最近、いろんな所で聞くようになった「体幹」という言葉。
「そもそも、私の体幹って弱いの?強いの?」
「体幹の強さって、どうやって調べるの?」
などと思われたかもしれません。
そのような人へ向けて、この記事では体幹力を客観的にチェックし、理想のスタイルに近づけるためのトレーニングを紹介していきます。
おすすめの体幹トレーニングで、あなたの理想とする健康とスタイルを手に入れましょう!
あなたの体幹力は?4つのチェック方法
体幹とは、首から上の部分と手足を除いた、胴体部分全体のこと。体の軸を安定させ、スムーズな動作に繋げる大切な場所です。
ここでは、体幹力をチェックする方法を4つご紹介します。
- 姿勢
- 腹圧
- バランス
- しゃがみ込み
それぞれの方法で確認するポイントが異なりますので、体幹力の定期的なチェックに使ってみてください。
チェック1. 姿勢
体幹力チェックの1つ目は、姿勢です。
やり方は、以下の通りです。
- まっすぐ立ち、腕を下ろします
- この時の手の位置を確認しましょう
<チェックのポイント>
ももの前側に手がきている人は、巻き肩や猫背になっています。逆に、ももの後ろ側に手がきている人は、反り腰になっています。
理想は耳から足首までの一直線上に手があることです。手がももの前後にあった人は、いつもの姿勢が肩こりや腰痛の原因になっている可能性があります。
チェック2. 腹圧
体幹力チェックの2つ目は、腹圧です。
やり方は、以下の通りです。
- イスに浅く腰掛け、腕は前に伸ばします
- 1の姿勢のまま、前に倒していきます
<チェックのポイント>
つま先が見えているか、お腹に力が入っているかを確認します。お腹に力が入らないと、ポッコリお腹や腰痛の原因になっている可能性があります。
チェック3. バランス
体幹力チェックの3つ目は、バランスです。
バランスチェックの方法はレベル別に2種類あります。
- 片足バランス
- 飛行機片足バランス
順番に確認してみてください。
片足バランス
やり方は以下の通りです。
- まっすぐ立ち、両手を腰に置きます
- 片足を引き上げ、90度の位置で20秒間静止
- 反対も同じようにチェックします
<チェックのポイント>
片足バランスは、体の軸の安定感を確認しています。上半身がグラグラと左右に揺れてしまった人、20秒間足を上げていられなかった人は、体幹が弱っているサインです。
体の安定感がないと、転倒しやすくケガのリスクが高まります。
飛行機片足バランス
片足バランスが簡単だった人は、難易度が上がる飛行機片足バランスにも挑戦してみましょう。
やり方は以下の通りです。
- まっすぐ立ち、両手を腰に置きます
- 片足を引き上げたら、そのまま脚を後ろに伸ばし、10秒間静止
- 反対も同じようにチェックします
<チェックのポイント>
飛行機片足バランスは、体幹と下半身の筋力を確認しています。10秒間足を上げていられなかった人は、体幹や下半身の筋力が弱っているサインです。
体の安定感がないと、転倒しやすくケガのリスクが高まります。
チェック4. しゃがみ込み
体幹力チェックの4つ目は、しゃがみ込みです。
やり方は以下の通りです。
- まっすぐ立ち、手を下ろします
- 腕を前に伸ばして肩の高さまで上げ、手のひらを下に向けます
- 踵を浮かせずに、ゆっくりとしゃがみ込みます
- このまま10秒間キープ
<チェックのポイント>
しゃがみ込みは、足首の柔軟性と体幹力を確認しています。踵が浮いてしまう、キープできずに尻もちをついてしまう人は、体幹が弱っているサインです。
体の安定感がないと、転倒しやすくケガのリスクが高まります。
体幹が弱いとどうなるの?よくある5つのサイン
体幹チェックをしてみたら、想像以上に弱っていて、心配になった人もいるかもしれません。
体幹が弱いと、どのような症状として表れるのでしょうか?
