「プロテインはホットで飲んでも効果は変わらないの?」
「プロテインをホットで飲むときの注意点があったら知りたい」
プロテインの飲み方について、ホットで飲んでも大丈夫かどうか気になる人は多いのではないでしょうか。
プロテインはホットでもアイスでも好みの温度で飲んで大丈夫です。プロテインの主成分であるたんぱく質は熱に影響を受けますが、ホットで飲んでも摂取できるアミノ酸は変わりません。
そこでこの記事では、
- プロテインをホットで飲んでも良い理由
- ホットプロテインを飲むときのメリット・デメリット
- プロテインをホットで飲むときの注意点
- ホットプロテインでおすすめ簡単レシピ
などをご紹介。
栄養について学んだ著者が、長年の知識と共に分かりやすく解説しています。ぜひ最後までお読みください!
【どの種類もOK】プロテインはホットで飲んでも同じ効果を得られます!
結論からいうと、プロテインはホットで飲んでも大丈夫です。プロテインの効果は、温度によって変化しません。季節や気分によって好きな温度で飲めるのは嬉しいですよね。
プロテインは、原料によって大きく3つのタイプに分かれます。
- カゼイン
- ホエイ
- ソイ
カゼインやホエイは動物性たんぱく質。ソイは植物性たんぱく質です。たんぱく質の種類によって「熱変性」が起こる温度は異なります。
熱変性とは、温度によってたんぱく質の立体構造がほどける反応のことです。構造が変化するため、溶けにくくなったり見た目が変わるなどの変化がおきます。
たんぱく質を構成しているアミノ酸は変わらないため、プロテインの効果はそのまま。
プロテインをホットで飲んでもアミノ酸が失われるワケではありません。
プロテインは温めると熱変性を起こしますが栄養面での変化はないため、ホットで飲んでも大丈夫なのです。
プロテインをホットで飲むときのメリット5つ
プロテインをホットで飲むことで、様々なメリットがあります。
ここでは、以下5つの内容についてご紹介!
- 内臓の動きが良くなる
- 冷えた体が温まる
- 満腹感を得られる
- 甘みを感じやすくなる
- お腹がゴロゴロしにくい
1.内臓の動きが良くなる
ホットプロテインは飲むことで内臓の動きが良くなります。温かい飲み物によって、内臓が温まると消化の負担が和らぐためです。
寝る前にホットプロテインを飲むと、内臓が温まり消化吸収が効率よく行えます。消化吸収がしっかり行えると、必要な栄養がちゃんと体に取り込まれるため健康な体を作れるのです。
「最近なんだか調子が悪い」「食欲が無い」など不調があるときは、夜にホットプロテインを飲んでみると良いでしょう。
2.冷えた体が温まる
プロテインをホットで飲むと、体が温まるのでおすすめです。運動で汗をかいた後は、体が冷えがち。プロテインをホットにすると、冷えた体を温めることができます。
体が冷えていると起こりやすい不調は以下の通り。
- 血流が悪くなる
- 代謝が落ちて老廃物が溜まりやすくなる
- 免疫が低下する
体の冷えは、血流が悪くなり体内に水分が留まりやすくなるため、むくみが生じる原因のひとつです。また、冷えによって代謝が落ちたり、免疫が低下したりする要因にもなるため早めの対処が重要となります。
朝方や運動後など体の冷えを感じたときは、ホットプロテインを飲んでみましょう。体が温まると、健康面において様々な嬉しい効果が期待できます。
3.満腹感を得られる
プロテインは、ホットで飲む方が満腹感を得られます。温かい飲み物を一気に飲むのは、火傷するリスクがあるので難しいですよね。ホットプロテインはゆっくり飲めるため、満腹中枢が刺激されるまで時間稼ぎができます。
通常、人は食事をしたときに血糖値が上がることで満腹中枢が刺激され、満腹感を感じます。個人差はありますが、食事を始めてから満腹中枢が刺激されるまでの時間は約20~30分です。
