「一日一食だと睡眠時間は短くなる?」
「一日一食が睡眠時間にどう影響するか知りたい」
あなたはこんな疑問を持っていませんか?
結論からお伝えすると、一日一食を続けることで睡眠時間は短くなる傾向にあります。
一日一食だと十分な栄養がとりづらく、睡眠の質が低下するためです。
そこでこの記事では、一日一食と睡眠時間の関係について以下の内容で解説。
- 一日一食だと睡眠時間は短くなる
- 一日一食で睡眠時間が短縮されるデメリット
- 一日一食でも良質な睡眠時間を確保するためのポイントや注意点
体にどのような影響が出るのか、一日一食でも良質な睡眠時間を確保する方法が知りたい方にとって必見の内容です。
一日一食で睡眠時間は短くなる?食事と睡眠時間の関係性を解説
一日一食にすると睡眠時間が短くなるといわれています。
理由のひとつとして、睡眠に関係しているホルモンのメラトニンが低下するためです。
メラトニンは、睡眠の質や睡眠時間延長に関わるホルモンのことで、必須アミノ酸であるトリプトファンから合成されます。
たんぱく質の摂取量が低下するとトリプトファンが減るため、睡眠に必要なメラトニンの量も少なくなってしまい、睡眠時間の短縮化に繋がります。
トリプトファンは糖質と合わせて摂ることで、栄養素の吸収率がアップし効果が出やすいので、糖質などの栄養素も十分に摂る必要があります。
一日一食での適切な睡眠時間
人によって適切な睡眠時間が異なるので、「適切な睡眠時間は〇時間」という風に断定ができません。
ただ、厚生労働省「健康実態調査」によると、年齢ごとの平均睡眠時間に関するデータが出ています。
- 15~24歳:約7~8時間
- 25~49歳:約6~7時間
- 50~65歳:約6時間
このように適切な睡眠時間に関しては、年代ごとによっても異なります。
自分が属する年代の平均睡眠時間を参考にして、自分に合った睡眠時間を探すといいでしょう。
一日一食で睡眠時間を減らす3つのメリット
一日一食で睡眠時間を減らすメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- 活動時間を増やせる
- 趣味に使える時間が増える
- 別のことに投資できる
ここからは、それぞれのメリットについて1つずつ確認していきましょう。
1. 活動時間を増やせる
睡眠時間を削ることで、活動するために使える時間が増えます。
- 副業
- ブログ執筆
- トレーニング
これらのように、様々な事に使える時間が増えるので、普段の生活を有意義に過ごせるでしょう。
1日をもっと充実させたいと考えている方にとって、大きなメリットに繋がります。
2. 趣味に使える時間が増える
会社員の場合、1日の大半を仕事に使うことになるので、自由な時間が少なくなります。
そこで、睡眠時間を削ると趣味に使える時間が増えて、1日をより豊かなものにすることが可能です。
- 動画鑑賞
- 読書
- ゲーム
仕事だけの毎日に嫌気がさしている方にとって、趣味に使える時間が増えるのは大きなメリットと言えるでしょう。
3. 別のことに投資できる
睡眠時間を削る分、自己投資に使える時間が増える点もメリットの1つです。
「もっと会社で稼ぎたい」「将来的に独立するためにスキルを磨きたい」と考えている方に特におすすめ。
勉強時間を増やすことで、ライバルとの差を付けられるようになるでしょう。
【危険】一日一食で睡眠時間が減ると起きるの6つのデメリット
一日一食にはメリットもありますが、デメリットも大きいため、安易に睡眠時間を削るのはおすすめできません。
ここでは、6個のデメリットを紹介します。
- 食欲が増す
- 集中力が低下する
- 糖尿病になるリスクが高まる
- ストレスが増える
- 免疫力が下がる
- 肌が荒れやすい
1. 食欲が増す
一日一食で睡眠時間が短くなると、食欲が増す可能性があります。
睡眠時間が減ると、食欲をコントロールしている、グレリン(食欲増進ホルモン)とレプチン(食欲抑制ホルモン)というホルモンのバランスが崩れるためです。
