【徹底解説】運動しない人がプロテインを摂取する際に知っておくべき7つのこと

#post_excerpt厚生労働省が推奨する1日のタンパク質摂取量は、食事だけでは賄えません。そのため、運動しない人もプロテインを飲んだ方が良いです。健康を悪影響及ぼさない摂取方法などわかりやすく解説。

「筋トレや運動をしていないけど、プロテインを飲む意味はある?」
「運動していない日でも、プロテインは飲むべき?」

このような疑問をお持ちではないでしょうか。

プロテインは、ジムで筋トレや運動をする人が飲むものというイメージがありますね。では、運動しない人にプロテインは不要かというと、そういうわけではありません。

厚生労働省が目標にしているタンパク質量を食事のみで摂取することは困難なため、運動しない人もプロテインは飲んだ方が良いです

プロテインは効率よくタンパク質不足を解消できる便利な食品ですが、一方で摂取のしかたを間違えると健康を害する恐れがあるため注意が必要です。

そのため、当記事では、運動しない人がプロテインを適切に摂取する方法をわかりやすくまとめました。

ぜひ最後までご覧ください!

運動しない人が、プロテインだけ飲んでも大丈夫?

前述の通り、運動しない人でもプロテインを飲むことは大変有効です。運動の有無とは関係なく、プロテインによって体に必要な栄養を効率的に摂取できるからです。

この章では、プロテインの役割やタンパク質の必要性、摂取量について解説していきます。

1. プロテインの役割

まずプロテインは、タンパク質を効率良く摂取できる栄養補助食品です。

筋トレの後プロテインを飲むのは、破壊された筋肉を再生するためにタンパク質の補給が必要だからです。

この場合、プロテインは主に筋肉を作る材料ですが、私たちの体は体調維持にもタンパク質を必要としています。

つまり、運動をしている、していないに関わらず、体に必要なタンパク質を補給するため、プロテインを摂取したほうが良いと言えるでしょう。

2. タンパク質の必要性

私たちの体は、毎日一定量のタンパク質を必要としています。

その理由は、タンパク質を材料にして、皮膚や髪の毛、血液、体の調子を整えるホルモンなどが作られているからです。さらに免疫力を高めるためにもタンパク質は役立っています。

摂取したタンパク質は体の中で分解、吸収され、体のいろいろな部位で使うために再構成されます。

これらの働きは、人が生きている限り、体内で常に絶え間なく行われています。

従って、タンパク質が不足した状態が続くということは、髪の毛がパサついたり、肌がカサカサになったりするだけでなく、免疫力の低下や体調の悪化に繋がります。

タンパク質不足にならないよう、必要量を摂取しましょう。

3. 1日に摂取するタンパク質の目標量

それでは、運動しない人が1日に摂取したほうが良いタンパク質の量はどれくらいでしょうか。

その答えは、その人の1日の活動量で違います。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、身体活動を3つのレベルに分け、それぞれに摂取するタンパク質の目標を定めており、ご自身の活動量に合わせて判断する必要があります。

以下はその基準の抜粋です。

身体活動レベル 日常生活の内容
生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合
座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、通勤・買い物での歩行、家事、軽いスポーツ、のいずれかを含む場合
移動や立位の多い仕事への従事者、あるいは、スポーツ等余暇における活発な運動習慣を持っている場合

続いて、1日に摂取するタンパク質の目標量(g)は以下の通りです。この中で、運動しない人は身体活動レベル「Ⅱ」に該当するでしょう。人によっては「Ⅰ」かもしれません。

性 別 男 性 女 性
身体活動レベル
18〜29歳 75~115 86~133 57~88 65~100
30〜49歳 75~115 88~135 57~88 67~103

