「苦しいダイエットを乗り越えたのにリバウンドして心が折れそう…」
「リバウンドを繰り返すほど痩せにくくなってる気がする…」
「もう失敗するのはイヤだ!」
せっかく痩せたのにリバウンドしてしまったら、悲しいですよね。すでに知っている方も多いと思いますが、リバウンドを繰り返せば繰り返すほど痩せにくくなります。
この記事では、もうリバウンドしないために必要な情報をギュッとまとめています。
- リバウンドを繰り返して痩せにくくなる理由
- 痩せた体型を維持できない理由
- もう2度とリバウンドしないために知っておくべきこと
原因を押さえて対策すれば、もうリバウンドに苦しむことはなくなるでしょう。
なお筆者は管理栄養士であり、現在も大学で栄養学を勉強しています。実は、ダイエットに成功してからリバウンドし、肥満寸前になった恥ずかしい過去が…。しかし、再びダイエットして16kgの減量に成功し、現在も体型をキープしています。
栄養のプロであり、ダイエット成功経験もある私が、リバウンドを繰り返さないためのダイエット方法についてわかりやすく解説します。心折れずに努力を継続するためのコツもお伝えしていきますので、ぜひ最後までお読みください!
リバウンドを繰り返すと痩せにくくなる!2つの理由を解説
リバウンドを繰り返すと、痩せにくくなることがわかっています。ここでは、2つの理由を解説していきます。
- カロリーを消費しにくくなる
- 脂肪を溜め込みやすくなる
それでは、順番に見てみましょう。
1. カロリーを消費しにくくなる
減量の過程で筋肉量が減少すると、痩せにくくなります。筋肉が落ちることで、消費カロリーが低下。この状態でダイエット前の食事に戻したら、たちまちリバウンドしてしまいます。
また、ホメオスタシスという、体の状態を一定に保とうとする機能もリバウンドに関わっています。
体重減少により体が飢餓状態と判断した場合、カロリーの消費を抑えることで元の体重に戻そうとします。そのため、リバウンド前と同様のダイエットを繰り返す限り、消費カロリーが低下していきます。
その状況に陥ってしまうと痩せにくくなる一方なので、ダイエット方法を改善しない限り、負の連鎖から抜け出すことはできないでしょう。
2. 脂肪を溜め込みやすくなる
リバウンドを繰り返せば繰り返すほど、体は脂肪を溜め込みやすくなります。これには、食欲を司るレプチンとグレリンというホルモンが関わります。
減量すると、食欲を抑制させる働きのあるレプチンの分泌が減少する一方、食欲を増進させ脂肪を溜め込む作用を持つグレリンは増加します。
満腹感を得にくい状況で食欲がかき立てられることで、必要以上に食べてしまうでしょう。我慢しようと思っても、食事制限が大きなストレスになり、暴飲暴食してしまうことも…。
暴飲暴食により、摂取カロリーの方が消費カロリーよりも高い状態が続くと、リバウンドが起こります。たとえ再び減量できたとしても、ホルモンの働きによってリバウンドを繰り返してしまうでしょう。
間違ったダイエットを繰り返すことで、脂肪を溜め込みやすくなる上、食欲が増していきます。痩せにくくなるだけでなく、精神的にも追い込まれてしまいます。
ダイエット方法を間違うと失敗する!リバウンドする4つの原因
せっかく痩せたのにリバウンドし、悲しい思いをしないためには、原因を知っておくことが大切です。ここでは、リバウンドする4つの原因をお伝えします。
- 過度な食事制限をしてしまう
- 運動をしない
- 短期間で結果を出そうとする
- 過度なストレス
以前に行ったダイエット方法が間違っていないか、確認してみてください。
1. 過度な食事制限をしてしまう
過度な食事制限はリバウンドを招くだけでなく、痩せにくい体を作ることになります。食事を制限すればするほど、すぐに減量できるのは確かです。特にダイエットが初めての場合は、みるみる体重が減っていくので、嬉しくなってしまうでしょう。
しかし、食欲を我慢し続けることはできません。我慢するうちに食べたい気持ちが抑えられなくなり、暴飲暴食してしまったことはありませんか?ストレスから摂取カロリーが消費カロリーを上回る状態が続くと、体重は増えていってしまいます。
また、過度な食事制限によって、体質が変化します。急激に体重が減少すると、私たちの体は飢餓状態に陥ったと判断します。食事の量が減っても生存できるように、消費カロリーを抑え、脂肪を蓄えやすい体になってしまうのです。
2. 運動をしない
運動をせずに食事制限のみで減量を目指すのは、おすすめできません。食事制限だけでは筋肉が落ちてしまい、代謝も落ち、消費カロリーが減少します。
