【結論】一日一食は血糖値のコントロールに不向き!三食食べて夜のみ糖質を控えよう

さまざまなダイエット法がある中、芸能人からも支持を得ているのが「一日一食ダイエット」です。本来定期的に食べ物から栄養素を補うべきなのに、本当に一食だけでいいのでしょうか?一日一食だけのとき、ダイエット効果のほか、体にどのような影響があるのかを解説します。

「一日一食だと血糖値はどうなるの?」
「血糖値が上がると痩せられないらしいし、一日一食にしようかな・・・」

ダイエット中、手っ取り早くエネルギーを大幅カットできるからと一日一食だけにしようか迷っているあなた。痩せるのは魅力的なものの、血糖値に対して悪い影響があるのではと不安になってしまいますよね。

結論、一日一食は血糖値をコントロールしにくくなるので、おすすめできません。とくに検診結果で「血糖値」や「ヘモグロビンA1C」が引っかかった方は注意が必要です。

この記事では、一日一食を考えているあなたのために、以下の情報について解説します。

  • 一日一食が血糖値のコントロールに不向きな理由
  • 一日一食が血糖値に与える影響
  • 一日一食ダイエットのメリット・デメリット
  • ダイエットを効率化させるコツ

血糖値を活かしながらダイエットを成功させるコツも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

一日一食は血糖値のコントロールに不向き

「一日一食しか食べなければ、摂取エネルギー量が減るから痩せる!」と思っていませんか?実は一日一食しか食べない場合、血糖値のコントロールがうまくできず、痩せにくくなります。

コントロールが上手くできない理由は「血糖値スパイク」にあります。血糖値スパイクとは、食後一気に血糖値が上昇する現象のことです。

食事を一定の間隔でバランスよく食べる場合、血糖値が上昇する際の振れ幅は安定しています。しかし、一日一食しか食べない場合、エネルギーを欲している体は糖質をどんどん血液中に取り入れ、一気に血糖値が上がる血糖値スパイクが発生するのです。

急激に上昇した血糖値を一定の値まで下げるため「インスリン」というホルモンがたくさん分泌されます。このインスリンが痩せない原因を作りだすのです。

インスリンは血糖を体のすみずみにある細胞に届ける働きがあるのですが、必要ない血糖を「不要なエネルギー源」として体脂肪へ変えていきます。結果、体脂肪が増えてしまうこともあります。

まとめると、痩せにくい体になる流れは以下の通りです。

  • 一日一食しか食べない
  • 血糖値が急上昇する
  • インスリンがたくさん分泌される
  • 不要な血糖値を体脂肪として蓄える
  • 体脂肪が増加

一日一食が血糖値に与える2つの影響

一日一食の食事スタイルが血糖値に与える影響は、痩せにくくなるだけではありません。

今回は、2つの症状を紹介します。

  • 糖尿病のリスクが高まる
  • 低血糖になる恐れがある

順にくわしく解説します。

1. 糖尿病のリスクが高まる

一日一食しか食事を食べないと、食後に高血糖を招きやすくなります。

規則的な間隔で複数回の食事を食べた方が、血糖値は上昇しにくい性質をもっているからです。

体のエネルギー源である糖質は、常に一定量が必要です。しかし、一日一食しか食べないことで糖質を摂らない時間が長く続くと、欲しいのに手に入らないエネルギー源を強く求めはじめます。

結果、久しぶりの食事で摂った糖質をたくさん血液へと取り込み、急激に血糖値が上昇して高血糖になります。高血糖の状態が頻繁に起こると、痩せられない原因になるだけでなく、糖尿病のリスクにも繋がるファクターにもなるので、一日三食、規則正しく食事を食べる事が大切です。

影響2. 低血糖になる恐れがある

絶食時間が長いと血糖値が必要な分も足らなくなり、低血糖を起こす恐れもあります。低血糖とは、エネルギー源である糖質が足らず、細胞がうまく働けなくなる状態です。

低血糖では次の症状がでてきます。

  • 脱力感
  • イライラ
  • 冷や汗

とくに血糖値のコントロールをうまくできていない方は、低血糖になりやすいかもしれません。健診で「血糖値」や「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」を指摘された方は注意しましょう。