では、毎日の食事から、どれくらいのタンパク質が摂取できるのでしょうか。男性なら1日に少なくとも75g、女性は57gのタンパク質を摂取するのが目標とされています。

例として、1日の食事から摂取できるタンパク質とカロリーを計算 してみました。以下の表をご覧ください。

朝食

メニュー タンパク質(g) エネルギー(kcal)
豆腐とわかめのみそ汁1杯(204g) 3.98 58
卵1個(50g) 6.2 76
ご飯(白米150g) 3.8 234

昼食

メニュー タンパク質(g) エネルギー(kcal)
ミートソーススパゲッティ(240g) 13.32 374
野菜サラダ小皿(62g) 0.48 10

夕食

メニュー タンパク質(g) エネルギー(kcal)
鶏の照り焼き(150g) 20 252
ご飯(白米150g) 3.8 234
中華風スープ 9.2 73
小松菜の炒め物(2株) 0.9 43
  • 摂取タンパク質の合計量:62.8g
  • 摂取エネルギーの合計量:1354kcal

いかがでしょうか。3食きちんと食事をした場合でも、1日に摂取できるタンパク質は62.8g

なんとか女性の身体活動レベル「Ⅰ」に該当する量です。

しかも、実際の生活では、朝食を抜いたり、タンパク質が少ない食事に偏っていたりと、バラつきがあるはずです。

つまり、食事から十分なタンパク質を摂取するのは難しく、足りない分をプロテインで補う必要があるのです

プロテインでタンパク質を摂取するメリット

それならば、タンパク質不足にならないよう、タンパク質を多く含む食品を選び、たくさん食べれば良いと思うかもしれません。

しかし、そうすると摂取カロリーが大幅に増えてしまい、太る原因となってしまいます

「タンパク質の摂取量を増やしたいが、摂取カロリーは上げたくない」。そのような状況下において、プロテインは重宝するでしょう。

この章では、プロテインを摂取する3つのメリットを解説します。

1. 手軽にタンパク質を摂取できる

プロテインは、飲み物に溶かしたり、食べ物に混ぜたりするだけで、手軽にタンパク質を摂取できます。

食べ物からタンパク質を摂取しようとすると、料理の労力、時間が掛かりますが、プロテインにはそういった手間がありません。

今の食事をほとんど変えることなく、タンパク質の摂取量を増やせるのは大きな利点です

2. カロリーコントロールが簡単

プロテインは、普通の食品よりカロリーコントロールが簡単です。

例えば、マイプロテイン のトータル・プロテイン・ブレンドは、1食分が30g、摂取できるタンパク質は25g、カロリーは118kcal。およそバナナ1本半のカロリーです。