- 姿勢が悪くなる
- ポッコリお腹になる
- 腰痛・肩こりが起きる
- 疲れやすい
- 転倒しやすい
順番に確認していきましょう。
1. 姿勢が悪くなる
体幹が弱いと、正しい姿勢を保つことが難しくなります。だんだんと姿勢が崩れていき、その結果、姿勢が悪くなります。
立っている時に、片足に重心をかける、壁によりかかるなどしていませんか?座っている時に、肘をついて体を支えているのも体幹が弱いサインです。
2. ポッコリお腹になる
内臓は、お腹周りの筋肉によって支えられています。体幹力チェックで腹圧が上手にかけられなかった人は、腹筋が弱いということです。
お腹周りの筋肉で内臓を支えることができていないので、ポッコリお腹になりやすいのです。
3. 腰痛・肩こりが起きる
パソコンやスマートフォンが普及したことで、長時間のデスクワークや閲覧により、年齢に関わらず、腰痛や肩こりに悩む人が多くなりました。
体幹が弱いと、座っていても姿勢を保つことが難しくなります。すると、体のバランスが崩れて、関節に余計な負担がかかるため、腰痛や肩こりが起こりやすくなるのです。
4. 疲れやすい
体がバランス良く使えていないと、疲労感をアップさせます。決してハードな動きをしたわけではないのに、なぜだか疲れてしまうという人は、体幹が弱いサインかもしれません。
5. 転倒しやすい
お腹周りの筋肉は、姿勢の維持や動作の安定感に関係しています。
体幹が弱いと、とっさの時に踏ん張れないので、よろけてしまったり転倒してしまったりと、ケガのリスクが上がります。
体幹を鍛えた方がいい3つの理由
体幹が弱いとよくあるサインを5つ挙げてきました。自分に当てはまる症状に、ドキッとした人もいるかもしれません。
ここでは、体幹が弱い人が、体幹を鍛えた方がいい3つの理由を挙げていきます。
- 基礎代謝が上がる
- 見た目の印象が若返る
- 動作がスムーズになる
順番に確認していきましょう。
1. 基礎代謝が上がる
基礎代謝は、呼吸や体温維持など、生きているだけで必要とされるエネルギーのこと。
筋肉には体を支え、体温を作る役割があります。体幹を鍛えることで、筋肉量の増加とともに、エネルギー消費量もアップ。
筋肉量が増えた状態で運動をすると、活動時のエネルギーも増やすことができます。
2. 見た目の印象が若返る
体幹を鍛えると、内臓を支えるお腹周りの筋肉量がアップ。
筋肉が増えると、正しい姿勢の維持が楽になり、ポッコリお腹解消にも繋がります。
すっと伸びた美しい姿勢は、年齢に関係なく、若々しい印象を与えてくれます。
3. 動作がスムーズになる
お腹周りの筋肉は、体の安定感に関係しています。
体幹を鍛えることで、動作の安定感がアップ。すると、片足で靴下が履け、重い荷物がスムーズに持てるように。さらには、電車でよろけないなど、とっさの時にも踏ん張りがきくようになります。
初心者でも取り組みやすい!おすすめ体幹トレーニング5選
体幹力チェックで自分の体幹は弱いなと気づいた方へ向けて、おすすめのトレーニングをご紹介します。
- ドローイン
- プランク
- クランチ
- レッグレイズ
- バックブリッジ
順番に確認していきましょう。
1. ドローイン
ドローインは、呼吸とともにお腹を動かす体幹トレーニング。
腹圧をかけることで、インナーマッスルの中で特に、腹横筋(ふくおうきん)や内腹斜筋(ないふくしゃきん)を刺激します。
呼吸とともにお腹を動かすだけなので、慣れればどこでも実践できるトレーニングです。
<やり方>
- 仰向けに寝て、膝を90度くらいに曲げて立てます
- 腹式呼吸を数回行い、お腹を動かすことに慣れましょう
- ゆっくりと息を吐き出しながら、お腹を限界までへこませていきます
- そのままの状態で5秒キープしたら、息を吸いながら戻します
- ドローインに慣れたら、お腹をへこませたまま呼吸をして10~30秒キープ
慣れてきたら回数を増やします。
イスに座った状態や、立っている時も実践してみましょう。
2. プランク
プランクは、全身の筋肉を鍛えることができる体幹トレーニング。
<やり方>
- 肘をついた状態でうつ伏せになります
- 肘とつま先で体を持ち上げ、頭から足まで体が一直線になるように意識しましょう
- 頭を動かさず、目線は床に落としたままの姿勢で、30秒~1分間キープ
