「タンパク質ってよく聞くけど、実際どんなもの?」
「1日にどれくらい・どんな食事をすれば良いのかな?」
「ダイエットや筋トレに良いと聞いたけど、たくさん摂れば良いのかな?」
あなたはこんな疑問を持っていないでしょうか。
タンパク質は、水分に次いで身体を構成する重要な栄養素です。
たとえば、食べたり考えたり、歩いたりなど、何気なく行っていることには、タンパク質が関わっています。
この記事では、タンパク質について知りたいあなたに向けて、こんな内容を解説します。
- タンパク質とは?
- タンパク質と食事に関する3つのポイント
- タンパク質を摂取するときのポイントは?
食生活の改善やダイエット、筋トレを通して「健康的な身体」を目指せますので、ぜひ最後までご覧ください!
【今更聞けない】タンパク質とは?
タンパク質は、炭水化物・脂質とともに3大栄養素と呼ばれるエネルギー源の1つ。私たちが普段から食べる食材にも多く含まれています。
- 主菜(肉・魚・大豆製品 等)
- 主食(白米・パン・麺類 等)
- 副菜(野菜・きのこ類 等)
ここでは「タンパク質ってよく聞くけど、実際どんなものか分からない方」に向けて、以下の内容を詳しく紹介します。
- タンパク質はアミノ酸の集合体
- タンパク質の性質・働き
- タンパク質の消化・吸収の仕組み
タンパク質はアミノ酸の集合体
タンパク質は、20種類のアミノ酸で構成された集合体。
特に、体内で作り出せないアミノ酸(9種類)は「必須アミノ酸」と呼ばれ、バランスが悪いと利用効率が下がってしまいます。
そのため「量」と「種類」が重要な指標「アミノ酸スコア」となっており、すべてのアミノ酸が必要料を満たした状態がスコア100です。
タンパク質の性質・働き
タンパク質は、1gで「約4kcal」のエネルギーを生み出しており、性質は以下の2つに分類されます。
身体の構成(筋肉、骨、皮膚、毛髪、内臓 等)
身体の機能(代謝のサポート、抗体の生成、消化・吸収 等)
前者は「構成タンパク質」、後者は「機能タンパク質」と呼ばれ、どちらも生きていく上で、不可欠な働きだと言えるでしょう。
タンパク質の消化・吸収の仕組み
タンパク質は、消化酵素の働きによって細かく分解されたアミノ酸となり、消化・吸収されます。
そんな重要な役割を持つ消化酵素も、実はアミノ酸から作られているのです。
つまり、タンパク質が足りなければ、消化酵素も不足することになってしまうでしょう。
タンパク質と食事に関する3つのポイント
この項では、1日にタンパク質をどのように摂取すればいいのか」悩んでいるあなたに向けて、以下の内容をご紹介します。
- 1日にタンパク質はどれくらい必要?
- 1日の食事に含まれるタンパク質量は?
- タンパク質を多く含む食品は?
1日にタンパク質はどれくらい必要?
1日に必要なタンパク質は「日本人の食事摂取基準」で定められており、具体的な数値は以下のようになります。
性別(年齢/妊娠期) | 必要なタンパク質量 |
男性(15歳以上) | 65g/日 |
女性(15歳以上)※ | 50g/日 |
女性(妊娠中期) | +5g/日 |
女性(妊娠後期) | +25g/日 |
※12〜17歳は「55g/日」
参考:https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586557.pdf
1日の食事に含まれるタンパク質量は?
1日の食事に含まれるタンパク質量について、いまいちピンとこない人も多いのではないでしょうか?
たとえば、育ち盛りの15〜17歳男性を例に、食事構成を考えてみましょう。
- ご飯(300g):7.5g
- 牛もも肉(100g):19.5g
- 紅鮭(70g):15.8g
- 納豆(1パック):12.4g
- 牛乳(コップ2杯):13.2g
タンパク質は多くの食品に含まれているため、簡単に摂取できます。その反面、過剰摂取には気をつけたほうが良いですね。
参考:https://www.morinaga.co.jp/protein/columns/detail/?id=48&category=performance
タンパク質を多く含む食品は?
