【筋トレだけでは不十分】効率よく腹筋を鍛えてシックスパックを作る方法を解説

#post_excerptシックスパックを作るためには、3つの腹筋を鍛えながら、体脂肪を減らすのが効果的です。筋トレ以外に食事管理と有酸素運動で腹筋が見えやすい条件を整える方法、目安になる期間などを解説。

「腹筋を鍛えているが…なかなか割れない」
「シックスパックを作りたいがどうやればいいの?」

このような悩みや疑問を抱えてはいませんか。

この記事では、シックスパックを作る方法を筋トレだけに限定せず、体脂肪や食生活も含めてトータルにまとめています。

内容は以下の通り。

  • シックスパックとは
  • シックスパックを目立たせる条件
  • 食事で意識すること
  • シックスパックを作る筋トレメニューと有酸素運動
  • シックスパックが現れるまでの期間

海やスポーツジムできれいなシックスパックの人がいると、一瞬視線が止まりますよね。

この記事を読み進めていくと、効率よくシックスパックを作る方法が見えてくるでしょう。

すでに筋トレを頑張っているのにシックスパックにならない人は、筋トレ以外のところを少し変えるだけで割れた腹筋がお腹に出てくる可能性があります。

また、これからシックスパックを作ろうと思っている人は、効率よく腹筋を鍛える方法がわかるでしょう。

ぜひ、最後まで読んで参考にしてください。

シックスパックとは

Abdominal muscles

まず、シックスパックとは、6つや8つに割れている腹筋のことを言いますが、腹筋を鍛えた結果、筋肉が割れたわけではありません。

腹筋は元から6つ、もしくは8つに区切られているのです。

体の正面にある腹筋、腹直筋には白線と腱画(けんかく)と呼ばれる腱が通り、筋肉が区切られています。

それを鍛えることで肥大化して、腹筋がお腹に浮き上がってくると、シックスパックの形ができます。

つまり、シックスパックは腹筋を鍛えて割るものではなく、6つや8つに区切られた筋肉をお腹に浮き立たせるものといえます。

ただし、きれいなシックスパックを作るには、腹直筋だけを鍛えればよいわけではありません。

腹筋は3つの筋肉で構成されており、腹直筋、腹斜筋、腹横筋のそれぞれを鍛えないときれいなシックスパックはできません。

腹斜筋は、わき腹の部分にある腹筋です。わき腹を鍛えることで腰にくびれを作り、シックスパックをより浮き立たせます。

腹横筋は、腹斜筋の下にある筋肉でインナーマッスルとも呼ばれ、体幹や姿勢を良くする際にも鍛えられる部分です。

これら3つの腹筋を鍛えることで、きれいなシックスパックの形ができます。

お腹にシックスパックを目立たせる2つの条件

シックスパックを作るための条件は以下の2つ。

  • 筋肥大した腹筋
  • 低い体脂肪率

両方を満たしていると、シックスパックがお腹に出てきます。

1つ目の条件、腹筋を筋肥大させるにはシンプルに筋トレをして鍛えます。

ただし、3つの腹筋(腹直筋、腹斜筋、腹横筋)を鍛えないときれいなシックスパックにはなりません。

3つの腹筋それぞれを鍛える筋トレは、この記事の後半で解説しています。

しかし、筋トレだけ頑張ってもシックスパックは目立ちません。

そこで必要になるのが2つ目の条件、体脂肪率を低くすることです。体脂肪が減るとシックスパックが目立つようになります。

他の筋肉の場合、例えば胸筋や上腕筋を鍛えると、筋肉は体の外側に盛り上がります。それは筋肉の下に骨があるからです。

しかし、腹筋の下にあるのは骨ではなく内臓です。

そのため、腹筋を鍛えても体の内側に筋肉が肥大化していき、外側に盛り上がりにくい傾向があります。そして、お腹周りに脂肪があると、腹筋が隠れてしまいます

以上のように、シックスパックを目立たせるためには、筋トレだけでなく、体脂肪も落とさないといけません。

シックスパックを作る食事の2大原則

体脂肪率を下げてシックスパックを目立たせるには、運動より食事管理が効果的です。

この章では、体脂肪になりにくい食事について以下の要点に絞って解説します。

  • 栄養バランス
  • アンダーカロリー

栄養バランスを意識する

シックスパックを効率よく作るには、タンパク質、脂質、炭水化物の摂取バランスを意識した食事をしましょう。

この栄養の摂取割合のことをPFCバランスと呼びます。

痩せるためにバナナやこんにゃくなど食べるものを偏らせる人がいますが、PFCバランスを意識した食事のほうが健康的に体脂肪を減らせます。

しかも、PFCバランスを意識した食事をすると、自然と摂取カロリーも制限できます。

このバランスは、厚生労働省が公開している「エネルギー産生栄養素バランス」で定められています。18歳~49歳までの男性と女性が摂取する栄養のバランスは以下の通りです。

