ダイエットは生理周期を活用しよう!女性らしい体を手に入れる4つのコツを紹介

女性がダイエットをする際、ぜひ意識してほしいのが生理周期です。女性ホルモンの働きとダイエットの関係が分かれば、あなたもスムーズに痩せられるはず。記事では生理周期に合わせたダイエットの取り組み方を解説しています。ぜひ参考にしてください。

「生理前にどうしても食べ過ぎてしまう」
「ダイエットって生理中もした方がいいの?」
「痩せやすい時期が知りたい!」

女性と切っても切り離せない生理周期。生理前に食べ過ぎたり落ち込みやすかったり…自分ではどうしようもできない変化がありますよね。

また無理なダイエットをして生理が止まってしまうことも少なくありません。
それほどにダイエットと生理周期は密接に関係しています。

そこでこの記事では、

  • 生理とダイエットの関係
  • 生理周期に合わせたダイエット法
  • ダイエットで生理がこなくなったときの対処法
  • 健康的に痩せる方法

について解説します。

ちなみに筆者は現役の管理栄養士です。体を大切にしながら理想の体を手に入れた方は、ぜひ参考にしてください。

生理直後にダイエット効果を感じやすい2つの理由

生理直後はダイエット効果を感じやすい時期ですなぜなら女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」の分泌が増えていくから。

エストロゲンは卵胞ホルモンとも呼ばれ、女性の体に与えるさまざまな作用をもっています。

なかでもダイエットを後押しする作用は次の2つです。

  1. 自律神経が整える
  2. 脂質代謝をコントロールする

くわしい内容を確認していきましょう。

1. 自律神経を整える

エストロゲンは自律神経を整える働きがあります

自律神経とは意思と関係なく働き続ける神経のことです。交感神経と副交感神経の2つがあり、共にバランスを取り合うことで、体や心の調子を整えています。

エストロゲンが分泌される時期は自律神経が整うので、心身共に落ち着きやすい時期です。結果、ダイエットも前向きに取り組めます。

2. 脂質代謝をコントロールする

エストロゲンが分泌される時期は脂質代謝をコントロールしやすいです。エストロゲンに脂質の代謝を支える力があるからです。

脂質の代謝が促されれば、体脂肪が増えにくくなります。結果ダイエットをサポートすると考えられています。

ダイエットと生理周期の関係

生理周期は女性ホルモンのバランスによって左右されます。分泌される女性ホルモンによって、体重が増えやすい時期や脂肪が減りやすい時期などがあるのです。

まずは生理周期について、くわしく説明します。

生理周期とは

生理周期とは、生理が始まった日から次の生理が始まる前日までの日数のことです。個人差がありますが、28日前後の4週サイクルが一般的だと言われています。

生理周期は、月経期・卵胞期・排卵期・黄体期の4つに区分することができます。
以下のグラフをご覧ください。

  • 月経期:生理中
  • 卵胞期:生理終了から排卵日まで
  • 排卵期:排卵日前後3日程度
  • 黄体期:排卵後から生理開始直前

のことです。

生理周期は2つの女性ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」の作用を受けてリズムを保っています。

月経終了日から排卵日にかけてエストロゲンが分泌され、妊娠できる状態へと体を整えていきます。排卵後はプロゲステロンの分泌が上昇し、着床・妊娠できる状態を維持しているのです。

2週間程度継続しても妊娠しない場合、プロゲステロンの分泌が減ります。そして生理が始まるのです。

時期別の体の特徴

生理周期は2つの女性ホルモンの影響から4つの時期に分けられました。

時期別の体の特徴や痩せやすさについてまとめた表が以下です。

時期 体の特徴 痩せやすさ
月経期
(生理中)
  • 不要になった赤ちゃんのベッドを排泄(生理)
  • 頭痛や腹痛など
  • 気持ちは落ち込みやすい
★☆☆☆☆
卵胞期
(生理後~排卵日まで)
  • エストロゲンの分泌量が増加
  • 体温は低い
  • 女性らしい体になる
  • 脂質代謝をコントロールしやすい
  • 前向きな気持ちになれる
★★★★★
排卵期
(排卵日前後3日程度)
  • エストロゲンの分泌ピーク
  • 排卵痛がある方も
★★★☆☆
黄体期
(排卵後~生理直前まで)
  • プロゲステロンの分泌量が増加
  • 体温は高い
  • 生理にかけて下腹部に違和感
  • 食欲が増す
  • 気持ちが落ち着きにくい
★★☆☆☆

女性の体は一か月の間に目まぐるしく変化します。生理周期の体の変化に合わせたダイエットをすれば、効果を感じやすいだけでなく体への負担も少ないでしょう

生理周期別のダイエット方法

では、生理周期に合わせたダイエット方法を紹介していきます。

さきほどのグラフに合わせ、

  • 生理中
  • 生理直後~排卵日
  • 排卵後~生理前

の3つに分けて解説していきますので、参考にしてください。

【生理中】体を大事にする時期。ストレッチや食事管理でゆったりと過ごそう

生理中は体を大事にする時期です。

高い体温を維持していたプロゲステロンの分泌が減り低体温になるほか、生理痛や多量の出血で体の負担が大きくなります。また気持ちも沈みやすいです。無理をせず、ゆったりと過ごせるようにしましょう。

生理中のダイエットは一旦お休みします。

  • 体を温める
  • 食事は鉄分を意識してバランスよく食べる
  • 運動はせず、ストレッチで体を伸ばす

など、体を大切に過ごすことをおすすめします。

【生理直後~排卵日】脂肪を燃やす時期。運動と食事で徹底管理

生理が終わってから排卵日にかけてエストロゲンの分泌が上昇していきます。エストロゲンは脂肪の代謝を促進したり自律神経を整えたり、女性の美しさや心を支えてくれるホルモンです。

