「鶏胸肉はタンパク質って本当なの?」
「だけど、実際にどのくらいのタンパク質があるの??調理法やレシピについても知りたい!」
鶏胸肉は筋トレに向いている食材と言われることも多く、その理由まで知っておきたいですよね。
今回の記事では、タンパク質補給のために鶏胸肉の摂取を考えているあなたに向けて、以下の情報について解説します。
- 鶏胸肉のタンパク質
- 他に含まれている栄養素
- おすすめのレシピ
おすすめの調理法などについてもご紹介しているので、鶏胸肉について気になっている方はぜひ、ご参考にしてください。
鶏胸肉はタンパク質補給に最適
鶏胸肉はタンパク質補給に最適です。
鶏胸肉は羽と連動して動くため脂身が少なく、タンパク質が多く含まれています。生の皮なしの場合、100gあたり23.3gのタンパク質を含んでおり、タンパク質を補給する際に最適です。
また、鶏胸肉は動物性のタンパク質であるため、アミノ酸がバランスよく含まれているのも強みです。鶏胸肉には免疫力の維持や、脂質の代謝に優れたビタミンB6、疲労回復にも効果的なイミダゾールジペプジドが含まれています。
タンパク質だけではなく、栄養素も重視する方におすすめです。
運動後にタンパク質を摂ると効果的
鶏胸肉は運動後に摂るようにしましょう。
なぜなら、筋タンパク質の合成反応は、筋トレ後60分〜90分後に行われるためです。
鶏胸肉を摂取する場合は少しでも脂質を減らすために、蒸す・茹でる・焼くなどの形で料理するのがおすすめです。
タンパク質は調理による損失が比較的少ないので、様々な調理法を試し、飽きないように工夫していきましょう。
鶏胸肉のタンパク質は100gあたりどのくらいなのか?
鶏胸肉のタンパク質は、生と焼きの場合で下記のように異なります。
生の場合
- 皮つき…21.3g
- 皮なし…23.3g
焼きの場合
- 皮つき…34.7g
- 皮なし…38.8g
もも肉だとタンパク質が100gあたり皮付き16.6g、皮なし19.0gとなるので、もも肉よりも高いタンパク質が含まれています。
また、ささみはタンパク質が100gあたり23.9gとなっており、ほぼ変わらないタンパク質であることが分かります。
鶏胸肉の他の栄養素は何があるのか?
鶏胸肉はタンパク質だけではなく、以下のように人にとってメリットに繋がる栄養素を多く含んでいます。
- イミダゾールジペプチド
- ビタミンB6
- ビタミンK
- ナイアシン
- パントテン酸
それぞれの栄養素について把握すると、鶏胸肉について理解を深められます。
ここからは鶏胸肉の栄養素について詳しく解説するので、1つずつ確認していきましょう。
イミダゾールジペプチド
イミダゾールジペプチドは、様々な生物に含まれている成分です。
疲労回復効果や抗酸化作用があります。食品として摂取すると、筋肉の中に蓄積されて運動パフォーマンスを向上させることから、筋トレとの相性も抜群です。
鶏胸肉100gあたりに1200mgほど含まれており、効率よく摂取することが可能です。人の体にはイミダ(カルノシン)だけが存在しており、加齢とともに減少する傾向があります。
体にとって有効な成分なので、意識して摂取するように心がけましょう。
ビタミンB6
ビタミンB6はタンパク質の代謝に関係がある成分です。
タンパク質を分解してエネルギーに変換することが可能で、その後、分解したアミノ酸で筋肉や血液を作り出します。筋トレの効果を高めるためにも、タンパク質と同時に摂取することが望ましいです。
ビタミンB6には他にも、髪、皮膚、粘膜などを保ち、成長を促進する効果もあり、人間にとって重要な栄養素になります。
免疫機能の維持や赤血球の合成にも関係があるので、意識的に摂取しましょう。
ビタミンK
ビタミンKは血液凝固を促進する働きがある栄養素です。
ビタミンKが不足していると、血液中のプロトロンビンが減少します。そして血液凝固に時間がかかり、けがをした際に出血が止まりにくくなります。
また、ビタミンKは骨づくりについても重要な栄養素になっています。骨に存在するタンパク質を活性化し、カルシウムを骨に沈着させ、骨の形成を促進することが可能です。
ナイアシン
ナイアシンは水溶性ビタミンの1種です。
糖質、脂質、タンパク質の代謝と関連性が深く、エネルギーを作る働きがあります。皮ふや粘膜の健康維持も可能なので、人間にとって重要度の高い栄養素です。
ナイアシンが不足してしまうと、ペラグラという欠乏症になる可能性があります。皮膚炎、胃腸炎などの症状に繋がりやすくなるため、注意が必要です。
ナイアシンは健康面において大切な栄養素なので、食事で摂取することを意識しましょう。
パントテン酸
パントテン酸は糖質、脂質、タンパク質の代謝に関わりの深いビタミンです。
主に人間のエネルギー生成に役立ちます。日々の活動や筋トレにも関わってくるため、食事による摂取が好ましいです。
また、ストレスを和らげる成分である副腎皮質ホルモンや、コラーゲンの生成に関わりが深いビタミンCも促進する働きがあります。
皮膚や髪の健康を保つ効果もあるので、人間にとって重要度の高い栄養素と言えるでしょう。
鶏胸肉を美味しく食べるための調理法とは?