温かい飲み物は、ゆっくり味わっているうちに満腹中枢の刺激がONになるため満腹感を感じやすくなります。
満腹感を得られるホットプロテインは、食事を上手にコントロールすることが可能です。
4.甘みを感じやすくなる
プロテインは、ホットで飲むと美味しく感じることがあります。温かい飲み物は、冷たい飲み物よりも甘みを強く感じやすいためです。
例えば、プロテインのストロベリー味を冷たく飲んだときに甘さよりも苦味を感じた場合。ホットにすることで甘さが強くなり、苦味が弱くなるので飲みやすくなります。
味が合わなくて飲まなくなったプロテインがあるときは、ぜひホットで試してみてください。
ホットにすることで甘みを強く感じれるため、苦手な味でも美味しく飲めるかもしれません。
5.お腹がゴロゴロしにくい
プロテインをホットで飲むとお腹を壊しにくいメリットがあります。プロテインに含まれる乳糖は、温めて飲む方が分解されやすいためです。
例えば、牛乳を飲んだときにお腹が緩くなりやすい人は、乳糖を消化する酵素が少ない可能性があります。乳糖を消化する酵素は「ラクターゼ」です。
ラクターゼが少ない人は、消化吸収しきれない乳糖が小腸に溜まってしまいます。溜まった乳糖が腸内の水分を吸収するため、水様性の下痢を引き起こすのです。
牛乳と同様にプロテインを飲んでお腹がゆるくなりやすい人は、ラクターゼが少ないのかもしれません。
ラクターゼが少ない人は乳糖不耐症の可能性があります。まずは、乳糖の分解を助けるホットで試してみてください。
プロテインをホットで飲むときのデメリット2つ
プロテインをホットで飲むときのデメリットについて知っておきましょう。
ここでは、以下の内容について解説します。
- たんぱく質の熱変性が起きる
- 味が変わることがある
1.たんぱく質の熱変性が起きる
プロテインを温めると、ダマになったり溶けにくくなってしまいます。プロテインの原料である、たんぱく質の熱変性によるものです。
例えば、生卵をゆでると固まったり、肉を焼いたときに少し縮んだりしますよね。どちらも温度によってたんぱく質の構造が変わったため、見た目が変化したものです。
熱変性が起こるとダマになりやすく、飲み心地が悪く感じてしまいます。
プロテインをホットで飲みたいときは、70度前後の熱変性が起きにくい温度で温めましょう。
2.味が変わることがある
プロテインをホットで飲むと、味が変わったと感じることがあります。舌表面の「味蕾(みらい)」という部分が味の情報を脳に伝えるときに、温度によって味の感じ方に違いが出るためです。
例えば、人の舌において、温度が高いと甘みを強く感じられ、温度が低いと苦味や塩味が増す感じがします。
特に甘みは、体温と近い温度になるほど強く感じやすい味覚です。プロテインをホットで飲むときは、甘さを調整するか甘さ控えめの味を選ぶことをおすすめします。
ホットでプロテインを飲みたいときのおすすめレシピ3つ
ホットプロテインを飲みたいときにおすすめの定番レシピは3つ。
ここでは以下の内容をご紹介します。
- プロテインホットチョコレート
- プロテインホットミルク
- プロテインホットココア
1.プロテインホットチョコレート
プロテインホットチョコレートは、体も心も温めたいときにおすすめのレシピです。糖質の多いチョコレートを入れるため、朝方に飲むのが良いでしょう。
プロテインホットチョコレートの作り方
- お気に入りのプロテイン1食分を耐熱マグカップに入れる
- 大さじ2杯ほどの水を加えてペースト状にする
- 水150mlとチョコレートを少量入れて、500wの電子レンジで1分加熱
- チョコレートがとけるまで良く混ぜる
プロテインの味によって、混ぜる時の水をミルクに変えてもOKです。ダイエット中のときはダークチョコレートを使うなど工夫を。