一日一食ダイエットの3つのメリット

一日一食ダイエットのメリットとしては、以下の3つが挙げられます。

  1. 痩せるスピードが速い
  2. 節約に繋がる
  3. 自由時間が増える

内容を1つずつチェックしていきましょう。

1. 痩せるスピードが速い

一日一食ダイエットのメリットとして、痩せるスピードが早い点が挙げられます。

摂取カロリーが大幅に減るため、体重が一気に落ちることも珍しくありません。

特に、元の体重が重い場合は、体重が落ちるスピードがさらに上がります。

元の体重が重い場合は、摂取カロリーがもともと高いことが多いので、一日一食ダイエットの効果を感じやすいでしょう。

2. 節約に繋がる

食事の回数を減らすので、食費がその分かからなくなり、節約に繋がります。

例えば、1食1,000円かけていると仮定し、一か月一日一食ダイエットを継続した場合だと以下のような計算式になるでしょう。

・800円(一食の費用) × 2 × 31(日) = 49,600円(一か月で浮いた食費)

一か月で5万円近く浮くので、その分、他のことにお金を使えます。

3. 自由時間が増える

一日一食にすることで、二食分の時間が浮くため、自由時間が増えます。

特に日中の仕事などで忙しい方にとって、嬉しいメリットと言えるのではないでしょうか。

読書をしたり、ゲームをしたり、自分が好きなように過ごせる時間が増えるので、1日の幸福度が高まるはずです。

一日一食ダイエットの6つのデメリット

一日一食ダイエットはメリットだけではなく、以下のようなデメリットがあります。

  • リバウンドしやすい
  • 筋肉量が低下する
  • 運動のパフォーマンスが落ちる
  • 胃腸に負担がかかりやすい
  • 栄養不足に陥ることがある
  • 便秘になりやすい

ここからは、それぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。

一日一食ダイエットのデメリットについては「【リバウンドしやすい?】一日一食ダイエットのデメリット10選!ボディメイクを成功させる5つの方法を解説」でも解説しているので、あわせてご参考にしてください。