最近の研究では、睡眠時間が減ることでグレリンが増えて、レプチンが減ることが分かっています。
食欲増進ホルモンであるグレリンが増えると、お腹が空いて食欲が増してしまうのです。
また、睡眠時間が短いときは塩気の強いものやジャンクフードを食べたくなる傾向もあります。
一日一食でせっかく体重が落ちても、高カロリーなものを食べてしまうとリバウンドするリスクが高まります。
睡眠時間の短縮は、健康的な体づくりにとってデメリットに繋がるので、一日一食の場合は、睡眠時間が短くならないような工夫が重要です。
2. 集中力が低下する
一日一食で睡眠時間が短縮されると、集中力の低下に繋がります。
睡眠時間が短いと、集中力が下がるので、結果的に仕事効率が落ちてしまうのです。
睡眠は、脳や体の疲れを取って回復を促す効果があります。
睡眠時間が6時間未満の人はしっかり寝ている人に比べて、仕事効率が約40%低下したという報告も。
睡眠時間の低下は、脳や体の疲労が十分に回復できないため集中率が低下し、仕事や勉強に影響がでてしまいます。
仕事のパフォーマンスをアップさせるためにも、睡眠時間はしっかりと確保しましょう。
3. 糖尿病になるリスクが高まる
一日一食で睡眠時間が減ると体の機能が回復しづらくなるため、慢性疾患など病気のリスクが高まるとされています。
人の体は、寝ているときに内臓の修復やホルモンバランスの調整などを行っています。
体内のバランスが崩れると、心身ともに疲れやすくなるため注意が必要です。
また、睡眠不足によって気付かないうちにストレスが溜まると、免疫が低下したり、血圧が上がったりと体の負担が増えます。
一日一食で睡眠時間が短くなると、健康的な生活からかけ離れてしまうため注意して下さい。
4. ストレスが増える
慢性的な睡眠不足が続くと、不安を感じたり、気分が落ち込みやすくなったりとストレス要因が増えます。
ストレスを受けると「コルチゾール」というホルモンが分泌され、体内のホルモン分泌や自律神経機能に悪影響が出てしまうのです。
長期にわたってコルチゾールが分泌されると、脳の一部が萎縮することもあります。
心身のバランスを崩さないようにするためにも、適切な睡眠時間を確保することが大切です。
5. 免疫力が下がる
睡眠不足が続いてしまうと、身体の外部から侵入した細菌やウイルスなどに対抗する免疫力が下がります。
睡眠不足によって自律神経のバランスを崩し、免疫機能のある白血球の働きを妨げてしまうからです。
風邪などの体調不良を引き起こしやすくなり、生活のパフォーマンスが低下します。
健康的な生活を送るためにも、慢性的な睡眠不足はなんとしてでも避けましょう。
6. 肌が荒れやすい
睡眠不足になると、傷ついた組織を修復する成長ホルモンの分泌が妨げられて、肌が荒れやすくなります。
日常生活でダメージを受けた肌が回復しないので、肌にハリがなくなったり、ガサガサになったりするでしょう。
新陳代謝が発生しないため、メラニン色素が肌に残り続ける点にも注意が必要です。
シミやくすみに繋がることもあるので、きれいな肌を保ちたいのであれば、しっかりと寝るようにしましょう。
一日一食でも良質な睡眠時間を確保するためのポイント7選
一日一食でも睡眠時間を良いものにするためには、工夫が必要です。
ここからは、良質な睡眠時間を確保するためのポイントを7個紹介します。
- たんぱく質をとる
- 複合糖質をとる
- ビタミンをとる
- 運動もセットで取り組む
- 腸内環境を整える
- 日光を浴びる
- 湯船につかる
1.たんぱく質をとる
一日一食でも良質な睡眠時間をつくるためには、たんぱく質をとりましょう。
たんぱく質からとれる必須アミノ酸のひとつであるトリプトファンは、睡眠の質を改善させるために欠かせません。
トリプトファンを多く含む食品一覧
- 鶏肉
- 豚肉
- 卵
- 牛乳
- チーズ
- 豆類
- 納豆
- ピーナッツ
繰り返しになりますが、トリプトファンは眠気を誘発させるホルモンであるメラトニンの材料になります。
メラトニンの働きにより、一日のリズムが整います。