タンパク質を含む食品を選ぶ際は、アミノ酸スコアが100に近いものを選びましょう。
例えば、鶏ささみや豆腐のような「高タンパク質・低カロリー」な食品がおすすめです。しかし、貧血になるリスクがあるため、鉄分豊富な赤身肉や魚と一緒に摂るようにしましょう。
具体的には、以下の食品がおすすめです。
- 牛や豚の赤身
- マグロの赤身、カツオ
- 卵
タンパク質を多く摂れる食品は、他にも存在します。代表的な食品群を以下にまとめているので、参考にしてみてください。
- 肉類(鶏ささみ、牛もも肉 等)
- 魚介類(イワシ、焼きたらこ 等)
- 卵製品(卵黄、ゆで卵 等)
- 大豆製品(きな粉、納豆 等)
- 乳製品(脱脂粉乳、牛乳 等)
タンパク質を摂取するときのポイントは?
タンパク質を摂取するときのポイントは、以下の3つです。
- 自分の必要量を把握する
- 高タンパク質・低カロリーの食事を摂る
- プロテインを活用する
それぞれについて、順番に解説します。
自分の必要量を把握する
タンパク質は、自分の運動量に合わせて必要量を把握しましょう。タンパク質の必要量は、日頃の運動でのエネルギー消費に伴って増加します。
本来、体を動かすエネルギーは糖質や脂質をエネルギーを元に作られますが、足りない分はタンパク質を分解して作られることになります。
つまり、自分の運動量に合ったタンパク質が必要になります。
高タンパク質・低カロリーの食事を摂る
高タンパク質・低カロリーの食事は、以下の食品を活用しましょう。
- 肉類(鶏胸肉やささみ、豚ヒレ肉 等)
- 魚類(カツオ、アジ、かまぼこ 等)
- 乳製品(牛乳、ヨーグルト、モッツァレラチーズ 等)
また、揚げ物や調味料の油分は、無意識に摂りがちです。調理法や調味料も工夫してみましょう。
たとえば「ゆでる・蒸す」調理法は、タンパク質を効率的に摂れるのでおすすめです。
プロテインを活用する
「気にしすぎて、どうやって摂るか決められない!」
「食事で摂るタンパク質が不足してしまう…」
こんな方は、プロテインを活用しましょう。
プロテインと聞くと、アスリートや筋トレに取り組んでいる人が摂るイメージばかりありますが、実際はそうではありません。
ダイエットや筋力アップなど、目的に合うプロテインが選べるほど種類が豊富なんですよね。
バランスの良い食事にプロテイン1杯。補食としての活用もおすすめです。糖質と一緒に摂れば、タンパク質が体内に吸収されやすくなります。
筋トレやダイエットに最適!高タンパク・低カロリーなメニューの例
筋トレやダイエットには「高タンパク・低カロリー」の食事が最適です。ここでは具体例を挙げていきますね。
- アスリートも食べている高タンパク質メニュー
- 忙しい朝におすすめの朝食メニュー
- 手軽に食べられるおすすめのコンビニ食品
それぞれについて、順番に解説します。
アスリートも食べている高タンパク質メニュー
国立スポーツ科学センター(JISS)が提供するメニューを3つをご紹介します。
- 豚肉のポテトチーズ焼き
- 鶏肉のみぞれ煮
- 豆乳鍋
豚肉のポテトチーズ焼き
豚肉のポテトチーズ焼きは、たんぱく質や炭水化物をエネルギーに変えるビタミンB1が豊富です。
また、じゃがいもとチーズは1食のエネルギー量が多いため、エネルギー消費量が多い人におすすめです。
鶏肉のみぞれ煮
鶏肉のみぞれ煮は、酢の酸味によって唾液や胃液の分泌を促して消化を助け、食欲増進にも役立ちます。
鶏むね肉は、鶏もも肉に比べ脂質が少なく、たんぱく質を多く含みます。皮なしにすることでさらに、脂質を抑えられます。
豆乳鍋
豆乳鍋は、多種類の食品を一度に摂れます。
豆乳は、植物性たんぱく質以外にも、ビタミンB群やビタミンE、鉄分などの栄養素が含まれた食品です。
締めにめん類やご飯を入れることで、溶け出した栄養素まで無駄なく摂れるでしょう。
忙しい朝におすすめの朝食メニュー
朝食は、ついついおろそかになりがち。
「とりあえず何か食べておくか」と簡単なメニューで済ませていませんか?これだと、タンパク質が不足するでしょう。
そこで、時間をかけずに簡単に食べられる朝食メニューをご紹介します。
- 納豆卵かけご飯+わかめと豆腐の味噌汁(ご飯派)
- 卵ツナサンド+牛乳(パン派)
このメニューであれば、必要なタンパク質を手軽に摂れるのでおすすめです。
手軽に食べられるおすすめのコンビニ食品