鶏胸肉を食べる際は下記の様々な調理法があります。
- 茹でる
- 焼く
- 電子レンジを使う
いずれの調理法においてもポイントを押さえると、美味しく鶏胸肉を食べることが可能です。
ここからはそれぞれの調理法における細かいコツをご紹介するので、調理時のヒントにしてください。
茹でる場合のコツ
茹でる場合は温度が重要です。
湯の温度を65〜70度程度に保った上で、ゆで汁に漬けたまま冷ましましょう。鍋に湯を沸かして、塩、砂糖で下味をつけた鶏むね肉を入れ、1〜2分茹でます。
その後、ふたをして火を止め、約1時間予熱で火を通すことが大切です。
煮崩れを防ぎ、しっとりした仕上がりにするためにもふたをしている間は開けないようにしましょう。約一時間茹でたら、火が通っているかどうか確認するために、鶏胸肉を割いて確認します。
流れ出る油が透明な場合や、肉に赤みがない場合は問題ないので、調理完了の目印になります。
焼く場合のコツ
鶏胸肉を焼く場合は、片栗粉や薄力粉をまぶしてから焼くことが大切です。
水分が逃げるのを防ぐことができるため、やわらかい仕上がりになります。また、温度を65度にキープしながら焼くと肉汁が流れやすくなり、中にしっかり火が通ります。
味や香りもすっきりさせるために、出てきた水分をふき取って調理を完了するように心がけましょう。
電子レンジを使う場合のコツ
電子レンジを使う場合は、保水性を高めることが重要です。
保水性を高めるために塩と砂糖、酒をもみ込んでしばらくして電子レンジで加熱しましょう。鶏肉の臭みが和らぐというメリットもあるため、ぜひ実践してみてください。
また、加熱ムラを抑えるためにも、鶏胸肉のとがった部分については折りたたむようにすると効果的です。
電子レンジのマイクロ波はとがった部分に集中しやすいので、全体的に丸い形を意識して電子レンジで加熱しましょう。
鶏胸肉を調理する際におすすめのレシピ3選!
鶏胸肉を調理する場合、なるべく脂質を抑えるためにも油を使わないように調理して食べるのがおすすめです。
- 焼き鳥
- 水晶鶏
- サラダ
などは脂質を抑えられる上に、美味しく鶏胸肉を食べられるレシピになります。
ここからはそれぞれのレシピについて詳しく解説するため、1つずつ確認していきましょう。
鶏胸肉の焼き鳥
材料(4本分)
- 鶏むね肉(300g)
- 料理酒(大さじ1)
- 塩(小さじ1/2)
- 砂糖(小さじ1)
- サラダ油(大さじ1/2)
- 黒こしょう(小さじ1/4)
調理手順
- 鶏むね肉を一口大に切り、合計16個にカット。
- 各種調味料をジッパー付き保存袋にカットした鶏胸肉を
- 入れて揉みこみ、冷蔵庫で60分ほど置く。
時間がたったら冷蔵庫から取り出し、竹串に汁気を切った鶏胸肉を刺す。 - 中火に熱したフライパンにサラダ油をひいて、鶏胸肉を入れて8分ほど焼き、裏返し、蓋をして鶏胸肉に火が通るまで3分ほど待つ。
- フライパンの蓋を外して両面に黒こしょうをふり、火から下ろし、器に盛り付けて完成。
塩加減を自分で調整し、お好みで七味なども入れるとより美味しく召し上がれます。
鶏胸肉水晶
材料(2人前)
- 鶏むね肉(250g)
- 塩 (下味用)小さじ1
- 料理酒 (下味用)大さじ1
- 片栗粉(大さじ2)
- お湯 (茹でる用)適量
- 氷水 (さらす用)適量
タレに使う材料
- しょうゆ(大さじ2)
- 砂糖(小さじ1/2)
- 酢(小さじ1)
- ごま油(小さじ1)
- すりおろしニンニク(小さじ1)
- すりおろし生姜(小さじ1)
- 水菜(20g)
- 長ねぎ(5cm)
調理手順
- 水菜の根元を切り落とし、4cm幅にカット