この状態でダイエット前の食事に戻すと、摂取カロリーが消費カロリーを上回り、リバウンドします。運動せずに体重をキープするには、少ない食事量を維持しなくてはなりません。
少量の食事しか取れない状態が続くと、ストレスが溜まり、食欲を抑えるのが困難になっていきます。また、栄養不足によって健康も害してしまうので、ダイエットをするのであれば、必ず食事制限と運動を並行して行うことをおすすめします。
3. 短期間で結果を出そうとする
「夏までに痩せる!」と意気込んで、短期間のダイエットをした経験はありませんか?短期間で減量できたしても、得られるのは不健康な見た目と太りやすい体です。
短期間で減量するには、厳しい食事制限が必須。しかし、過度な食事制限を行うと栄養が不足し、健康を害するだけでなく、筋肉も落ちてしまいます。
筋肉量が少ないと、代謝が落ちて消費カロリーが低くなるので、太りやすくなってしまうのです。そして、筋肉が落ちた状態でダイエット前の食事に戻すと、体重が増加します。
ちなみに、ダイエット効果を高めるために筋トレをしても、充分な栄養を補給できなければ、筋肉量の増加は見込めません。ダイエットにおいて、運動・筋トレと適切な食事は一心同体なのです。
4. 過度なストレス
過度なストレスは、リバウンドを招く原因になります。 ストレスを抱えて暴飲暴食してしまった経験はありませんか?
もし、ストレスの原因が食事制限だとしたら、これまでずっと食べたいものを我慢してきたわけですから、無理に食欲を抑え続けるのは困難でしょう。
また、ストレスを感じることで分泌されるコルチゾールも、リバウンドを促進させます。
コルチゾールは私たちがストレスに耐えるために必要なホルモンですが、脂肪を溜め込みやすくなるという性質や、食べ過ぎを招くという特徴もあります。
過度なストレスを受け続けると、いつか食欲に耐えきれなくなります。さらに、ストレスを抱えることで脂肪を蓄えやすい体質になってしまうので、ストレスを抱え込まないように日頃から注意して対策しましょう。
リバウンドを防ぐために必須の5ポイント
ダイエットをするのは、もう最後にしたいですよね。ここでは、リバウンドしないために必須の5つのポイントをお伝えします。
- アンダーカロリーを保つ
- PFCバランスを考える
- 筋トレをする
- 睡眠時間を確保する
- 継続する
それでは、順番に解説していきます。
1. アンダーカロリーを保つ
アンダーカロリーとは、消費カロリーよりも摂取カロリーの方が低い状態のことであり、ダイエットの基本です。
ただし、アンダーカロリーを意識するあまり過度な食事制限はご法度。筋肉量の減少やストレスの増大を招き、太りやすい体を作ってしまうことになります。
ダイエットは、結果を急がず、ゆっくり減量していくのが鍵です。摂取カロリーは、消費カロリーの90%程度を目安に設定しましょう。
適切な摂取カロリーについては、こちらの記事をご覧ください。
→「ダイエット カロリー」の記事にリンク
2. PFCバランスを考える
リバウンドを防ぎたいなら、PFCバランスも重要です。なんとなく食事を取るのではなく、各栄養素をどれくらい摂るべきか覚えておきましょう。
PFCとは、以下の3大栄養素のことです。
- P:たんぱく質(Protein)
- F:脂質(Fat)
- C:炭水化物(Carbohydrate)
これらは体にとってどれも欠かすことができず、バランスよく摂取したい栄養素です。PFCバランスは、全体の摂取カロリーに対して、これらの摂取カロリーが占める割合を表します。
日本人の食事摂取基準では、それぞれの栄養素の目標量が決まっています。
- P:13〜20%
- F:20〜30%
- C:50〜65%
ただし、PFCバランスを自分で計算するのは大変です。簡単に計算できるサイトやアプリがあるので、ぜひ活用してみてください。
3. 筋トレをする
食事を気にするだけでなく、筋トレも取り入れるようにしましょう。筋肉量が多いほど代謝が上がり、消費エネルギーが増加します。
ただし、減量中はアンダーカロリーが基本なので、筋肉量を増加させるのは簡単なことではありません。筋肉量を増やすには、摂取カロリーが消費カロリーを上回ることが前提なのです。
それでも筋トレをおすすめするのは、積極的にトレーニングすることで筋肉量を維持でき、消費カロリーの低下を防げるからです。
消費カロリーを維持できれば、過度な食事制限をしなくても減量しやすくなります。食欲を過度に抑える必要がなくなり、ストレスが溜まりにくいのも嬉しいメリットです。
4. 睡眠時間を確保する
睡眠には、ストレスを緩和させる効果があります。ストレスは、リバウンドの原因でしたね。つまり、しっかり睡眠を取ることで、リバウンドを防止できます。