例えば成人の場合、眠気のピークが来るのは21時から23時ごろです。
眠気のリズムを作るメラトニンの働きにより、しっかりと眠れます。
一日一食でも睡眠時間を確保させるためには、食事にたんぱく質をとり入れることが大切です。
2.複合糖質をとる
一日一食でも睡眠時間を安定させるためには、たんぱく質だけではなく複合糖質を一緒に摂るのがおすすめです。
複合糖質とは、食物繊維を豊富に含む糖質のことで、米やそば等に複合糖質が含まれます。
複合糖質は、トリプトファンが体内で吸収されるのを手助けしてくれます。
まず、複合糖質をとることでインスリンが活性化し、トリプトファン以外のアミノ酸は筋肉へ運ばれます。
残されたトリプトファンは、優先的に脳内へ移行されてメラトニンになり、その効果によって睡眠時間が長くなるのです。
一日一食において、糖質とたんぱく質をとるためには主食と主菜のバランスが重要といえます。
一日一食で睡眠時間を長くするためには、複合糖質を一緒に摂ってトリプトファンの吸収率を上げましょう。
3.ビタミンをとる
一日一食で睡眠時間を長くするためには、ビタミンも忘れずに摂りましょう。
ビタミンの中でも特にビタミンCは、抗ストレスホルモンであるコルチゾールを作るときに大量に消費されます。
ビタミンCを積極的にとることで、ストレスに負けない体づくりが可能です。
ビタミンC自体にも抗酸化作用があるため、体内で活性酸素などによるダメージから細胞を保護してくれています。
また、ビタミンB群も重要なビタミンのひとつで、体の中で神経の伝達や代謝に深く関わっています。
一日に必要なビタミンの推奨量
男性 | 女性 | |
ビタミンC | 100mg/日 | 100mg/日 |
ビタミンB1 | 1.4mg/日 | 1.1mg/日 |
ビタミンB2 | 1.6mg/日 | 1.2mg/日 |
ビタミンB6 | 1.4mg/日 | 1.1mg/日 |
ビタミンB12 | 2.4μg/日 | 2.4μg/日 |
(参照:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」)
ビタミンが不足することで体内の正常な機能を保てなくなるため、積極的に摂るように心がけて下さい。
4.運動もセットで取り組む
一日一食で睡眠時間を良いものにするには、運動もセットで取り組みましょう。
運動時間が短いと、睡眠時無呼吸症候群の重症度が高いとの報告があります。(厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014」より)
睡眠時無呼吸症候群は、寝ているときに呼吸が止まることで低酸素状態を引き起こす危険な症状です。低酸素状態が続くと、心臓や血管に負担がかかります。
将来、脳梗塞や心筋梗塞などの大きな病気のきっかけにもなるため、注意が必要です。
1日30分ほどの軽い運動を週5回している場合、全く運動をしていない人に比べて、入眠障害や中途覚醒の訴えが少ない傾向にあります。
一日一食でも十分な睡眠時間を確保するためには、無理のない頻度で合わせて運動も行ってください。
一日一食と運動に関しては、こちらの記事でさらに詳しくご紹介しています。ぜひチェックしてみて下さい。
5.腸内環境を整える
食事で摂った栄養素は全て小腸で吸収されるので、腸内環境は良質な睡眠時間づくりに欠かせません。
腸内環境が整っていると、栄養がしっかり吸収されやすくなるのです。
腸内環境を整えるなら、腸内細菌のうち善玉菌を増やすことがポイントです。
善玉菌の餌となるのは、果物や海藻などの水溶性食物繊維で、大麦にも含まれています。
ご飯を炊くときに大麦を入れたり、付け合わせの味噌汁にワカメを入れたりするといった風に工夫することで摂取する食物繊維を増やすことが可能です。
6. 日光を浴びる
朝に日光を浴びることで、体内時計をリセットすることが可能です。
毎日しっかりと体内時計をリセットすると、寝つきがよくなり、良質な睡眠に繋がります。