エストロゲンが分泌される時期は、ダイエットにもっともおすすめ。

  • アンダーカロリーを守ったバランスの良い食事
  • 積極的な有酸素運動や無酸素運動

などを意識するようにしましょう。

痩せやすい時期ではありますが、無理な食事制限は生理周期のバランスを崩します。必要なエネルギーを補えるよう食事はしっかりと食べることを意識します。

【排卵後~生理前】コントロールの時期。
無理のない運動と食事管理

排卵以降、生理が始まるまではプロゲステロンの分泌が増えます

プロゲステロンは子宮を妊娠できる状態へ整えるホルモンです。体温は高くなり、下腹部に違和感が出てきます。

生理予定日に近づくに連れてプロゲステロンの分泌がさらに増し、異様な食欲や腹痛、頭痛や浮腫みなど、いわゆるPMSがあらわれてきます。

この時期のダイエットはできる範囲での運動と食事管理に取り組むと良いです。

  • 食べすぎに注意してバランスの良い食事
  • お腹に負担の少ない筋トレ
  • 息が上がり過ぎない有酸素運動

PMSの症状が強い方は絶対に無理をしないようにしましょう。

生理が来ないときの対処法2つ!無理なダイエットに要注意

もしもあなたが今「ダイエットを始めてから、生理が来ない…」と悩んでいるのであれば、できる限り早く産婦人科に相談することをおすすめします。

すぐの受診が難しい方は、次の2つの対処法をご覧ください。

  • 今すぐダイエットをやめる
  • 食事をしっかり食べる

「せっかく痩せたのに、食べたらまた太るじゃないか」と不安に感じるかもしれません。しかし、生殖機能をストップしなければいけないレベルまで、あなたの体は元気がなくなっています。

とくに、以下の女性は要注意。

  • 短期間で大幅な減量をした方
  • 1日1000kcal未満など極端なカロリー制限をした方
  • 未成年で過度なダイエットに取り組んだ方

今は生理が止まっていなくても、負担をかけ続ければ不調が生じるかもしれません。

できる限り早い段階で産婦人科へ行くこと、食事をしっかり食べ、体に無理を強いるダイエットはやめることをおすすめします。

健康的にダイエットする4つのコツ

ダイエットは健康を維持するために行うものです。体を思いやりながらダイエットできる4つのコツをお伝えします。

  1. アンダーカロリーを正しく設定する
  2. PFCバランスを意識する
  3. 運動を取り入れる
  4. 生理周期をうまく利用する

順に説明していきますね。

1. アンダーカロリーを正しく設定する

アンダーカロリーは正しく設定し、エネルギー不足にならないようにしましょう。アンダーカロリーとは、摂取カロリーが消費カロリーを下回っている状態のことです。

体脂肪を減らすためにはアンダーカロリーを守ることが大切です。しかし、カロリーが低すぎるとエネルギー不足になってしまい、長期間続ければ生理が止まってしまう恐れもあります。

アンダーカロリーは消費カロリーよりも少し低いくらいが目安です。例えば1日の消費カロリーが1600kcalであれば、アンダーカロリーは1500kcalほどが良いでしょう。

消費カロリーについては、内部リンク カロリー の記事でくわしく解説しているので、気になる方は読んでみてください。

2. 食事バランスを意識する

自分のアンダーカロリーが分かったら、バランスを整えた食事を食べられるようにしましょう。さまざまな栄養素を摂ることができれば、ダイエットはもちろん、生理周期に合わせた体の変化もサポートしてくれるはずです。

食事バランスを整えるためには、次の3点を意識しましょう。

  • PFCバランスを意識する
  • ビタミン、ミネラルを摂る
  • 水分は小まめに摂取

PFCバランスとは、たんぱく質(P)・脂質(F)・糖質(C)のバランスのこと。P:F:C=13~20%:20~30%:50~65%のエネルギー比率で摂れると理想です。肉や魚、油脂類、アボカド、ご飯や麺類を上手に組み合わすようにします。

またビタミンやミネラルも意識して取り入れます。筋肉や骨をつくるために欠かせない栄養素です。

そして体の代謝に必要不可欠な水分もしっかりとりましょう。水分がたらないと代謝が落ちますし、排泄もうまくできなくなります。

3. 運動を取り入れる

健康的に痩せるためには運動も取り入れましょう。食事制限だけで取り組むとリバウンドしやすく、また筋肉が減ってしまう恐れもあります。

長時間のジョギングやウォーキングなど、あなたにとって継続がむずかしいものではなく、家の中でできる簡単な有酸素運動でも大丈夫です。また生理中は体への負担が少なく済むストレッチメインで取り組み、体を大事にしてあげましょう

4. 生理周期をうまく利用する

健康的なダイエットをするなら、あなた自身の体に耳を傾けることを大切にしましょう。

とくに生理周期は自分でも把握しやすい体の変化です。体調に変化があるときはダイエットを控えめにし、気分が前向きな生理以降に食事や運動もしっかり取り組むことをおすすめします。

まとめ

生理を意識したダイエット方法について解説しました。

女性は2つのホルモンによって生理周期を守っています生理直後から排卵日まで分泌されるエストロゲン、排卵日から生理日まで分泌されるのがプロゲステロンです。

エストロゲンが分泌されると脂肪の代謝や自律神経が整いやすくなります。何事にも前向きに取り組めますし、効率良く減量する時期にもってこいです。

ただし、過度なダイエットは生理が止まるなど体調を崩す原因になります。生理周期を活かした身体想いのダイエットに取り組み、理想の体を手に入れましょう。

このコラムでは、他にもダイエット・ボディメイクに関するお役立ち情報を発信しています。ぜひ他の記事も参考にしてください。