睡眠によってストレスを解消できれば、コルチゾールの分泌を抑えられ、暴飲暴食の誘発や脂肪を溜め込む作用を緩和できます。ダイエット中だけでなく減量後もしっかり寝ることで、リバウンドを防止しやすくなります。
適切な睡眠時間は、個人差があります。20〜50歳代に必要な睡眠時間の目安は、6.5〜7.5時間とされています。日中に眠くならずに過ごせているかを目安に、最適な睡眠時間を見つけてみましょう。
5. 継続する
ダイエットは短期間で行うものではありません。適切な栄養摂取と筋トレを継続し、リバウンドしにくい体を作りましょう。
努力を継続するには、無理をしないことが大切です。今までやってこなかった筋トレを始めると、時間の確保やモチベーションの維持に苦戦するかもしれません。
続かなくなるくらいなら、最初はあんまりがんばらなくても大丈夫です。例えば都心部にお住まいなら、週に何回か会社帰りに一駅前で降りて歩いて帰る、そのくらいの運動から初めればいいんです。
ダイエットは長期戦。最初から厳しくやりすぎない方が、結果的に続けられて目標達成しやすくなります。ゆっくりでもできることを増やしつつ、確実に進んでいきましょう。正しい栄養摂取や筋トレを継続すれば、体は必ず変化していきますよ。
リバウンドを繰り返さないための3つのコツ
リバウンドによって痩せにくい体になっていると、目標達成まで時間がかかってしまいます。本項では、リバウンドを繰り返さず、心が折れることなくダイエットを成功させるための3つのコツをお伝えします。
- 完璧を目指さない
- 小さな目標をたくさん設定する
- がんばった自分にご褒美をあげる
実体験も交えてお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 完璧を目指さない
もうリバウンドを繰り返さないために、完璧を目指すのはやめましょう。そもそも完璧にこなすのは無理です。
ダメだとわかっていても、お菓子を食べてしまったり、筋トレをサボってしまったりすることがあるでしょう。このような失敗をしたときに完璧を求めていると、自暴自棄になりやすいです。
「もうダメだ…」と諦めてしまったら、今までの努力が水の泡になってしまいます。大切なのは、失敗した後のリカバリーです。失敗してしまったことは仕方ないとして、食事や筋トレの内容を調整できればOKです。
2. 小さな目標をたくさん設定する
努力を継続するために、小さな目標をたくさん設定するのがおすすめです。リバウンドして遠回りしている状況だからこそ、たくさんの目標をクリアしてモチベーションを維持しましょう。
モチベーションの維持には、ゲームで得られる経験値のように少しずつ増えていく目標がおすすめです。私は、実際に下記のような回数や日数を記録していました。
- スクワットの累計回数
- 適切なカロリー摂取ができた日数
- 目標の睡眠時間を確保できた回数
「今週は◯回達成しよう」と目標を立てれば、1週間で結果が出ます。最初は確実に達成できそうな目標を設定し、慣れてきたら難易度を上げてみましょう。
小さな目標を達成していくうちに努力が習慣となり、楽にこなせるようになります。着実にレベルアップしていくうちに、ゴールが見えてきますよ。
3. がんばった自分にご褒美をあげる
目標を達成できたら、自分にご褒美をあげるようにしましょう。たまには自分を甘やかすことも大切です。
例えば、スクワットを累計500回達成したら、ほしかったものを購入するなど。私は、ダイエット中に指輪を買いました。痩せると指が細くなり、指輪がスッと入るようになります。
他にも、体型の変化を実感しやすい服やネックレスもおすすめです。ただし、お菓子など減量を妨げるようなものは基本的にはNGです。ダイエットや体型キープのためになるものをご褒美にしましょう。
まとめ
今回は、リバウンドを繰り返すと痩せにくくなる理由と対策についてお伝えしました。まとめると下記の通りです。
- 筋肉の減少やホルモンがリバウンドに関わっている
- リバウンドを防ぐため、適切な栄養摂取と筋トレを行うべし
- 失敗しても心折れずに努力を継続するのが大切
リバウンド後のダイエットは、長期戦であることをご理解いただけたかと思います。減量するだけでなく、リバウンドを防ぎたい場合は、適切な栄養摂取と筋トレが重要です。
たまに失敗しまってもすぐに調整できれば、体は確実に変わっていきます。諦めずに努力を継続していきましょう!
このコラムでは、他にもダイエット・ボディメイクに関するお役立ち情報を発信しています。
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