栄養素 割合
タンパク質 13~20%
脂 質 20~30%
炭水化物 50~65%

抜粋:P170 エネルギー産生栄養素バランス(% エネルギー)

ただし、上記のバランスは生活習慣病の発症予防を目的としているため、多少の調整が必要になるでしょう。

腹筋を鍛えて体脂肪を減らす場合は、タンパク質の摂取量を多くして、脂質を減らすようなバランスになるはずです。すると以下のような割合になるのではないでしょうか。

栄養素 割合
タンパク質 20~30%
脂 質 10~20%
炭水化物 50~65%

まずは今の食事で摂取している栄養バランスを調べてみましょう。そして、必要な栄養を増やし、過剰になっている分は削りましょう。

食事だけで栄養のバランスを取るのが難しい場合は、プロテインやサプリメントを摂取すると効果的です。

アンダーカロリー状態にする

続いて、効率的に体脂肪を減らし、鍛えた腹筋を見えやすくする方法はアンダーカロリーにすることです。

アンダーカロリーとは、摂取カロリーを1日の消費カロリーより低くすることを言います。

簡単に表すと以下のような公式になります。

  • 「アンダーカロリー」=「1日の消費カロリー」>「摂取カロリー」

アンダーカロリーかどうかの基準は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」の1日の推定エネルギー必要量を参考にするとよいでしょう。以下がその抜粋です。

  • 身体活動レベル「ふつう」の場合
年齢 男性 女性
18~29 2,650kcal 2,000kcal
30~49 2,700kcal 2,050kcal

※「ふつうとは」座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合。

この数値を参考にして、1日にどれくらいのカロリー摂取をしているか調べてみるのをおすすめします。

そして、上記に挙げたカロリーより少なければ、ひとまずアンダーカロリーといえます。

それでも体重が増加傾向にある場合は、活動量を増やすか摂取カロリーを減らす工夫をしましょう。

効率的なシックスパックの作る筋トレメニュー

きれいなシックスパックにするには、腹筋を構成する3つ(腹直筋・腹斜筋・腹横筋)の筋肉をそれぞれ鍛えます。

この章では、3つの腹筋を鍛える筋トレを解説します。

  1. クランチ(腹直筋の上部)
  2. ペルビスレイズ(腹直筋の下部)
  3. サイドベント(腹斜筋)
  4. プランク(腹横筋)

以上の4つは全て筋トレグッズを使わなくても、自室で手軽にできるものです。

そして、5つ目に初心者でもできる腹筋ローラーの筋トレも1つ紹介しています。

1. クランチ

クランチは、腹直筋の上部を鍛えることができる筋トレです。腹筋の筋トレとしてイメージする人が多いのではないでしょうか。

クランチのやり方は以下の通り。

  1. 仰向けに寝て、両手を頭の後ろに添え、ひざを90度に曲げて立てる
  2. 背中を丸めるように上体を起こし、床から肩甲骨を引き上げる
    (※注意点:上体を起こしすぎず、肩甲骨が床から離れたら十分
  3. 息を吸いながら、上体をもとにゆっくり戻す

これを10回 × 3セット、または15回 × 3セット行います。

1セットを終えて、次のセットとの間には30秒~60秒の小休憩を作りましょう。

小休憩中は、使った腹筋をほぐしたり、ストレッチしたり、次のセットの準備をしておくと効果的です。

2. ペルビスレイズ

腹直筋の下部を鍛えるペルビスレイズは、骨盤を腹筋で持ち上げる筋トレになります。

クランチと組み合わせて、シックスパックで重要な腹直筋の上下を鍛えることが可能です。

手順は以下の通り。

  1. 仰向けになり、両手で上半身が支えられるように、少し広げて手のひらを床につける
  2. 両足を床に対して直角になるように持ち上げる
  3. そのまま足の角度を維持し、息をはきながら、お尻を持ち上げ、足が上がるところまで持ち上げる
  4. 上げられる所まで持ち上がったら、息を吸いながら持ち上げた足を下げる

これをクランチと同様に10回 × 3セット、または15回 × 3セット行います。

足を下すときにゆっくり下ろすと、より負荷が高まり腹直筋の下部が効率よく鍛えることができます。

3. サイドベント

サイドベントは腹斜筋(脇腹)の筋肉を鍛えるトレーニングです。

片手にダンベルか水の入ったペットボトルなどオモリになるものが必要です。

  1. 足を肩幅ぐらいに開いて立ち、片手にオモリとなるダンベルやペットボトルを持つ
  2. 息をはきながら、オモリを持っているほうに体を傾ける
  3. 倒しきったら、その姿勢を少しキープ
  4. 息を吸いながら、上体を元に戻す

