またはイス)を両手で掴む
- 肘を真っ直ぐに体を浮かしてバランスをとる
- やや前傾姿勢になり、足は軽く曲げる
- ゆっくり息を吐きながら肘を90度くらいに曲げる
- 限界まで曲がったら息を吸いながら上体をもどす
ディップスは、上体の角度によって負荷のかかる場所が変わります。上体が真っすぐだと、上腕三頭筋に。上体が前にいくほど大胸筋への負荷が強まります。
最初は、5回を3セット。慣れてきたら回数を増やしましょう。
7.バーベルツイスト
ジムでできる筋トレのひとつがバーベルツイストです。バーベルツイストでは、腹直筋だけではなく腹斜筋や腹横筋など腹筋全体を鍛えられます。
バーベルツイストのやり方
- バーベルを両肩にかついで、手はなるべく肩幅以上に開く
- 足を肩幅程度に開き、膝を曲げて立つ
- 腹筋から上体を動かすイメージで左右にゆっくりひねる
バーベルツイストでは、体がバーベルによって固定されるため姿勢が安定しやすくなっています。負荷の強い動きのため、休みをはさみながら行いましょう。
最初は、左右10回を3セット。慣れてきたら回数を増やしたりバーベルの重量を調整してみて下さい。
紹介したトレーニングの他、ジムでできる腹筋を鍛える方法をこちらの動画で解説しています。ぜひご覧ください。
立ったまま腹筋を鍛えるときに意識すべきポイント3つ
立ったまま腹筋を鍛えるときに意識すべきポイントがあります。
ここからは、立ったままでもしっかり効果を出すためのポイントを3つご紹介。
- 呼吸を意識する
- 筋肉の動きを感じる
- 正しいフォームを身につける
1.腹式呼吸を意識する
一般に腹筋へ効果的な呼吸は、「腹式呼吸」といわれています。腹式呼吸とは、呼吸とお腹の動きを合わせる呼吸法です。
息を吸うときにお腹を膨らませ、息を吐くときにお腹を凹ませます。腹式呼吸では、呼吸に合わせて腹筋が収縮するため、筋肉の動きを感じやすいです。
また、5秒腹筋では「反腹式呼吸」といった呼吸法を取り入れています。反腹式呼吸とは、鼻から息を吸う時にお腹を凹ませて、息を吐き出すときもお腹を凹ませる呼吸法です。
腹式呼吸と異なり、常に腹筋を収縮させるため強い負荷がかかります。
腹筋を鍛えるときは、それぞれの動きに合った呼吸法を意識して取り組んでみましょう。
さらに腹筋と呼吸についての詳しい内容は、こちらの記事で解説しています。ぜひお読みください。
【プロ直伝】腹筋の効果は呼吸によって倍増する!正しい呼吸法とおすすめ腹筋メニュー5選
2.筋肉の動きを感じる
腹筋を鍛えるとき、筋肉の動きを感じることが大切です。意識を向けるだけで、しっかり筋肉を動かせるようになります。
腹筋は、上半身の中でも大きな筋肉です。さらに、3つの部位に分かれています。今、どの部分を鍛えているのか注目するために、筋肉の動きを感じるようにしましょう。
3.正しいフォームを身につける
腹筋で重要なのは、正しいフォームで行うことです。姿勢が正しくないと負荷が分散されてしまい、うまく筋肉を強化できません。
腹筋を鍛えるときに意識すべき正しいフォームは、以下の通り。
- 背筋を伸ばす
- お腹に力を入れる
- 重心はかかとにおく
- 膝はつま先より前に出ない
頑張っているのに成果が出ないと感じるときは、一度フォームを確認してみてください。
立ったまま腹筋を鍛えるときの注意点3つ
立ったまま腹筋を鍛えるときに意識すべきポイントがあります。
ここからは、立ったままでもしっかり効果を出すためのポイントを3つご紹介。
- 息を止めない
- 負荷を調整する
- 継続する
1.息を止めない
筋トレ中は、息を止めないことが大切です。息を止めてしまうと、取り入れた空気が体に届きにくくなります。
筋トレ中に息を止めると、酸欠の原因になります。酸欠によりめまいや吐き気を催すのを避けるためにも、しっかり呼吸をすることが大切です。
トレーニングの質を高めるためにも、腹筋を鍛える時は息を止めないようにしましょう。
2.負荷を調整する
腹筋は、自重だけではなくダンベルやバーベルなどの器具を使って、負荷を調整できます。
最初は自重でしかできなかった筋トレが、ダンベルやバーベルを使ってできるようになると嬉しいですよね。負荷を上げることで自分の成長を確実に感じることができます。
早く筋肉をつけようと一気に負荷を上げてしまうことで、体のあらゆる部分を痛めてしまうことも。
負荷を上げる時は、無理のないスピードで徐々に上げるようにしましょう。
3.継続する
腹筋は、動きがシンプルなため日々の積み重ねが重要です。継続することで、徐々に効果が得られます。
例えば、一気に筋力を増やしたいからといって負荷を最大で始めた場合。筋トレ=キツいものと認識してしまうと、なかなか続けられません。
最初は、軽い負荷で楽しんで行ってみてください。慣れてきたら負荷を増やすなど、ゲーム感覚で取り組むと継続しやすくなりますよ。
どうしても自分ひとりでは継続できないときは、プロの力を借りるのがおすすめです。プロ視点でのアドバイスは、継続できない理由を見つけるきっかけになるでしょう。
まとめ
立ったままできる腹筋について、おすすめの筋トレメニューや注意点などを詳しくご紹介しました。まとめると以下の内容になります。
- 腹筋は、立ったままでも鍛えられる
- 自重だけではなくダンベルなどを使って負荷の調整が可能
- 立ったまま腹筋を鍛える時は、正しい姿勢を意識すること
腹筋は、誰もが日常生活で使っている筋肉です。立ったままできるトレーニングのコツを掴むことで、日常的に腹筋を鍛えられます。
筋トレに慣れてきたら負荷を変えて、様々な筋トレに取り組んでみて下さい。
自分に合う正しい腹筋の鍛え方を知りたいときは、プロのアドバイスがおすすめです。
このコラムでは、他にもダイエット・ボディメイクに関するお役立ち情報を発信しています。
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