【リバウンドしやすい?】一日一食ダイエットのデメリット10選!ボディメイクを成功させる5つの方法を解説

1. リバウンドしやすい

一日一食ダイエットは、過度な食事制限を行うため、元の生活に戻った際にリバウンドしやすいです。

ダイエット以前の食事に戻すと、カロリー摂取量が元通りになるので体重も増えやすくなります。

ずっと続けられる自信がないのであれば、一日一食ダイエットにはそもそも取り組まない方がいいでしょう。

2. 筋肉量が低下する

一日一食なので、三食と比べると摂取するタンパク質の量が落ちやすいです。

摂取するタンパク質の量が落ちてしまうと、筋肉の合成や維持の効率が下がってしまいます。

特に筋トレなども考えている方にとっては、悪影響が出てしまうでしょう。

そのため、一日一食ダイエットは、筋トレもしっかり続けたいという方にとって不向きです。

3. 運動のパフォーマンスが落ちる

一日一食ダイエットを続けることで、体のエネルギー源である炭水化物が不足してしまいます。

炭水化物が不足すると、疲れやすくなり、運動のパフォーマンスにも悪影響が出てしまうはずです。

スポーツや筋トレを趣味としている方にとって、大きなデメリットと言えるでしょう。

4. 胃腸に負担がかかりやすい

一日一食ダイエットでは、食事回数を減らせることから胃腸への負担が減りやすいと考えがちです。

ただ、一度に多く食事を行うため、逆に胃腸への負担がかかりやすくなってしまいます。

一日一食ダイエットを継続する限り、胃腸に負担をかけ続けることになるでしょう。

5. 栄養不足に陥ることがある

一日一食ダイエットは、食事量が減るため、そもそも栄養不足に陥りやすくなります。栄養不足になると、体調を崩しやすくなってしまうことも多いです。

また、免疫力も弱りやすいので、風邪や病気になりやすいことも注意点として挙げられます。

6. 便秘になりやすい

一日一食ダイエットを行うと、摂取する水分量も減りやすいので、便秘になりやすいです。

便秘になると、便も硬くなりやすいため、痔のリスクが高まります。

余計なストレスを抱えながら生活することになるので、日常生活でいらいらしたくない方は一日一食ダイエットを控えましょう。

痩せたいなら一日三食×夕食のみ糖質制限がおすすめ

一日一食はエネルギー制限になるので、体重は落ちるでしょう。しかし、血糖値が不安定なため体に負担がかかりやすく、ダイエットとしてはおすすめできません。

そこでおすすめしたいのが「一日三食×夕食のみ糖質制限」です。

「血糖値を味方につけながら痩せたい!」「健康的で引き締まった体を手に入れたい!」

こういった考え方を持つ方は、一日三食しっかり食べ、夕食のみ糖質制限する食事管理がおすすめです。

一日三食×夕食のみ糖質制限をする場合、次の3つを意識しましょう。

  • 朝・昼・夕と一定の間隔で食事をとる
  • 夕食は糖質の量を抑える
  • 朝食の際にお腹が空いている状態をつくる

くわしく解説します。

1. 朝・昼・夕と一定の間隔で食事をとる

血糖値を安定させるため、食事の時間は一定の間隔で摂ります。朝ごはん・昼ごはん・夕ごはんを6時間おきに食べられるのがベストです。

朝や昼は活動量が多く、エネルギー消費もしやすいのでエネルギー源の糖質は控えない方が良いでしょう。

2. 夕食は糖質の量を抑える

夕食の糖質量は抑えるようにしましょう。無駄な糖質を摂ることで血糖値が上がってしまい体脂肪が増える…ということが起こらないようにします。

なぜ夕食の糖質を抑えるのかと言うと、食事したあとの夜はもっとも活動量が少ない時間帯だからです。活動量が少なければ、必要なエネルギー量も少なくなるため、エネルギー源である糖質も多くは必要になりません。

余分な糖質はインスリンによって体脂肪へと換えられてしまうので、夕食は血糖値を急激に上げない食事内容を意識しましょう。

3. 朝食の際にお腹が空いている状態をつくる

朝起きた時に「お腹が空いたな」と感じる状態を作れるようにしましょう。起床時に空腹感があれば、絶食の時間を上手に作れている証拠になります。

絶食の時間を作りたい理由は、体脂肪が分解されやすいからです。しかし、活動する昼間に空腹が長く続けば、エネルギー不足による体への影響が気になります。

そこで眠っている時間を有効活用し、まとまった絶食の時間を作るのです。絶食の時間を上手に取り入れると、体脂肪は落ちやすくなります。

ダイエットの効率を良くする6つのコツ

「一日三食×夕食のみ糖質制限で絶対にダイエットを成功させたい!

そんなあなたへ、さらにダイエット効果を得られる6つのコツを紹介します。

  • アンダーカロリーを守る
  • 食事バランスを改善する
  • 筋トレをする
  • 有酸素運動をする
  • 早寝早起きを心がける
  • スクワットを取り入れる

くわしく解説していきます。

1. アンダーカロリーを守る

アンダーカロリーを守ると、ダイエット効果はさらに高くなります。

アンダーカロリーとは、摂取エネルギー量が消費エネルギー量を下回っている状態のこと。必要なエネルギーを食事でカバーできないと、体脂肪を分解してエネルギーを作り出しだします。

つまり、アンダーカロリーは体脂肪を減らしたいダイエットでは「基本」なのです。

どの程度のカロリー摂取でアンダーカロリーと言えるのか知りたい方は、自身の消費エネルギー量を出すことからはじめてみましょう。消費エネルギー量は、基礎代謝+活動代謝+食事誘発性熱産生で計算できます。

詳しい算出方法は【体験談】糖質制限の正しいやり方とは?成功者が語る効果的に痩せるための4つのコツの記事をご覧ください。

【体験談】糖質制限の正しいやり方とは?成功者が語る効果的に痩せるための4つのコツ

計算したアンダーカロリーを守りながら食事の量を調整し、エネルギーを摂り過ぎないよう注意しましょう。

2. 食事バランスを改善する

アンダーカロリーを守ったうえで、食事バランスの改善に取り組みます。

「痩せるならたんぱく質をたくさん食べること」「野菜だけを食べれば華奢になれる」などの情報を耳にしますが、特定の食材ばかりをたくさん食べる偏食は、健康的なダイエットに向いていません。