動かすのは上半身のみで、体全体が傾かないように上半身の角度に気を付けましょう。

左右をそれぞれ10回 × 3セット、または15回 × 3セット行い、30秒~60秒の小休憩を作りましょう。

上半身を戻すときに、腕の力を使わないように、わき腹の力で戻すようにします。

4. プランク

プランクは腹横筋を鍛える筋トレです。同時に、腕や背中の筋肉にも負荷をかけられるので、今までの筋トレよりも広い範囲を鍛えられます。

体幹トレーニングにもなるので姿勢の改善や腰痛予防にもなるでしょう。

  1. マットを敷き、肩幅ぐらいの位置に両手を着け、四つん這いになる
  2. 四つん這いの状態から両足を伸ばし、つま先を揃えて体を支える
  3. 上半身の支えを両手から肘と前腕部に移します。肩の真下に両肘が来るようにする
  4. 顔を真っすぐ前を見るようにして、体が真っすぐになるように姿勢をキープ

プランクの姿勢をキープしている時は、ゆっくりと呼吸をして、息をはくときはお腹がへこませるようにすると効果的です。

最初は20秒 × 3セットでこなし、慣れてきたら時間を伸ばすようにしましょう。小休憩も必ず入れるようにします。

負荷が大きいと感じる場合は、足を肩幅ぐらいに開いてトレーニングしましょう。

5. 腹筋ローラー

時短で腹筋を鍛えたい人は腹筋ローラーを使うと効率的に筋トレができます。

しかし、腹筋ローラーは負荷が大きいため、ある程度腹筋を鍛えてから使わないと激しい筋肉痛になるので注意しましょう。

今回、紹介するのは初心者でも取り組みやすい「膝コロン」と呼ばれる方法です。

  1. マットの上に膝立ちをして、体の真ん中に来るように腹筋ローラーを持つ
  2. 前にローラーを進めていき、四つん這いに近い形になったら、足先をマットから離し、両方の足を左右でクロス
  3. そのまま背筋を伸ばし、ゆっくりと腹筋ローラーを前に押す
  4. 限界のところまで腹筋ローラーを押していき、顔面を打たないように、そのままマットにうつ伏せになる

これを3セットほど繰り返します。ローラーを押している時は息を吸いながら、体を伸ばしていきましょう。

腹筋ローラーは短時間で大きな負荷を腹筋にかけられる便利なグッズです。

しかし、使い方を間違えると腹筋を痛めてしまうので注意しましょう。

シックスパックを目指すには有酸素運動も効果的

筋トレと並行して、体脂肪が燃焼しやすい有酸素運動をすると、シックスパックが現れやすくなります。

もちろん、筋トレをしても体脂肪は燃焼しますが、有酸素運動のほうが体脂肪を燃焼させるには効率的です。

おすすめは筋トレと有酸素運動を組み合わせることです。

筋トレの後に軽いジョギングやウォーキングなどをすると、体脂肪を効率的にエネルギーとして燃焼できるでしょう。

シックスパックが現れるまでの期間

シックスパックができるまでは最短でも3カ月程度かかります。

まずは3カ月間筋トレ、食事管理、有酸素運動などを継続するようにしてください。

もちろん、体脂肪は人によって異なり、腹筋の鍛え方も同じではありません。

さらに、性別の違いで、シックスパックが見えるようになるまでの体脂肪率が異なります。

男性であれば15%前後、女性では20%前後といわれています。

有酸素運動と食事管理を始めても、体脂肪が落ちだすのに2~3週間は必要です。

そして、筋トレをしても、すぐに筋肉量が増えるわけではなく、筋肥大が始まるのはトレーニングを続けて6週間後といわれています。

つまり、トレーニングと食事管理を始めても、少なくとも6週間(約1カ月半)ぐらいは大きな変化が感じられない期間です。その期間を継続できれば、体に変化が少しずつ出てきます。

3カ月ほど継続すると、筋肉量が増え、体脂肪は落ち、お腹周りの変化が体感できるでしょう。

まず、最初はお腹周りの脂肪を減らして、シックスパックが見えやすくなるのを目標にされるのをおすすめします。

まとめ|シックスパックは筋トレ・食事・体脂肪をコントロールして作る

今回は、効率よくシックスパックを作る方法を解説しました。最後にまとめます。

  • 腹筋は3つの筋肉で構成され、外側に盛り上がりにくい
  • シックスパックを作るためには、腹筋を鍛えながら、体脂肪を減らすのが効果的
  • 筋トレ以外に食事管理と有酸素運動で腹筋が見えやすい条件を整える
  • 体脂肪が落ちるのと筋肉量が増えるまでには時間がかかる

腹筋を鍛えるだけでなく、食生活まで変えるとなるとプレッシャーを感じると思います。しかし、栄養バランスを見直すと太りにくい食生活も一緒に付いてきます。

つまり、シックスパックを作ろうとすれば、割れた腹筋と同時に太りにくい食事と体脂肪の少ない体も手に入ります。

ぜひ、きれいなシックスパックを作って、注目する側から、される側になってください。

このコラムでは、他にもダイエット・ボディメイクに関するお役立ち情報を発信しています。

ぜひ他の記事もご覧下さい。