優しい甘さの飲み物は、体だけじゃなく心もほっこりさせてくれますよ。
2.プロテインホットミルク
プロテインホットミルクは、甘さ控えめなので夜でも罪悪感なく飲めるレシピです。作る時は、ミルクを豆乳やアーモンドミルクに変えてみると味の変化を楽しめますよ。
プロテインホットミルクの作り方
- お気に入りのプロテイン1食分を耐熱マグカップに入れる
- 大さじ2杯ほどの水を加えてペースト状にする
- ミルク200mlを入れて、500wの電子レンジで1分加熱
最後にトッピングとして、シナモンやはちみつを加えると体がさらに温まるのでぜひ試してみてください。
3.プロテインホットココア
プロテインホットココアは、体の芯から温まりたい人におすすめです。ココアに含まれるポリフェノールが、血管を広げて冷えやむくみを解消してくれます。健康にも嬉しいレシピです。
プロテインホットココアの作り方
- お気に入りのプロテイン1食分とココア(お好みの量)を耐熱マグカップに入れる
- 大さじ2杯ほどの水を加えてペースト状にする
- 水200mlを入れて、500wの電子レンジで1分加熱
プロテインとココアは、粉の段階からしっかり混ぜておくと溶けやすくなります。甘さを控えたい時は、砂糖不使用の純ココアを使いましょう。
プロテインをホットで飲むときの注意点3つ
プロテインをホットで飲むときに注意しておくべき点があります。
ここでは特に気をつけておきたい3つの注意点についてご紹介します。
- 溶かす温度に注意
- 溶かす順番に注意
- シェーカーは使わない
1.溶かす温度に注意
繰り返しになりますが、プロテインの主成分であるたんぱく質は温度によって熱変性を起こします。熱変性によって、たんぱく質の立体構造が変化するため、ダマになって溶けにくくなるのです。
例えば、ホエイたんぱく質は約70~90度で熱変性を起こします。一方、カゼインやソイが熱変性する温度は約100度前後です。
熱変性の起こる温度はプロテインの種類により異なります。プロテインをホットで飲むときは、熱変性が起きにくい温度で作りましょう。
おすすめは、息で冷ましながら飲める温度として約70度前後を目安に作ってみてください。
2.溶かす順番に注意
プロテインをホットで楽しむときは、溶かしてから温める方法がベストです。プロテインに直接お湯をかけると、温度が一気に上がるためダマが多くできてしまいます。
溶かす順番は、少量の水でプロテインを溶かした後にお湯を入れるか電子レンジで温めるなど。少し手間はかかりますが、一気に溶かそうとしない方が美味しく飲めますよ。
プロテインのホットを作るときは、「溶かしてから温める」手順を守って美味しく作りましょう。
3.シェーカーは使わない
プロテインをホットで飲むとき、シェーカーは使わないようにしてください。フタを閉めて混ぜるシェーカーは、空気が密閉されています。温かい蒸気によってシェーカー内の圧が膨張し、爆発する危険性があるのです。熱いプロテインが体にかかると火傷をしてしまうことも。
ホットプロテインを作るときは、シェーカーのように密閉する物ではなくマグカップなどフタのない物を使いましょう。
まとめ
プロテインをホットで飲むときのメリットやデメリット、おすすめレシピなどについてご紹介しました。
最後に、ここまでの内容をまとめます。
- プロテインをホットで飲むときは作る温度が大事
- ホットのときは、甘みを感じやすいため甘さ控えめで作るのがおすすめ
- プロテインをホットで作るときはシェーカーを使わないこと
プロテインは手っ取り早く栄養を補給できる飲み物です。せっかくなら美味しく飲みたいですよね。
プロテインだけを飲んでいても理想の体は作れません。理想の体に必要なのは、適度な運動と普段の食事です。
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