最初は1セットから始め、慣れたらセット数を増やしてみましょう。
3. クランチ
クランチは、腹直筋の上部を鍛えることができる体幹トレーニング。
<やり方>
- 仰向けに寝て膝を90度くらいに曲げ、両手は頭の後ろに添えます
- ゆっくりと息を吐き出しながら、おへそを覗き込む位置まで上体を起こします
- 2の姿勢のまま数秒間キープし、息を吸いながら最初の体勢に戻ります
1セット10回が目標です。慣れたらセット数を増やしてみましょう。
呼吸を意識すること、お腹のどの部分に効いているのか、意識することが大切です。
4. レッグレイズ
レッグレイズは、腹直筋の下部を鍛えることができる体幹トレーニング。
<やり方>
- 仰向けに寝て、脚はまっすぐ伸ばし、両手は体の横へおく
- 両脚を持ち上げ、床から軽く離します
- 両脚を90度の角度まで、ゆっくりと持ち上げます
- 2の姿勢にゆっくり戻します。2と3の動作を繰り返します
1セット10回が目標です。慣れたらセット数を増やしてみましょう。
5. バックブリッジ
バックブリッジは、お尻の大殿筋や背中の脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)を鍛えることができる体幹トレーニング。
<やり方>
- 仰向けに寝て、膝を90度くらいに曲げ、脚は腰幅くらいに開きます
- 腕を体の横に置いたまま、体を一直線にするように意識して、腰を浮かせます
- 姿勢を保ったまま、20秒キープしましょう
1セット20秒で、3セットが目標です。慣れたらセット数を増やしてみましょう。
日常生活を体幹トレーニングに変える2つのポイント
忙しい毎日の中で、トレーニングのために、決まった時間を確保するのが難しい人もいるかもしれません。
そんな人のために、運動ができない日でも罪悪感を持たずに、ちょっとした工夫で、日常生活をトレーニングに変える方法をご紹介します。
- 姿勢を正す
- 片足立ちをする
順番に確認していきましょう。
1. 姿勢を正す
日常生活の何気ない動きを、体幹トレーニングに変えるには、姿勢を正すことが大切です。
「え、たったそれだけ?」と思うかもしれません。
姿勢を維持するには、お腹の筋肉が必要です。通勤や家事で立っている時でも、仕事や食事中に座っているときでもお腹の筋肉を使いますから、姿勢を正すことがトレーニングに変わります。
姿勢を意識するキッカケとして、体幹力チェックの「姿勢」を、定期的に実践してみましょう。正しい姿勢を意識することに慣れたら、立位や座位でのドローインも取り入れてみてください。
2. 片足立ちをする
日常生活での動きに、片足立ちをプラスしてみましょう。
具体的には、
- レンジで温めが終わるのを待っているとき
- 歯磨きをしているとき
- ドライヤーで髪を乾かしているとき
- 仕事のトイレ休憩のとき
などが挙げられます。
何も考えずに動いている時間も、ちょっとした工夫ですべてトレーニングに変わります。できそうなものから、始めてみましょう。
さらに、体幹力チェックの「片足バランス」「飛行機片足バランス」を、定期的に実践してみましょう。
まとめ
この記事では、体幹力を客観的にチェックし、理想のスタイルに近づくためのトレーニングを紹介してきました。
要点をまとめて振り返ってみましょう。
- 定期的に体幹力チェックをしよう
- 体幹が弱いと、姿勢の崩れ・ポッコリお腹・腰痛や肩こり・疲労感に繋がる
- 体幹を鍛えることで、基礎代謝のアップ・見た目の印象が若返る・体の安定感のアップとスムーズな動作に繋がる
- おすすめの体幹トレーニングは、ドローイン・プランク・クランチ・レッグレイズ・バッグブリッジ
- 日常生活を体幹トレーニングに変えるポイントは、姿勢を正すこと・片足立ちを取り入れること
最初から無理をすると、トレーニングは長続きしません。
あまりストイックになり過ぎず、自分のできることから、少しずつ取り入れていくのが長続きのポイントです。
体幹トレーニングで、変化していく自分の体を楽しみながら、気長に続けていきましょう!
このコラムでは、他にもダイエット・ボディメイクに関するお役立ち情報を発信しています。
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