このように1食分のタンパク質量やカロリーがパッケージに明記されており、簡単に把握できます。

もし、1日に1回プロテインを飲むとすれば、必要なタンパク質の1/4~1/3を摂取できる計算です。しかも、そのカロリーはバナナ1本半です。

3. 栄養不足が防げる

さらに、プロテインからはタンパク質だけでなく、他の栄養素も同時に摂取できます。

Orgain のオーガニックプロテインパウダーは、ビタミンAやビタミンC、鉄分などを含んでいます。

それぞれの商品に特徴があり、食事だけでは不足しやすい栄養素も補えます。

運動しない人向け!無駄のないプロテイン摂取の仕方

protein product

プロテインはパウダー状のものが多く、摂取するのに手間が掛かると感じるかもしれません。

しかし、実際はそんなに手間というほどではありません。方法を3つほどご紹介しましょう。

1. 飲み物に混ぜる

プロテインは牛乳に混ぜて飲むというイメージがあるかもしれません。

しかし、牛乳でなくても、ジュースやコーヒー、水、スープに混ぜても摂取できます。

味がおかしくなると思うかもしれませんが、プロテインは混ぜるものに合わせて味を選べるぐらい種類が増えていますので、問題ありません。

  • 飲み物の味を変えない無味無臭に近いプレーン
  • 抹茶 、ミルクティーなど飲み物風味
  • ピーチ、バナナ、マンゴーなどフルーツ風味

ほかにも、ラムネ味 という炭酸水に混ぜても違和感がないような商品もあります。

もし、豆乳やハーブティーなどを飲む習慣があるなら、合う味のプロテインを選び、摂取してみてはいかがですか。

2. お菓子の代わり

プロテインは商品開発が進み、今ではお菓子のように食べられます。

もし、まだプロテイン入りのお菓子を食べたことがなければ、ぜひ一度購入して食べてみるのをおすすめします。

ただ、含まれているタンパク質量を把握しておかないと、過剰摂取になってしまう場合があるので、食べる量には気を付けてください。

3. 料理の材料として追加する

料理の材料として、プロテインを追加することもできます。

ホットケーキやクッキー、お好み焼き、コロッケなどレシピが数多くあり、 プロテインの粉っぽさが苦手な人は、料理に混ぜて摂取してみましょう。

今までの料理に追加するだけで、簡単にタンパク質の摂取量を増やせます。

プロテイン摂取のタイミング

運動しない人は、運動や筋トレの後というプロテイン摂取のベストタイミングがないため、基本的には食事時になります。特に朝食と間食の時が良いでしょう。

理由を解説していきます。

1. 朝食

朝食にプロテインを追加する理由は2つあります。

1つ目は、起床直後のエネルギー不足を解消することです。
私たちの体は、睡眠中にエネルギーを消費しながら疲労回復をしています。そのため、寝起きの体はエネルギー不足になっており、栄養補給が必要です。

2つ目は、朝の慌ただしい時間帯は食事が簡素になりやすく、プロテインを摂ることで欠食や栄養不足を補えるからです。

朝食は栄養の摂取量が少ない傾向があるため、プロテインで補充しましょう。

2. 間食

間食で食べるフルーツやナッツのように、プロテインを間食すると、糖質や脂質だけでなく、タンパク質も一緒に摂取できます。

例えば、プロテイン入りのエナジーバー。チョコバーとほぼ同じ感覚で食べられて、腹持ちが良く、少量で満足できます。

運動しないでプロテインを飲むと太るのか

まず、運動しないでプロテインを飲むと太るというのは間違いです。もし、そうであれば、1日の摂取カロリー量に問題があると思ったほうがよいでしょう。

プロテインはカロリーコントロールがしやすい食品ですが、当然飲んだ分だけ摂取カロリーは増えます。

太らないよう、プロテインを含んだ上でアンダーカロリーを保つ必要があります。

1. アンダーカロリーなら太らない

アンダーカロリーとは、1日の活動で消費するカロリーよりも摂取するカロリーを低く保つこと、またはその状態を指す言葉です。

プロテインを摂取しても、1日で消費するエネルギー以下に留められるのであれば、太ることはありません。

まずは、アンダーカロリーにするために、1日に摂取しているエネルギー量を計算。そこから、摂取カロリーを調整し、アンダーカロリーの状態にしてからプロテインを摂取するようにしましょう。