食事バランスは、以下を参考に整えてみましょう。

  • ごはん・・・白ご飯や玄米、雑穀米
  • メインのおかず・・・魚・肉
  • 小鉢のおかず・・・野菜・大豆製品・海藻
  • 汁物・・・野菜・大豆製品・海藻

エネルギー源の糖質はごはんで摂ることをおすすめします。玄米や雑穀米にすると血糖値が緩やかに上昇するので、ダイエット中の方も参考にしてください。

主食を食べ過ぎてしまう方は、おかずや汁物で食材をバランス良く食べると我慢しやすいです。野菜や大豆製品、海藻で摂れる食物繊維は、お腹にたまりやすく食欲を満たしてくれますし、血糖値の上昇を緩やかにする作用もあります。

3. 筋トレをする

血糖値を意識しながらダイエットするなら、筋トレを取り入れましょう。筋肉量が増えると血糖値をコントロールしやすくなるからです。

そもそも血糖とは、体のさまざまな細胞へエネルギー源を運ぶため、血液中に糖質が入ったもの。エネルギー源を必要とする細胞である筋肉が増えれば、血糖も利用される効率が上がります。

筋肉が増えれば血糖の利用効率が上がり、結果インスリンの分泌量も適正になります。体脂肪を合成する作用をもつインスリンが過剰に分泌されなくなれば、脂肪の増えにくい体に近づけるのです。

4. 有酸素運動をする

筋トレに加え、有酸素運動も取り入れられるとより効果的です。

有酸素運動で主に利用されるエネルギー源は脂肪酸です。脂肪酸は脂肪を分解して得られる成分なので、ダイエット中に有酸素運動をすると体脂肪が減りやすくなります。

筋トレでは糖質を主なエネルギー源として使うため、体脂肪は減りにくいです。

効率良く痩せたいのであれば、筋肉をつくる筋トレと体脂肪を燃やす有酸素運動を組み合わせて行うと良いでしょう。

5. 早寝早起きを心がける

ダイエットの効率を高めたいのであれば、早寝早起きを心がける必要があります。

生活リズムを整えないと、ホルモンバランスや自律神経が乱れやすくなり、代謝が低下しやすいからです。代謝が低下してしまうと、太りやすく痩せにくい体になってしまいます。

効果的なダイエットが望めなくなってしまうので、忙しい場合でもかならず生活リズムを整えられるようにしましょう。

6. ストレッチを取り入れる

ダイエットにストレッチを取り入れることで、むくみが取れやすくなります。むくみがあると、水分の体積分、脚が太くなったり、顔が大きくなったりするのでストレッチを行ってむくみを取ることが大切です。

また、体温が上がると基礎代謝が上がりやすくなるので、代謝が高くなって消費エネルギーが増えます。その分、痩せやすく太りにくい体になるでしょう。

ダイエットに効果のあるストレッチについては「ジムで筋トレするならストレッチは必須!おすすめストレッチ14選&その効果を紹介!」でも解説しています。ぜひ、ご覧ください。

ジムで筋トレするならストレッチは必須!おすすめストレッチ14選&その効果を紹介!

まとめ:一日一食ダイエットは血糖値を極端に上げるので危険!まずは一日三食×夕食のみ糖質制限を心がけよう

一日一食のみを食べる場合、血糖値にどのような影響があるのか解説しました。

重要な部分を再度確認してみましょう。

  • 一日一食は血糖値のコントロールがうまくできない
  • 血糖値がコントロールできないと痩せにくい
  • 痩せたいなら、一日三食×夕食のみ糖質制限がおすすめ
  • 筋トレや有酸素運動は血糖値コントロールをサポートする

一日一食では血糖値のコントロールがうまくできず、痩せにくくなる恐れがあります。「今度こそダイエットで痩せたい!」という方は、一日三食×夕食のみ糖質制限がおすすめです。

このコラムでは、他にもダイエット・ボディメイクに関するお役立ち情報を発信しています。ぜひ他の記事も参考にしてください。