- 長ねぎは千切りにし、 鶏むね肉の皮は取り除く
- ボウルにタレの調味料や材料を入れ、混ぜ合わせる
- 鶏胸肉は食べやすいように一口大にそぎ切りにし、ボウルに入れて、塩と料理酒を加え揉み込む
- キッチンペーパーで水分を拭き取り、片栗粉を全体的に均等にまぶす
- 鍋で湯を沸かし、鶏胸肉を入れる
- 火が通り、浮いてきたら、氷水にさらした後に粗熱を取って水気を取る
- 器に水菜を敷き、調理をした鶏胸肉を盛り付け、長ねぎをのせて完成。
お好みで薬味を加えると、よりさわやかな風味で召し上がることが可能です。風味を損なわないように適度な量を加えましょう。
ペッパーチキンサラダ
材料(2人前)
- 皮なし鶏むね肉(1/2枚)
- 砂糖(小さじ1/2)
- 塩(少々)
- ブラックペッパー(少々)
- 酒(大さじ1)
- グリーンリーフ(2枚)
- ミニトマト(4個)
- 紫玉ねぎ(1/8個)
- お好みのドレッシング(適量)
調理手順
- 鶏胸肉を耐熱皿にのせ、各種調味料ををもみ込んで酒をふった後で約10分置く
- 鶏胸肉をのせた耐熱皿にラップをかけ、電子レンジ600Wで約3分加熱
- ラップをしたまま余熱で火を通して粗熱を取る
- グリーンリーフをひと口大にちぎった後、ミニトマトは半分に切り、紫たまねぎは薄切り
- カットした野菜を皿に盛りつけて、加熱した鶏胸肉をそぎ切りにしてのせ、好みのドレッシングをかけたら完成
ブラックペッパーは適量にし、辛くならないように調整しましょう。フレンチドレッシング、シーザードレッシングを使うとさっぱりした風味で召し上がることが可能です。
鶏胸肉を調理する際の注意点とは?
調理する場合は、下記の注意点を把握する必要があります。
- 食中毒になる恐れ
- 風味を損なう可能性
ここからは1つずつ注意点について解説するので、1つずつじっくりとチェックしましょう。
市販の鶏胸肉は保菌しているので注意が必要
市販の鶏胸肉は、カンピロバクターを保菌している場合があります。
感染すると下痢、腹痛、嘔吐、発熱などの食中毒症状を引き起こす可能性が高いです。数週間後に手足や顔面神経の麻痺、呼吸困難を起こすギラン・バレー症候群に繋がる可能性もあるので、注意が必要になります。
食中毒を引き起こさないためにも、使った調理器具や手はきれいに洗浄しましょう。調理時は中までしっかり火を通すことを意識することが大切です。
調理前に洗わないようにする
鶏肉のぬめりを取るために、調理前に鶏胸肉を蛇口の水で洗うのは厳禁です。
調理前に蛇口で洗うと、水が広範囲にわたって飛び散ります。菌を含んだ飛沫が近くにある調理器具や他の食品に付着する可能性があります。
二次感染に繋がり、自分だけではなく他の方にも感染するきっかけになるので、十分に注意しましょう。
長い間加熱し過ぎない
鶏肉は加熱しすぎないようにしましょう。
確かに、食中毒を防ぐためにもじっくり火を通すことは重要です。ただ、強い火で長い時間加熱してしまうと、水分がどんどん外へ出てしまい、ぱさぱさな仕上がりになります。
しっとりと仕上げるためにも余熱で中まで火を入れることを意識して、少し短めの加熱で調理しましょう。
自分に合った調理法やレシピで鶏胸肉を摂取しましょう!
鶏胸肉は多くのタンパク質を含み、豊富な栄養素がある食材になります。
筋トレ後の食事に向いているのはもちろん、普段食べる食事としても美味しいのが特徴です。
ただ、食中毒になったり、風味を損なったりしないように扱いや調理法についても注意する必要があるのも事実です。
今回は調理法、おすすめのレシピ、調理時の注意点も記載しましたので、しっかり確認して料理に活かしていきましょう。