寝つきが良くなると、睡眠時間も確保しやすくなるので、より健康的な生活を送れるでしょう。
体内時計を整えるためにも毎日同じ時間に起きて、寝坊しないように過ごすことが大切です。
7. 湯船につかる
就寝前の1〜2時間前に約40℃のお湯に浸かることで、リラックス効果を得られます。
夜間やリラックスしている際に機能する「副交感神経」を優位にできるので、入眠しやすくなるでしょう。
また、入浴で体温を一時的に上げると、眠気が出やすくなるのもメリットの1つです。
疲労回復にも効果があるので、1日の疲れを確実に取りたいという方は、毎日湯船に浸かる習慣をつけましょう。
一日一食で睡眠時間を意識する時の注意点4選
一日一食で睡眠時間を意識するとき、注意すべき点があります。
ここでは、以下4つの内容について解説します。
- ストレスを溜め込まない
- 寝る前にはたべない
- 寝る前にスマホを触らない
- 寝る前にカフェインを摂らない
1.ストレスを溜め込まない
一日一食でも睡眠時間を良いものにするためには、ストレスを溜め込まないようにしましょう。
ストレスは、睡眠の質だけではなく免疫を低下させ、内臓の動きを悪くするため、体にとって害となります。
ストレスを溜め込まないためには、軽めの運動でリフレッシュしたり、栄養バランスを見直すなどの工夫が大切です。
2.寝る前には食べない
一日一食のタイミングは、寝る時間より前に設定しましょう。
寝る前に食事をすると、胃腸が食べ物を消化しなければなりません。消化にエネルギーを使うため、体を休めることができず、睡眠の質が落ちてしまいます。
また、夜はゆっくりと時間をとれるため、だらだらと食べてしまいがちです。
一日一食のときは、せめて寝る2〜3時間前には食事を済ませるようにして下さい。
寝る前の食事を控えると胃腸を休める時間がとれるため、睡眠の質を落とさずに体を休められます。
3. 寝る前にスマホを触らない
スマートフォンからは、眼に入ると頭が覚醒する「ブルーライト」という光が出ています。
入眠前にスマートフォンを長時間見ていると、寝付けなくなってしまうため、睡眠の質が落ちます。
メラトニンの分泌量が減少して、眠りが浅くなることも多いので常に寝不足を感じることもあるでしょう。
睡眠の質を上げるためにも、入眠の1〜2時間前はスマートフォンをいじらないことが大切です。
4. 寝る前にカフェインを摂らない
コーヒーや紅茶に含まれるカフェインには覚醒作用があるので、入眠前に飲まないようにしましょう。
カフェインは摂取してから、30分~1時間後に血中濃度が高まるため、飲むなら就寝時刻の4時間前までを目安にする必要があります。
また、カフェインには利尿作用があることから、夜中にトイレに行きたくなるかもしれません。
いちいち夜中に起きると睡眠の質が下がってしまうので、就寝前にカフェインを摂るのは控えましょう。
まとめ:一日一食を睡眠時間を減らすと危険!良質な睡眠時間を確保する努力をしよう
この記事ででは、一日一食と睡眠時間の関係やポイントなどを詳しくご紹介しました。内容をまとめると以下の通りです。
- 一日一食だと睡眠時間は短くなる
- 一日一食でも良質な睡眠時間の確保は可能
- 一日一食は、栄養バランスを意識して運動もセットで行うこと
一日一食では、一日に必要な栄養が十分とれないために睡眠時間が短くなってしまいがちです。
一食の栄養バランスを考慮して、間食などで上手く不足しがちなビタミンやたんぱく質をとることで良質な睡眠時間を作れます。
栄養管理や適度な運動については、プロのトレーナーからのアドバイスをもとに始めることがおすすめです。
食事管理やトレーニングについて不安があったり正しいやり方を知りたい人は、ぜひジム通いを検討下さい。
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このコラムでは、他にもダイエット・ボディメイクに関するお役立ち情報を発信しています。
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