2. プロテインに含まれる糖質と脂質には注意を

プロテインの中にはタンパク質だけなく、糖質や脂質が多く含まれているものもあります。

そういった製品は、激しい筋トレや運動をする人にとって効率のよい栄養補給になりますが、運動しない人にはオーバーカロリーの原因になるので注意が必要です。

従って、プロテインを選ぶ際はカロリーが少なく、糖質と脂質があまり含まれていないものを選びましょう。

3. 運動しない日にプロテインを飲む必要はあるのか

筋トレした後にプロテインを飲むのは、破壊された筋肉をタンパク質によって効率的に修復し、筋肉量を増やせるからです。

これだと、筋トレをしない日はプロテインが要らないように感じますが、筋トレをしない日もプロテインは飲みましょう

筋トレをしていない時、休んでいる時でも、体の中では筋肉を増やすための活動が行われています。

そして、筋肉を作るためには、十分な休養と栄養が必要です。筋トレをしない日もプロテインは摂取しましょう。

運動しない人が飲むのに適したプロテイン

Types of protein

プロテインの種類は、大きく動物性と植物性の2つに分けられます。なお、運動しない人には植物性が最適です。

運動しない人に、植物性のプロテインが適している理由は以下の通りです。

  • 動物性のプロテインよりも吸収が穏やかで腹持ちがよい
  • 糖質や脂質が動物性のものに比べて低い傾向がある

大豆やアーモンド、ヘンプシードなど原料の違う製品を選ぶことができ、乳糖不耐症やアレルギーがある人も摂取できます。

そこでこの章では、植物性のプロテイン4種類について解説します。ぜひプロテインを買う時の参考にしてみてください。

1. ソイプロテイン

大豆を原料にしたプロテインです。

タンパク質だけでなく、大豆イソフラボンがホルモンバランスを整えたり、大豆に含まれるグリシニンが血中コレステロールの値を下げたりする効果もあります。

2. ピープロテイン

大豆アレルギーがある場合は、ピープロテインをおすすめします。

ひよこ豆を原料にしており、大豆アレルギーでも摂取できます。

栄養バランスを取るため、他の栄養価の高い材料とブレンドしたものや糖質がゼロのものなど、種類が増えているプロテインです。

3. ヘンプシードプロテイン

スーパーフードとして知られているヘンプシード(麻の実)を材料にしたプロテインです。

栄養価が高く、体内で作れない必須アミノ酸や鉄分、銅、マグネシウムなどを多く含んでいます。

無農薬、無添加を売りにしている製品が多く、添加物が気になる人にはおすすめです。

4. アーモンドプロテイン

アーモンドのタンパク質だけでなく、食物繊維や抗酸化作用を含んだプロテインです。

日本国内では知名度が低く、種類もあまり出回っていません。

しかし、原料がアーモンドであるため、クッキーやケーキに混ぜたり、アイスクリームやヨーグルトに直接かけて食べたりできる優れものです。

運動しない人がプロテインを飲むときの注意点

プロテインは、普通の食べ物よりタンパク質が吸収されやすいように加工されているため、摂取する時は注意しなくてはいけません。

1. タンパク質の過剰摂取を避ける

プロテインに限らず、栄養はたくさん摂取すれば良いというものではありません。

過剰に摂取したタンパク質は吸収されず、分解され、最後は尿として排出されてしまいます。

それだけなく、肝臓への悪影響や腸内環境が悪化すると懸念されています。

摂取量は、パッケージに記載されている1食分の量に留めましょう。

2. 食事をプロテインだけにしない

プロテインを食事の代わりにしてはいけません。プロテインは、あくまでタンパク質を効率的に摂取するためのものです。

糖質や脂質、食物繊維やビタミン、ミネラルも摂取しなければ、体調は維持できません。

特に、欠食がちな人や食事が簡素な人、急激なダイエットを行う人は、食事がプロテインだけにならないように注意してください。

まとめ

今回は、運動しない人がプロテインを摂取する際に知っておくべき7つのことをお伝えしました。最後に要点をまとめます!

  1. 1日の食事だけで必要なタンパク質を摂取するのは難しい
  2. 運動しない人も、プロテインでタンパク質の不足分を補える
  3. プロテインを摂取するタイミングは食事中や間食時がベスト
  4. 栄養バランスを考えながら、適量を摂取する

最近のプロテインは種類や商品が増え、味も良くなり、とても身近なものになりました。

お菓子のように食べたり、混ぜる飲み物に合わせて味を選んだり、料理の材料にしたり。

摂取方法のバリエーションも広がったことで、運動しない人でもプロテインをひとつの「食事」として楽しめる時代です。

運動してもしなくても、プロテインを摂取するのは体にとって良いことです。

ご自身の好みや生活スタイルに合ったプロテインを見つけて、気軽にタンパク質を摂取していきましょう!

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