お昼休みや休憩中に買い物する方も多いですよね。コンビニでは、誘惑に負けて余計なものを買ってしまいがち。しかし、タンパク質がしっかり摂れる商品もあります。
ここでは、手軽にタンパク質が摂れるコンビニ商品をご紹介します。
- サラダチキン(鶏胸肉)
- プロテインバー
- 豆乳
サラダチキンやプロテインバーは、腹持ちが良く、手軽に摂れるため、忙しい方も満足感が得られるでしょう。
ダイエット目的でタンパク質を摂るときの3つのポイント
ここでは、ダイエット目的でタンパク質を摂る際のポイントをご紹介します。
- 複数の食品を合わせる
- ビタミンB6を含む食品を合わせる
- 「間食」は我慢せずに摂る
それぞれについて、順番に解説します。
複数の食品を合わせる
アミノ酸の偏りを防ぐため、複数の食品からタンパク質を摂りましょう。
なお、動物性タンパク質の割合が低いと貧血の原因となるため、植物性タンパク質も摂るのがおすすめです。
例えば、鶏ささみ(動物性)や納豆(植物性)のように組み合わせていきましょう。
ビタミンB6を含む食品を合わせる
ビタミンB6は、タンパク質の分解を助ける役割があるため、一緒に摂りましょう。というのも、タンパク質とビタミンB6の摂取量は、比例します。
例えば、バナナとプロテインの組み合わせ。タンパク質の利用効率が上がるため、代謝をスムーズに促してくれます。
「間食」は我慢せずに摂る
「間食」は我慢しないようにしましょう。
「間食」がしたくなるのは、普段の食事に満足していないから。ダイエットは無理しすぎると続きませんから、まずは1日3食をきちんと摂るようにしましょう。
特に朝食は、高タンパクな食事を摂ることで、満足感が得られるため、間食やドカ食いを減らす効果が期待できます。ナッツやヨーグルトのような乳製品、ビターチョコがおすすめです。
とはいえ、過剰に摂るとカロリーオーバーになってしまうので、1日「200kcal」までにしましょう。
タンパク質の過剰摂取はやめよう!3つのリスクについて解説
「ダイエットや筋トレに良いと聞いたけど、たくさん摂れば良いのかな?」
答えは「NO」です。確かにタンパク質は不可欠な栄養素ですが、過剰に摂取するのは逆効果。
ここでは、以下3つのリスクについてご紹介します。
- 過剰摂取の場合のリスク
- 摂取不足の場合のリスク
- 妊娠中・授乳中の場合のリスク
それぞれについて、順番に解説します。
過剰摂取の場合のリスク
タンパク質の過剰摂取は、間違いなく身体に悪影響です。例えば、以下の症状が起こりやすくなります。
- 腸内環境の乱れ
- 肥満(カロリーオーバー)
- 内臓の負担増加
タンパク質を過剰に摂ることで、体内で有害物質が増えたり、内臓の負担が増加したりしてしまいます。
過剰摂取は、身体への大きな負担となるため、逆効果です。
摂取不足の場合のリスク
「摂りすぎは良くないから控えよう」と考える方もいるかもしれませんが、摂取不足も身体にとってはリスクになるため注意です。
例えば、タンパク質不足だと以下の症状が起こりやすくなります。
- 筋力の低下
- 肥満(基礎代謝の低下)
- 免疫力の低下
タンパク質の摂取不足は、若年層から高齢者までどの世代にも言えることです。老化を早めることにもつながるため、適度にタンパク質を摂取しましょう。
妊娠中・授乳中の場合のリスク
赤ちゃんの成長には、栄養バランスのとれた食事が必要です。
しかし、体調を崩して食生活が乱れると、以下のようなリスクが生じることもあります。
- 早産、発育不全
- 妊娠高血圧症候群、巨大児
妊娠中・授乳中は、肉や魚、卵、大豆製品などからバランス良く摂れるようにしましょう。
とはいえ、なかなかまとまった時間を取れないですよね。
そんなときはごはんを中心に、具を多めにしたみそ汁や時短がしやすい卵料理、豆腐や納豆などを摂ることで、手軽にバランス良いメニューになるでしょう。
まとめ
タンパク質は、水分に次いで身体を構成する重要な栄養素です。
何気なくしていることや食べているものにも、タンパク質は密接に関わっています。
この記事では、以下について解説してきました。
- タンパク質について
- 摂るべき食品
- 摂取するポイント
- ダイエットや筋トレへの活かし方
- タンパク質のリスク
タンパク質の正しい知識を学び、食生活の改善やダイエット、筋トレを通して「健康的な身体になりたい」が実現できるように意識していきましょう。